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平成29年度 都立高校入試を振り返ってⅠ

2017年5月号ダウンロード

大型連休が終わった。いよいよ受験に向けてスタート・ダッシュ。

5月の連休も終わり、いよいよ中学3年生が30年度入試に向けて本格的に始動する時節が来た。
平成29年度の都立入試では、大きな変更はなかった。しかし、前年からの入試選抜の改善があり、分割前期で全校にマークシート方式が実施(共通問題)された。
これらで志望校決定に迷う受験生もいたようだ。
今回と次回、2回に分けて、29年度の都立高校入試を総括する。

28年度の都立入試の改善について

28年度の都立高校入試から、次の4点の改善が実施された。
・第一次・分割前期では、学力検査と調査書の比率を7対3に、分割後期・第二次では6対4とする。
・調査書の学力検査を実施しない教科の評定を2倍する。
・特別選考を廃止する。
・合格発表後、申し出があれば、採点済答案の写しを交付する。
特に、学力に基づく選抜で使用される調査書の実技系教科の評定が2倍されるということは、今から評定の確定する12月まで、すべての教科の授業を大切にする必要があるということだ。
30年度入試では、前年に引き続き、28年度の入試改善の定着を図る年度とされ、大きな変更の予定はないと見られる。

1学級40人の定員減も、募集の増減は、31校に

29年度の都立高校の募集人員は、公立中学校の卒業予定者が前年より20人程度減少するため、1学級分40人の募集人員の減が実施された。しかし、竹早、駒場など16校で1学級の減が実施され、戸山、石神井、深沢など15校で1学級増となるなど31校で増減が実施されていた。
志望校の選択には、前年の倍率や、募集人員の増減が影響することも多いようだ。
30年度入試に臨む受験生は、前年より約850人減少する(28年度教育人口等報告書)。このため募集人員は、11~12学級程度減少すると見られる。募集人員は例年、10月中旬に発表される。

都立高校受験には、一定の不合格の可能性がある

東京都中学校長会が実施した卒業予定者に対する「進路希望調査12月 14日現在」では、全日制希望者は、卒業予定者7万8066人の92・4%、都立高校志望者はこのうちの77・4%だった。
東京都では、例年、都内私学と公立中学校の進学希望者に対して、募集人員の割合を話し合う機会(公私連絡協議会)が設けられている。
平成29年度の募集の割合は、都立対私立が59・6対40・4、これに従って、都立高校の募集人員が決められている。
都立高校進学を目指す受験生は、約77%、募集人員は進学予定者の約60%となる。
都立受験には、この差17%分の不合格の可能性があることになる。

推薦・一般ともに高倍率が続く

推薦入試では28年度の3・03倍から3・00倍にやや緩和したが、依然として、厳しい入試が続いている。
学科ごとでみると、芸術科5・40倍、国際科3・41倍、家庭科3・51倍、普通科3・26倍、体育科3・25倍などとなっていた。
選抜方法は、以前の内申を重視する選考から、内申、面接、作文・小論文などの総合評価とする選考に変更されている。
また、第一次・分割前期入試では、1・42倍と、前年と同率となっていた。
普通科では、1・46倍(前年度1・47倍)と安定しており、都立志向は、特に普通科志向ともいえるようだ。

連休があけ、いよいよ受験本番の時節が到来

28年度からの入試改善のポイントは、各教科の評定の扱いの変化だ。
特に実技系科目の評定が2倍されることに注意が必要だ。
この入試改善の結果、学力検査だけでなく、調査書の評定がますます重要となっているのだ。
調査書の評定は、観点別評価であり、定期考査の結果はもちろんだが、日々の授業態度や積極的に授業に臨む姿勢、提出物などが大きなウェートを占める。
受験生には、授業への集中力、忘れ物をしないという緊張感などが求められている。
連休が明け、いよいよ受験を意識する時期が始まった。早めのスタートでワンランクアップを目指そう。