・埼玉県教育局は、6月上旬に
「令和6年度公立高校の選択問題実施校と学力検査出題の基本方針、出題の範囲 ※1」を、
同月下旬に「入試募集人員とリーフレット ※2」を、
7月に「入試実施要項と各校の選抜基準 ※3」を発表している。
夏休み前に、6年度入試の全容が出揃ったことになる。
・「県内外の私立高校について ※4」も、9月に、各校のホームページや説明会で入試の全容を発表している。
・中学3年生の、第一回目の「進路希望調査結果 ※5」が発表され、いよいよ志望校選定の時期が到来した。
・学校説明会が定員制や予約制となり、実際に高校へ行く機会も少なくなっているが、インターネット等を利用して各校の状況を調べ、志望高校を決定していってほしい。
■※1「令和6年度公立高校の選択問題実施校と学力検査出題の基本方針、出題の範囲」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉埼玉県 公立高校「学力検査問題の出題の基本方針」「学校選択問題実施校」を発表-令和6年度
■※2「入試募集人員とリーフレット」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2024年入試〉埼玉県 公立高校「募集人員発表 合計800人減」-令和6年度
〈2024年度入試〉埼玉県 「公立高校入学者選抜案内(リーフレット)」公開-令和6年度
■※3「入試実施要項と各校の選抜基準」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉埼玉県 公立高校「入学者選抜実施要項」-令和6年度
〈2024年度入試〉埼玉県 公立高「各高校の選抜基準」を発表-令和6年度
■※4「県内外の私立高校について」について詳しくは:よみうり進学メディア
<埼玉県>〈2024年度入試〉埼玉県 私立高「入試要項一覧」発表-令和6年度
<東京都>〈2024年度入試〉東京都 「私立高入試要項一覧」発表-令和6年度
<神奈川県>〈2023年度入試〉神奈川県「私立高校生徒募集・生徒納付金概要について」発表-令和6年度
<千葉県>〈2024年度入試〉千葉県 私立高校「募集人数・募集要項」発表-令和6年度
10月末に「令和6年3月の中学校卒業予定者の進路希望調査(10月1日現在) ※5」が埼玉県ホームページで発表された。
この結果の見方や考え方については既報のとおりなので説明は省略するが、いよいよ、志望校決定の期間に突入したことになる。
また、10月上旬には「受検生心得 ※6」が告知された。この心得には
入試日程/当日の時間割/携行品/実技検査(実施の場合)の日程・時間/面接(実施の場合)日程・時間/受検当日の集合に関する注意/合格者発表の時間・方法などが記載されている。
合格発表は、WEBによるものが9時、掲示によるものが10時となる。
入試当日の携行品は、受検票/鉛筆(シャープペンシル可)/消しゴム/三角定規(直定規可)/コンパス/時計(計時機能のみ)/弁当/上履きなどとなっている。
学力検査に必要ないものの携行は禁じられていることに注意したい。下敷き/分度器/色鉛筆/ボールペン/携帯電話/計算機等は携行禁止だ。
また、前年までの感染防止対策は、新型コロナ感染症が5類に移行されたため割愛された。
しかし、入試までの期間の感染症予防こまめな手洗いや検温の実施などの自主的な予防や、入試当日のマスク着用などは必要となっている。健康に留意して万全の体調で入試に臨んで欲しい。
調査書の内容は、通知書で保護者に公開される
10月上旬に、埼玉県の公立中学校の校長先生方の会の進路指導の指針として、
①1・2年生の各教科の評定について、生徒・保護者から希望があれば伝えても良いこと。
②12月の中旬以降、本人からの3年次の調査書の評定の問い合わせには、口頭で伝えても良いこと。
③12月の最終授業日から2月1日の間に、調査書と同じ内容の「成績及び諸活動等の記録通知書」を保護者に通知すること。
などが各中学校に連絡されている。受験する高等学校へ提出される調査書の内容は「通知書」で確認できるようになっているのだ。
確認しておきたいことは、評定の数値や特別活動の記録だけではない。
校外の活動でも「特別活動等の記録の得点」や「その他の項目の得点」で選抜に加点される可能性がある。
