早めの準備と具体的な計画
この夏のガンバリで合格をグッと引き寄せる
夏休みが近づいてきました。受験生にとって、もっとも大切な時期と言っていいでしょう。
ここでのガンバリが合否を左右すると言っても過言ではありません。
この夏を実りの多いものにするためにどうすべきか。
今回は、目標や計画の立て方についてのアドバイスです。
暑い夏がやって来ます。勉強に適したシーズンとは言い難いですが、昔から「夏を制する者が受験を制する」と言われているように、受験生にとってとても大事な時期です。
皆さんにはぜひ、「あの夏のガンバリがあったから合格できた」と言えるような夏にしてほしいと思います。
皆さんは、何となくズルズルと夏休みを迎えてはいけません。
しっかりと目標を掲(かか)げ計画を立てましょう。これは夏休みに入ってからではなく、始まる2週間前ごろにはやっておかなければなりません。
そして実際に夏休みに入ったら、それをひたすら実行します。
まず目標を掲げる必要があります。
この場合の目標とは「〇〇高校に合格する」といったものではありません。それも目標には違いありませんが、ここでは、この夏休み中に達成したいことを目標と考えましょう。
皆さんはそれぞれ課題をかかえていると思います。たとえば「英語をもっと得意にしたい」とか「苦手な数学を克服したい」といったものです。
また、もう少し具体的に「記述問題に強くなりたい」とか、「応用問題をできるようにしたい」というものかもしれません。考え始めたらいろいろ出てくるでしょう。
しかし夏休みは30日か40日ほどしかありません。決して長くはありません。ですから、すべての目標をこの期間に達成するのは困難です。
この先もまだ時間はあるのですから、今ここで絶対にやっておきたいことを一つか二つ、多くても三つか四つに絞り込むことが重要になってきます。
目標の次はそれを実現するための計画です。
夏休みの計画はこれまで何度も立てて来たと思いますが、その通りに出来なかったこともあるかもしれません。
計画通り出来なかったのは、意志が弱いなどの理由も考えられますが、計画の立て方に問題があることがほとんどです。
計画にはできるだけ具体性を持たせましょう。
では、どんな計画が良い計画かというと、いろいろありますが、ひとつに「誰がやる場合でも同じになる内容にする」というものがあります。
「過去問題集をやる」というのと、「令和4年度から6年度まで3年分の英数国の問題を2回ずつ解く」というのを比べてみてください。前者だと大ざっぱで具体性がなく、人によって解釈の仕方が違ってきます。後者は誰がやっても3年分は3年分、2回は2回なので、同じ結果となります。要するに、どうとでも受け取れるような計画ではダメだということです。
目標や計画は可能な限り数字で表してみましょう。その方が出来たか出来なかった結果がはっきり分かります。
「たくさんやる」ではどのようにも評価できますが、「30問解く」とか「50語覚える」のように数字が入っていれば、出来たか出来なかったかが明確になります。
勉強では気持ちも大事なのですが、こと計画に関しては気持ちではなく数字で表すようにしてください。
ともすれば勉強は時間という単位で考えたり表したりしがちですが、それだけではなく、何ページ、何問(何題)、何冊、何回というように時間以外の単位で考えるようにすると結果が出やすくなります。ぜひ試してみてください。
夏休みは目の前です。今すぐ目標と計画づくりを始めましょう。
一度立てた計画はその通り実行するのが理想ですが、途中思わぬ事態が発生し、当初の予定通り進まないことがあるかもしれません。
あるいはまた、予想以上に早く進む場合もあるかもしれません。
ですから、仮に1か月間の計画であったとしたら、1週間ごとぐらいで見直しすると良いでしょう。
最初の計画より早めたり増やしたりすることを「上方修正」と言い、その逆を「下方修正」と言います。適度に修正を加えながら、最終的にほぼ当初の計画通りだったという形になれば大成功ということになります。
(よみうり進学メディア編集部)
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