埼玉県公立入試学力検査の平均点推移を調べてみました。
平均点だけでは入試の全体傾向を知ることはできませんが、皆さんがこれから受験勉強を進めて行くうえでの参考にはなるでしょう。
今回は平成25年度から令和6年度まで12年間の平均点推移を調べてみました(数学・英語の学校選択問題については後編で取り上げます)。
令和6年度入試は、国語・英語・社会が5年度より上がり、数学・理科が5年度より下がりました。学校選択問題は数学・英語とも5年度より下がりました。
6年度は5年度より1点上がりました。3年度、4年度と60点台が続きましたが、5年度は50点台に下がり、6年度はやや上がったものの60点には届きませんでした。
平均点の高さは、点数が取りやすい教科であることを示していますが、その分、合格に求められる点数が高いということです。上位校では80点台後半以上のハイレベルな戦いになっていると推定されます。
2年度、3年度と60点台が続きましたが、4年度は一気に40点台に下がりました。5年度は50点台に回復、6年度はやや下がりましたが50点台を維持しました。
年度により問題難易度に多少の差がありますが、60点台では高過ぎ、40点台では低過ぎるので、50点~55点程度を目指した出題が続くと見られます。
5年度は過去最低に近い45.8点だったので6年度は上昇が予想されました。結果、53.4点で2~4年度並みの平均点となりました。
平均点が50点以下になったのは、過去12年間で3回しかありません。その一方、55点を超えたのも3回だけです。
5年度から6年度にかけて7.6点という大幅上昇となりましたが、これは5年度が低過ぎたためです。したがって7年度が反動で大きく下がることはないと考えられます。
5年度は58.2点で、理科としてはこの12年間で2番目に高い点数でした。6年度は一気に6.6点下がりましたが50点台は維持しました。
平均点の上がり下がりが比較的大きい教科です。地学・生物・化学・物理の各分野で、それぞれどんな単元が出題されるかが平均点に影響していると考えられます。
4年度から5年度にかけて11.2点上昇し65点に近づいていたため、これ以上の上昇はないと見られましたが、6年度はさらに上がり65点を超えました。
三分野(地理・歴史・公民)からほぼ均等に出題されますが、覚えることの多い歴史分野の出来や、授業進度の関係で問題演習不足になりがちな公民分野の出来が平均点に影響しているようです。
(よみうり進学メディア編集部)
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