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教育専門家に聞く!合格コラム

『入試の国語』を考える

読書の秋に国語を鍛えよう 読解力はすべての教科に通ずる 読書の秋にちなんで国語の話題です

読解力や表現力を鍛えれば、国語の得点が上がるだけでなく、他のすべての教科の得点アップにつながります。
今回は、国語の勉強の仕方のヒントをお伝えします。

読書で国語の成績が上がるか

国語に強くなるためには読書をたくさんすればいいという意見があります。漢字や言葉についての知識が増え、読むスピードが速くなるなどの効果が期待できるので、長い目で見ればそうでしょう。勉強は高校や大学に入ってからも、あるいは社会人になってからも続くので、ぜひ読書の習慣を身につけてください。ただ、国語が苦手な人が4~5か月という短期間で読書によって国語の成績を上げられるかというと、これは相当難しいので、「入試の国語」に強くなるための何か別の方法を考えたほうがいいでしょう。

漢字練習でどれだけ点数が伸ばせるか

国語の勉強というと、すぐに思い浮かぶのが漢字の練習です。英単語などもそうですが、あと数か月、問題集を使うなどしてコツコツやっていれば必ず成果は得られるでしょう。ただし、配点は必ずしも高いとは言えません。首都圏で見ると、東京20点、千葉18点、神奈川16点、埼玉10点となっています。各都県とも1問あたり2点です。したがって、漢字練習だけでは、大幅な得点アップは期待できそうにありません。ただし誤解のないように言っておきますが、漢字練習に意味がないということではありません。漢字1問の差が合否を分けることもあるので、これからも練習は続けてください。大事なのは、全体の勉強時間の中で、どのくらいを漢字練習に割り当てるかということです。

小説の読解で必ず問われるのは

一般的に「入試の国語」では、長文読解に多くの点数が割り当てられています。小説の読解と論説文の読解の2問で、合計50点ぐらいになります。小問ごとの配点も4~5点と高いので、差がつきやすいところです。
小説の読解では設問に大きな特徴があります。
「このときの純也の気持ちに最も近いのは、次のうちではどれか」(東京)
「そのときの夏樹の気持ちを説明したものとして最も適するものを選び...」(神奈川)
「東子の心情の変化を説明したものとして最も適当なものを選び...」(千葉前期)
「このときのはっちの心情を説明したものとして最も適切なものを...」(埼玉)
このように、どの都県でも主人公の「気持ち」「心情」を問う問題が必ず出ています。言葉として発せられていないが、心の中ではどう感じていたのか。小説の読解では、それを読み取れるかどうかがカギとなります。

出されやすい小説の特徴は

題材として用いられる小説にも特徴があります。それは主人公が、受験生とほぼ同世代であることです。中学生や高校生が部活でがんばったり、何かに挑戦したり、進路のことで悩んだりといった内容の小説が好んで使われます。
その結果、同じ小説が複数の県で題材として使われるということがしばしば起こります。28年度でも神奈川と千葉(前期)の題材は、共に森谷明子著「春や春」でした。
出された作品を事前に読んだことのある人が特に有利ということはないと考えられますが、試験当日、「あっ、これ読んだことある」という状態であったとすれば、心に少しばかり余裕が生まれるかもしれません。

前後を読めば答えが見つかる

小説の読解、論説文の読解、どちらにも共通しますが、解答のヒントは必ず、問題になっている文章の直前または直後の文章にあります。意味が読み取れなかったら前後を読み返す。そういう読み方を習慣づけると、少しずつ読解問題に強くなります。過去問題集を使って練習してください。