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2018年度全日制公・私立高校入試分析前編

2019年5月号ダウンロード

早めのスタートで、ワンランクアップを目指そう

連休が終わり、勉強に、部活に、校内行事に、躍動する時節が到来した。
中学3年生は、いよいよ学力の充実や志望校の選定等に向かう時だ。今回と次回は、今春行われた公立高校入試について総括する。2017年度入試から入試改善が実施されたが、新たな年号となる2020年度(令和2年度)入試では、内容に大きな変更はないと思われる。入試を知ることで、来春の対策が見えてくるはずだ。

2020年度入試の動向を確認しておこう

2019年度(平成31年度)の公立高校(全日制)の入試では、3万7640人(転編入枠240人を除く)の募集人員に対し、4万3646人が出願した。 出願日は2月18日・19日、県内私立高校だけでなく都内・近県の国立・私立高校の入試も終了している。
 12月の進路希望調査の公立希望者98・3%が出願したことになる。出願倍率(出願者÷募集人員)は1・16倍で前年と同じだった。
志願先変更を経て、受験当日の欠席者が36人、当日までの志願取り消し者が47人出たが、受検倍率は1・16倍。合格発表で、転編入枠を含め、募集人員を上回る合格者を出す学校もあったが、実質倍率は、1・17倍(実受験者数÷合格者数)となっていた。不合格者は、6,398人。数年続いていた7千人を上回った前年からは緩和されたが、引き続き厳しい入試となっている。

2回の志望校調査は、志望校を決める機会

 埼玉県では、毎年10月1日と12月15日日付で、国・公・私立の中学3年生の進路希調査を実施している。1人1校第一志望校を中学校に提出した結果が集計される。 10月1日付けは11月初旬、12月15日付けは、1月中旬に発表される。
皆さんが、初めて公式に志望校を明らかにするのはこの時点だ。12月の調査は、ほぼ全員が第一志望の高校を決定しているため、その年度の入試の動向が分かる資料になっている。
 12月15日付けの高校等進学希望者は、98・7%、県内公立希望者は、69・3%であり、公立希望者は、前年から1,187人(0・8%) 減少した。

7月には公立の要項、募集人員が発表される

2020年度の入試は、ほぼ前年に準じた日程で実施されることが決まっている。
また、入試選抜についての方針に変化はないとみられる。例年、学校ごとの入試選抜基準や、選抜要綱、募集定員等は、7月上旬に発表される。
来春の入試に臨む公立中学校卒業予定者は、およそ5万9200人、前年から約1,160人減少する。公立高校全日制の募集人員は、それに伴い18学級程度減少すると見られる。

選択問題は、難問が続く事前の研究は不可欠に

入試選抜は、調査書と学力検査の得点の総合評価(合計得点)で行われる。
受験生には、得点力を高めるための自ら学ぶ力と、評定を確保するための努力(中間・期末考査のがんばりや授業への集中力)が求められている。
2017年度入試から、学力検査で、次の2点の変更が実施された。

① 理科・社会の実施時間をこれまでの40分から50分にする。
② 数学と英語で、共通問題(取り組みやすい問題が増加)と、一部に応用的な問題を含む学校選択問題を学校判断で実施する。
①では、問題の出数や難易度はこれまでと同じとしている。➁の学校選択問題の採用校は、31年度では浦和、浦和第一女子、浦和西、市立浦和、大宮、蕨、川口北、川越、川越女子、川越南、所沢、所沢北、和光国際、熊谷、熊谷女子、熊谷西、不動岡、越ケ谷、越谷北、春日部、春日部女子の21校。採用校全校で両科目の実施となっていた。
いわゆる難問が入る選択問題だが、受験生は、志望校が一般問題実施校だからといって、難しい内容の勉強をしなくてよいということではない。
難問まで含めて、中学校での学習範囲であり、高校での学習は、そこからの積み重ねだからだ。
選択問題採用校の受験でも、全部難問で構成されるわけではない。一般問題と同じ問題が多く出題されていた。2019年度の選択問題採用校は、まもなく発表される。
該当校を志望するならば、早めに過去の入試問題を入手して、見ておくことが必要となるだろう。

中学3年生は、大学入試改革の3期生に

公立志向から、やや私立志向となったといわれる31年度入試だったが、その原因としては、後述する『私立高校生に対する国と県からの学費助成の充実』や『2021年度から大学入試の改革が実施される』という2つの制度変化があると考えられる。公的な助成金の充実によって、学費にとらわれない、より自由に学校選択できる時代が来ているといえよう。
また、今春の高校生の進路はまだ発表されていないが、30年春の大学等現役進学率では、公立・全日制・普通科の卒業生59・0%に対して、私立・同79・1%となっており、大学付属を含め私立への期待が大きくなっていることも私学志向を強める要因となっている。
一方、公立高校でも、冷房設備の設置、補習・補講の充実、アクティブラーニングの実践・研究、授業時間の確保など大学入試改革に対応するための努力を続けている。学校ごとの取り組みをいろいろな機会を通じて知ることが益々重要になっているのだ,

私立高校の入試開始日は前年と同様に

埼玉県内の私立高校の入試開始日は、1月22日と決定しており、前年度入試と変わらない。
受験生は、各種のフェアなどで学校を知り、体験入学などに参加する必要がありそうだ。
例年、9月以降に実施される学校説明会で、各学校の基準(受験の目安)を聞き取り、個別相談(合格の可能性を聞く機会)に参加する受験生は多い。

県内私立高校生に対する県の学費助成制度が充実

29年春から国と県の私立高校生に対する学費助成制度が拡大した。
国から就学支援金という助成金があり、家庭の年収の目安590万~910万円未満が年11万8800円、350万~590万未満が17万8200円などとなる。
また、埼玉県では、県内私学入学生に対して、「父母負担軽減事業」という名称の授業料などの助成金制度がある。国の支援金に加えて支給されるが、家庭の年収目安609万未満は、国とあわせ授業料37万8千円、入学金支援10万円が支給され、年収500万未満には、設備費等20万円が加算される。
詳細は、各私立高校または、県総務部学事課へ。