よみうり進学メディア

千葉 入試情報
2019.11.5

〈2020年度入試〉千葉県入試情報「君たちの進路を決定する時期に差し掛かった」-令和2年度

千葉県、前年の高校等への進学率は98.8%

千葉県教育庁は、8月下旬に今春の県内国・公・私立中学、及び高等学校の卒業生の進路状況の速報をまとめた。

県内の中学校卒業生の高等学校等への進学率は98.8%となっていた。

一方、高等学校卒業生の大学・短大等への現役進学率は、55.1%となった。

先輩たちの進路決定を参考にして、将来を見据え、目標を持って、志望校を選択してほしい。

ほぼ全員が高校へ進学する時代に

今春の千葉県内の国・公・私立中学の卒業生総数は、5万3790人、前年の卒業生から1,008人減少した。うち5万3170人、卒業生の98.8%が高等学校等へ進学した。一方、就職した者は、70人(就職進学者を含む)と前年より16人減少した。

全国では、約111万2千人が卒業し、高等学校等への進学率は98.8%となっている。

将来の志望を考えて進路選択をしよう

今春の千葉県内高等学校卒業生の進路状況(速報)によると、国・公・私立高校の卒業生(全日制・定時制)4万8998人に対して、大学・短大等への進学者(現役・通信制を含む)は、2万6975人で55.1%となっていた。

また、専修学校等への進学者は、19.1%、専修学校・一般課程5.8%などで、進学準備(いわゆる浪人)や専門学校等への進学者を含めると高校卒業生の上級学校への進学率は、8割を超える。

一方、就職者は13.5%と前年より0.3%上昇した。

大学・短大等への現役進学率では、男子54.0%、女子56.1%と女子が上回っていた。

また、卒業生に対する比率では、全国平均の54.7%より高い。

大変な高学歴社会となっているともいえよう。

また、現在の高校2年生が迎える大学入試から、入試改革が実施され、仕組みや求める学力等が変わることが決定している。

中学3年生は、これまでより将来の進路を考えた上で、志望校選択をすることが必要となる。

高等学校への進学は、皆さんの最終目的ではない。目的に到達するためのひとつの過程に過ぎないだろう。自分を伸ばしてくれると確信を持てる学校を選択してほしい。

思考力・判断力・表現力の充実がカギに

受験生の皆さんが3期生となる大学入試改革では「グローバル」を合言葉に、「思考力・判断力・表現力」を重視し、「コミュニケーション能力」、「問題解決能力」などを問うという大方針が発表されている。

読み取ること、聞き取ること、それを基に考えること、自分の言葉で書くこと、英語では「読む、聞く、書く、話す」という力が求められる。

現在の公立高校の入試も、新しい教育に合わせた入試選抜に移行してきているということだ。

学力検査では、考えさせる問題、表現する問題が工夫され、出題される。

入試で重視される内容が変わったのだから、勉強の仕方も、単に言葉や事象を覚えるのではなく、内容を理解し、自分の言葉で組み立てられるようにしておく必要がある。

失敗が許されない入試だからこそ、過去の入試問題を解き、出題や解答方法などを知り、対策する必要があるだろう。

千葉県、私立入学者への助成金は充実。実質無償化へ

現在の公立高校の授業料は、世帯年収がおよそ910万円という限度額が設けられ、それ以上では、月額約1万円の授業料が発生する。

私立高校入学者については、限度額は同じだが、590万円までは、これまでと同額の11万8800円。590万円未満では、全国の私学の平均授業料が支援される。金額は未定だが、授業料無償に向けて国が積極的に動き出したようだ。さらに県内生の県内私立高校への入学者には、千葉県独自の、授業料減免制度が用意されている。

元年度では、国の支援金と併せて、保護者の年収が640万円未満には、国と併せ授業料の2/3が助成される。350万未満では、授業料全額が助成される。

2年度の入学生からは、県は、学費等の負担の軽減をさらに検討しているようだ。

授業料が「安い公立、高い私学」というこれまでの定評が大きく変わってきているのだ。(年収は標準世帯のもので、2年度は、課税所得になる予定。)

受験生にとっては、学費にこだわらない学校選択が可能になったということだ。

軽減内容についての詳細は、各私立高校に問い合わせてほしい。