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平成30年度 都立高校入試を振り返ってⅡ

2018年6月号ダウンロード

夏を乗り切れ、調査書対策と、学力向上がカギに

28年度入試から、第一次・分割前期募集の改善が実施され、都立高校の選抜に使用される調査書の各教科の評定割合が変わった。特に注意したいことは、実技系4科目の評定が2倍されることだ。
これから調査書の確定する12月までの間、すべての教科で集中して授業に臨む必要がある。
受験生に必要なことは、「志望校の選定」、「学力の向上」、「調査書対策」となる。部活や学校行事に全力で臨むことは、もちろんだが、健康管理にも注意しておきたい。

一般の学力検査は、大幅な倍率低下に

26年度からの推薦入試の「定員の縮小」、「選抜方法の変更」の改善以降、第一次・分割前期(全日制)‐以下一般入試と呼ぶ‐の学力検査の受験者は、増加傾向だったが30年度では、前年より2790人減少し4万2719人となった。
公立中学校の卒業予定者が、およそ900人減少するが、それより大幅に受験生が減少していたことになる。
受験倍率は、1・36倍、実質倍率(注1)も、前年の1・42倍より低下し、1・38倍となった。
また.分割後期・二次募集の校数は51校で1674人と大幅に増えた。
その原因としては、『私立高校生に対する国と都からの学費助成の充実』や『30年春の高校入学生から大学入試の改革の当事者になる』という2つの制度変化があると考えられる。
公的な助成金の充実によって、学費にとらわれない、自由に学校選択できる時代が来ていること。
今春の高校生の進路はまだ発表されていないが、29年春の都内高校生の大学等進学率では、公立・全日制の卒業生55・0%に対して、私立・同76・0%となっていた。
全体では、現役進学率は、65・9%になる。さらに、いわゆる浪人を加えれば、7割を超える大変な高学歴社会になっていることになる。
大学付属を含め私立高校への期待が大きくなっていることなどが挙げられる。
一方、公立高校でも、冷房設備の設置、補習・補講の充実、アクティブラーニングの実践・研究、授業時間の確保など大学入試改革に対応するための努力を続けている。学校ごとの取り組みをいろいろな機会を通じて知ることが益々重要になっているのだ。
倍率が下がったといっても、推薦で約1万6000人、一般で約1万1700人が不合格になる厳しい状況は続いている。

既に入試は開始されている

調査書の評定は、都立受験(全日制)の推薦では無論だが、第一次分割前期)でも、学力検査7に対し、3割の得点換算が行われる。また、実技4教科は、評定が2倍される。
また、私立高校の単願や併願の優遇制度で目安や基準として扱われることも多い。
テストで頑張るのは無論だが、積極的に授業に参加すること、宿題を忘れない、提出期限を守るということなどを心がけてほしい。
既に、入試は始まっているのだ。

評定の仕組みを理解してワンランクアップだ

都教育庁が調査した平成30年3月卒業生の2学期の評定調査では、評定「5」が12・1%、「4」は25・3%、「3」は47・9%、「2」は11・6%、「1」は3・1%となっていた。評定「3」以上が85・3となっており、多くの生徒が「3」以上になっていたことになる。
現在の評定は、「観点に基づく評価」とされ、国語は5項目、他の8教科は4項目の観点別評価を基にして評定が決まる仕組みとなっている。
観点は、通知表に提示されるので詳細は省略するが、「興味・関心・態度」、「教科の基本的な力」、「知識・理解・技能」などから構成され、それぞれA・B・Cの3段階で評価される。
観点がすべてAなら評定は「4」以上になるということだ。
観点別評価の結果を評定に換算する方法は、各学校で定められている。
つまり、中間・期末テストの結果だけでは評定は決まらないということだ。平素の授業態度や宿題の提出などは、興味・関心・態度となり、テスト結果は、知識・理解・技能として評価される。

注1 実受験者と合格者で割った倍率