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入試情報
2022.10.12

〈2023年度入試〉「大学進学実績はどう見ればいいか」-現浪別や卒業生数にも注目

読者の皆さんから「大学進学実績の見方を教えてほしい」という質問が
多く寄せられています。
そこで今回は、実績(データ)を見る場合の注意点等についてお伝えします。

大学進学実績で学校を選ぶ人が増加

大学進学率は年々高まっています。これは全国的な傾向です。
かつては『大学進学率(卒業生のうち何割が大学に進学したか)』に注目が集まった時代もありました。しかし、大学進学率が高まった現在、それよりも『どの高校がどの大学に何人の合格者を出しているか』に大きな注目が集まるようになりました。

旧帝大、MARCHとは

普通科で進学校と呼ばれている学校が特に強調しているのは、東京大など国公立大学合格者と、早慶上智、MARCHなど難関私大の合格者数です。
順に少し詳しく解説していきましょう。
東京大は日本の大学の最高峰と目されていますが、それと並ぶ難関国立が東京大を含む「旧帝大(旧帝国大学)」と呼ばれるグループです。北から順に、北海道大・東北大・東京大・名古屋大・京都大・大阪大・九州大です。これらに一橋大と東京工業大を加え「旧帝大一工」などと称されることもあります。

それ以外の国公立はレベル的にはさまざまですが、一般的に私立よりも入試科目数が多いので、その意味では難関と言っていいでしょう。

私立では早稲田大・慶應大が双璧で、これに上智大を加えた「早慶上智」を最難関とする考え方があります。東京理科大を加え「早慶上理」と称されることもあります。
MARCH(マーチ)はその次に位置する私立大のグループで、明治大(M)、青山学院大(A)、立教大(R)、中央大(C)、法政大(H)の5大学です。これらに学習院大を加え、GMARCH(ジー・マーチ)と称されることもあります。

次に位置するのは「日東駒専」で、日本大、東洋大、駒沢大、専修大です。その次が「大東亜帝国」で、これは大東文化大、東海大、亜細亜大、帝京大、国士舘大のことです。その他、国際基督教大(ICU)、成蹊大、成城大、国学院大なども難関として扱われる場合もあります。

発表されているのはのべ合格者数

各高校が発表している合格者数は「のべ合格者数」と言われるものです。大学入試は高校入試と異なり、1人の受験生がいくつもの大学や学部を受けられます。それらを全部足した数を合格者数として発表するのが普通です。
ほとんどの高校は、合格数を現役と浪人に分けて発表していますから、その点にも注目しておきましょう。最近は、現役での進学を希望する人が増えているようです。

卒業生数、内進・高入別などにも注目

合格件数を比較する場合は、各校の規模(生徒数)にも注意しましょう。公立の場合は伊奈学園など一部を例外とすれば、360人前後が最大規模と言えますが、私立の場合は200人以下の学校がある一方、500人を超える学校も数多くあります。規模の大きな学校は、その分だけ大きな数字が出る可能性もありますから、絶対数だけでなく割合も見ておいたほうがいいでしょう。
また、特に私立の場合、その実績の中に、中高一貫生(内進生)の結果を含めていることもあるので、データを見るときは、高校からの入学者(高入生)がどれだけの実績を残しているかにも注目しておくといいでしょう。

(よみうり進学メディア編集部)

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