3年前から続くコロナ禍、さらに今回の第7波で不安を感じている人も多いと思う。強い意志で計画を立てて、受験に挑んで欲しい。
令和5年度入試の公立高校の募集人員と、学校ごとの設定検査の内容が発表された。
いよいよ受験まであと140日あまり、学校説明会や見学会などでは感染予防のための制約が続くが、いよいよ志望校の選定へ向け重要な時期がやって来た。
いろいろな機会を利用し、たくさんの高校を見て、感じて、志望校を選定してほしい。
千葉県では、令和5年3月の国・公・私立中学校の卒業予定者は53,080人で、前年度と比較して約80人増加する(教育庁発表)。
公立高校・全日制の募集人員は31,120人と、前年より9学級360人減少する。5年度入試では4年度の1・19倍(実質倍率)からやや上昇しそうだ
全日制課程では、船橋北、鎌ケ谷西など9校で普通科1学級.360人の減となる。
定員を減らす学校
定員を減らす学校は、船橋北、松戸、鎌ケ谷西、湘南、流山南、佐倉東、四街道北、市原、市原八幡、いずれも普通科。
定時制課程、通信制課程とも4年度からの定員の変更はない。
公立高校の募集定員の減少は、当該校の倍率だけでなく、競合する学校の応募者にも影響する。
また、コロナ禍の今後の状況が見えないこともあり、今後の入試動向の変化に注目していく必要があるだろう。
いよいよ志望校の選択の時期に突入する。さまざまな機会をとらえて、将来の進路を考え、本当に行きたい学校を見つけてほしい。
■公立校募集定員について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉千葉県 公立高「第1学年生徒募集定員」を発表-令和5年度
県教育局から、7月末に出題の基本方針と、学校選択問題で採用されている「思考力を問う問題」の基本方針が発表された。いずれも前年と同じで、一般入学者選抜の「本検査」と「追検査」が対象となっている。
学力検査問題の出題の基本方針では、「学習指導要領に基づき」とされており、5年度入試でも基礎的な知識及び技能をみる問題とともに、思考力、判断力、表現力を問う問題が中心となりそうだ。
学校選択問題で「思考力を問う問題」の採用校は、県立千葉と、新たに千葉東と東葛飾が加わる。60分の検査時間内で、国語・数学・英語の教科ごとの小問をより正確に理解し、より深く思考する力が問われる。
新型コロナの感染拡大が懸念されるが、現在、中学校で正常授業が実施できているため、入試問題は中学校で学習した内容の全範囲から出題されることになる。
出題の基本となるのが「中学校での学習内容」であることは変わらない。
出題の基本方針には「学校の授業を大切にして欲しい」というメッセージが込められている。
■学力検査出題の基本方針について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉千葉県 公立高入学者選抜 「学校設定検査の内容」「出題方針について」等を発表-令和5年度
令和3年度入試から、一般募集で欠員にならない限り、公立高校入試は1回の受験機会しかなくなった。しかし見方を変えれば、それまで全日制の平均の実質倍率で1・7倍を超えていた前期選抜、1・4倍だった後期選抜が、前年度では実質倍率で1・19倍となり、不合格者が大幅に減少した。(実質倍率は受験者÷合格者)
入試機会は減ったが、体調管理をしっかりとして、万全の対策を講じれば怖がることはない。
全日制一般募集では、出願に当たり「志願理由書」の提出を求める学校が6校7学科あることにも注意が必要だ。
また、受検2日目に学校設定検査が実施される。学力検査を3教科とした定時制課程(16校中4校)では、1日目に実施となる。
学校設定検査では、面接、集団討論、自己表現、作文、小論文、適性検査、学校独自問題による検査、その他の検査として思考力を問う問題などの検査が全校・全学科で実施される。
また、面接と自己表現、作文など複数の課題を採用する学校も15校20学科ある。
学校設定検査では、面接が78校124学科、自己表現が44校62学科、作文が9校14学科、適性検査が8校12学科などとなっており、学校ごとの内容を調べ、研究しておく必要があるだろう。
検査の結果は、調査書等の書類審査を含め得点化され、総合的に合否を決定するとされている。
9月中旬に発表されると見られる「選抜実施要項」で、学校ごとの得点化の方法が明示される。
■学校設定検査の内容について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉千葉県 公立高入学者選抜 「学校設定検査の内容」「出題方針について」等を発表-令和5年度
県内公・私学の、高校募集を行うほぼ全校で、学校説明会や体験入学等が実施される。
申し込みが予約制で、人数制限があるなど、制約は多いが、各校、密を避ける対策など準備しているので、ぜひ参加しておきたい。
また私学では、12月中旬までに、生徒・保護者対象の個別相談を実施する学校が多い。
個別相談とは、通知表や各種検定、その他の資料などの実績をもとに「合格の可能性を判定する機会」とする高校と、「個人的な質問に答える場」とする高校がある。
説明会や相談会への参加は、合否の予測だけでなく、学校との相性や、高校生活を垣間見る機会としても利用できる。
個別相談での話し合いの内容は、担任の先生に報告しておこう。きっと、有効なアドバイスがもらえるはずだ。
説明会・体験入学同様、制約を受けたものとなるが、予約の上、参加しよう。
いずれにせよ各高校を知ることが志望校選定の第一歩となる。
(岩佐教育研究所 岩佐桂一)
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