各種検定や舞踊、書道、華道、茶道、囲碁、将棋など師範や段級位等の特技、あるいはクラブチームでの活動実績等は、あらかじめ担任の先生に報告しておいてほしい。
入試で大きなウェイトを占める調査書の「各教科の評定」の確定時期が迫ってきた。定期テスト対策は無論のこと、宿題の提出を忘れないことや、積極的に日々の授業に参加する事を心がけて日々を過ごそう。
■※5「進路希望調査(10月1日付)」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉埼玉県「進路希望調査結果(10月1日現在)」発表-公立校では市立川越3.79倍、市立浦和2.82倍
■※6「受検生心得」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉埼玉県 公立高校「受検生心得」-令和6年度
8月末に発表された、今春の県内高等学校卒業生の進路状況(速報)では、国・公・私立高校の全日制課程卒業生5万1516人の進路は、大学65・5%、短期大学3・3%、専修学校19・8%、就職10・3%などとなっていた。また、専修学校(予備校)を含め進学準備(いわゆる浪人)が5・6%となっている。
過年度卒業生の進学者を含めると、大学への進学者は卒業生の68%を超える。短期大学を含めた大学等への進学者は7割を超える。さらに専修学校を含めた上級学校進学者は約9割にもなる。
一方で、大学入試では、大学入試改革が3年前から実行されている。
そんな中で、過去に例を見ない高学歴社会が出現することになる。
中学生の皆さんに高校の卒業生の進路をお知らせするのは少し早いかもしれないが、3年後の進路を意識することも志望校選択には必要になる。
今春の全日制の入試では、出願1・11倍、志願確定1・11倍で推移し、実質倍率は、1・14倍となった。
受験生の約13%、5,009人の不合格者が出ていた。このため公立希望者は、併願で同等の教育を受けられる私立高校を受験しておく必要があるだろう。
6年度の入試に臨む中学3年生は、前年より約820人減少し、62,050人。うち私立中学校では3,159人で133人減となっている(令和5年度学校基本調査より)。
在籍の変化に対しては、公立高校の募集人員は800人減少した。
6年度入試の募集人員は、募集停止の影響からか、減少数が多かったため、平均倍率は少し上昇すると考えられる。
定員の増減があった6校、及び募集停止となった岩槻北陵、八潮、和光など6校を中心に倍率の変化に注意しておきたい。
■今春(前年度)の全日制の入試倍率について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉埼玉県 公立高校合格おめでとう「合格者数・各校倍率」-令和5年度
■公立校の募集人員について詳しくは:よみうり進学メディア
※募集人員800人減/定員の増減があった6校/募集停止となった6校 について
〈2024年入試〉埼玉県 公立高校「募集人員発表 合計800人減」-令和6年度
コロナ禍は弊害も多かったが、インターネットや人工知能などの技術が急速に進行させたことにも注目したい。インターネットを活用して各学校の情報を収集し、自分に合った学校選びを行って欲しい。
中学校では、実力テストや校長会テスト等での入試分析が進み、確実な進路指導が受けられるようになってきている。
中学校でのこれらのテストは、公立入試に準拠しているケースが多いようで、受験の模試の意味合いも強い。
また、個人成績表に記載される偏差値などの指標は、私学の単願や併願の基準となることも多いようだ。しっかりと準備し、全力で受験を進めていってほしい。
公立高校の出願まであと2か月と少々。これから皆さんにやって欲しいことは、計画を立てて、それを実行することだ。
自分なりの勉強のスケジュールを作ってほしい。そして、強い意志で実行していってほしい。
学校や塾での勉強とは別に、自学・自習の必要があるということだ。
計画が実行できたなら、それは、受験だけに限らず、今後の皆さんの自信につながることになるだろう。
(岩佐教育研究所 岩佐桂一)
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