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平成29年度 都立高校入試を振り返ってⅡ

2017年6月号ダウンロード

受験夏の陣、調査書対策と、学力向上を目指せ

既報の通り、28年度入試から、第一次・分割前期募集の改善が実施され、都立高校の選抜に使用される調査書の各教科の評定割合が変わった。
特に注意したいことは、実技系4科目の評定が2倍されることだ。
これから調査書の確定する12月までの間、すべての教科で集中して授業に臨む必要がある。
さらに、評定の仕組みを理解して、調査書対策をしておくことが、学力向上と同時に、重要な受験対策となる。

既に入試は開始されている

調査書の評定は、都立受験(全日制)の推薦では無論だが、第一次分割前期)でも、学力検査7に対し、3割の得点換算が行われる。また、実技4教科は、評定が2倍される。
また、私立高校の単願や併願の優遇制度で目安や基準として扱われることも多い。
テストで頑張るのは無論だが、積極的に授業に参加すること、宿題を忘れない、提出期限を守るということなどを心がけてほしい。
既に、入試は始まっているのだ。

調査書の仕組みを理解してワンランクアップだ

都教育庁が調査した平成29年3月卒業生の2学期の評定調査では、評定「5」が11・9%、「4」は25・1、「3」は47・9%、「2」は11・9%、「1」は3・1%となっていた。評定「3」以上が84・9となっており、多くの生徒が「3」以上になっていたことになる。
現在の評定は、「観点に基づく評価」とされ、国語は5項目、他の8教科は4項目の観点別評価を基にして評定が決まる仕組みとなっている。
観点は、通知表に提示されるので詳細は省略するが、「興味・関心・態度」、「教科の基本的な力」、「知識・理解・技能」などから構成され、それぞれA・B・Cの3段階で評価される。
観点がすべてAなら評定は「4」以上になるということだ。
観点別評価の結果を評定に換算する仕組みは、各学校で定められている。
つまり、中間・期末テストの結果だけで評定が決まるのではないということだ。平素の授業態度や宿題の提出などは、興味・関心・態度となり、テスト結果は、知識・理解・技能として評価される。

一般の学力検査は、高倍率が続く

26年度からの推薦入試の「定員の縮小」、「選抜方法の変更」の改善以降、一般入試の学力検査の受験者は、増加傾向となっている。
29年度では、前年より96人増加し4万5509人となった。
受験倍率は、1・43倍、実質倍率(注1)も、前年と同じで1・42倍という高倍率が続いている。
都立高校・全日制の入試問題は、5教科共通問題実施校と進学指導重点校グループ・進学重視型単位制グループ・併設型中高一貫教育校グループのグループ単位(注2)で作成した国語・数学・英語に共通問題の理科・社会を加えた実施校、国際高校の、自校作成の英語に共通問題を加えた実施校に大別された。
30年度入試では、進学指導重点校と進学重視型グループでは、自校問題での実施に戻る見込みだ。
共通問題も自校作成問題も、発表されている通り、中学校で習った基礎・基本からの出題が中心となる。
つまり、入試問題は教科書の内容に沿った基礎的・基本的なものということだ。
中学校の授業を真面目に受けていれば十分に対応できるはずだ。
ただし、出題内容は同じでも、出題形式によって難易度は変わる。同じことを聞かれても、選択肢があって記号で答える場合と、言葉(記述)で答える場合とでは、難しさが違ってくるからだ。
資料などを読み取り、そこから答を導きだすような問題に苦戦する受験生も多いようだ。
共通問題は、都の教育委員会のホームページに問題と解答がアップされているので、志望者は、早めに見て、対策を立てておきたい。
自校作成問題も、これまでのグループ作成問題が参考になるはずだ。

注1 実受験者を合格者で割った倍率
注2 進学指導重点校 日比谷、戸山、青山、西、八王子東、立川、国立
進学重視型単位制 新宿、墨田川、国分寺
併設型中高一貫 白鷗、両国、富士、大泉、武蔵