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埼玉 入試情報
2024.11.14

〈2025年度入試〉埼玉入試情報「公立高校入試の注目点」-令和7年度

令和7年度 公立高校入試の注目点
目標を定め、計画を立てて実行しよう

埼玉県教育局は、6月上旬に令和7年度公立高校の選択問題実施校と学力検査出題の基本方針、出題の範囲、同下旬に入試募集人員とリーフレット、7月に入試実施要項、各校の選抜基準を発表した。夏休み前に、7年度入試の全容が出そろったことになる。

県内外の私立高校も、9月には、各校のホームページや説明会で入試の全容を発表している。

中学3年生の、第一回目の進路希望調査結果が発表され、いよいよ志望校選定の時期が到来した。

各高校の学校説明会が最盛期を迎え、実際に高校へ行く機会も多くなってはいる。インターネット等も利用して各校の状況を調べ、志望高校を決定していってほしい。

志望校の決定は、12月の中旬が目安

11月上旬に「令和7年3月の中学校卒業予定者の進路希望調査10月1日付」が発表された。※1
この結果の見方、考え方については、既報のとおりなので説明は省略するが、いよいよ志望校決定の期間に突入したことになる。

また、10月2日には「受検生心得」が告知された。※2
入試日程、当日の時間割、携行品、実技検査(実施の場合)の日程・時間、面接(実施の場合)日程・時間、受検当日の集合に関する注意、合格者発表の時間・方法などが記載されている。合格発表はWEBの合否照会システムで9時からとなる。

入試当日の携行品では、受検票、鉛筆(シャープペンシル可)、消しゴム、三角定規(直定規可)、コンパス、時計(計時機能のみ)、弁当、上履きなどとなっており、学力検査に必要ないものとして下敷き、分度器、色鉛筆、ボールペン、携帯電話、計算機などの携行は禁じられていることに注意しておきたい。

昨年から、コロナやインフルエンザなどの感染予防の項目は、なくなっているが、入試までの期間はこまめな手洗いや検温をするなど、自主的な予防対策が必要となるだろう。
健康に留意して万全の体調で入試に臨んで欲しい。

 

■※1 「令和7年3月の中学校卒業予定者の進路希望調査10月1日付」について、詳しくはこちら:よみうり進学メディア
〈2025年度入試〉埼玉県「進路希望調査結果(10月1日現在)」発表-市立川越3.56倍など
■※2 「受検生心得」について、詳しくはこちら:よみうり進学メディア
〈2025年度入試〉埼玉県 公立高校「受検生心得」-令和7年度

 

調査書の内容は、通知書で保護者に公開

10月上旬に、埼玉県の公立中学校の校長先生方の会の進路指導の指針として、
①1・2年生の各教科の評定について、生徒・保護者から希望があれば伝えてもよいこと。
②12月の中旬以降、本人からの3年次の調査書の評定の問い合わせには、口頭で伝えてもよいこと。
③12月の最終授業日から2月3日の間に、調査書と同じ内容の「成績及び諸活動等の記録通知書」を保護者に通知すること。
などが各中学校に連絡されている。受験する高校へ提出される調査書の内容は「通知書」で確認できるようになっているのだ。

確認しておきたいことは、評定の数値や特別活動の記録だけではない。
校外の活動でも、選抜において「特別活動等の記録の得点」や「その他の項目の得点」で加点される可能性がある。
各種検定や舞踊、書道、華道、茶道、囲碁、将棋など、師範や段級位等の特技、あるいはクラブチームでの活動実績等は、あらかじめ担任の先生に報告しておいてほしい。※3

入試で大きなウエイトを占める調査書の「各教科の評定」の確定時期が迫ってきた。
定期テスト対策は無論だが、宿題の提出を忘れないことや、積極的に日々の授業に参加する事を心がけて日々を過ごそう。

 

■※3 調査書について、こちらで概要や項目が分かります:よみうり進学メディア
〈2025年度入試〉埼玉県 公立高「各高校の選抜基準」を発表-令和7年度

 

思考力・判断力・表現力の充実を目指せ

新しい学習の指針となる学習指導要領が令和4年から中学校で施行されている。
この学習指導要綱では、「グローバル」を合言葉に、「思考力・判断力・表現力」を重視し、「コミュニケーション能力」「問題発見・解決能力」などを養うという方針の下で現在の授業が実施されている。

読み取ること、聞き取ること、それを基に考えること、自分の言葉でまとめること、英語では「読む、聞く、書く、話す」という力が求められる。
このため、「資料文の提示」や「対話形式での出題」「自分の言葉で説明せよ」といった出題・解答形式が増えてきている。

各教科の設問の仕方や、解答方法などで、公立高校も新しい教育に合わせた入試に移行してきている。

入試で重視される内容に合わせ、勉強の仕方も単に言葉や事象を覚えるのではなく、内容を理解し、自分の言葉で組み立てられるようにしておく必要がある。
過去の入試問題を解き、出題や解答方法などを確認し、早めに対策しておくことが重要となるだろう。こうした対策を研究する時期が到来している。

 

募集人員の減少による倍率変化に注意

今春の全日制の入試では、出願1.13倍、志願確定1.12倍で推移し、実質倍率は、1.15倍となった。
受験生の約13%、5,069人の不合格者が出ていた。※4
公立高校の入試には、一定の倍率がある。このため公立希望者は、併願で私立高校を受験しておく必要があるだろう。

7年度に臨む中学3年生は、前年より約280人減少し約61,830人、うち私立中学校は3,149人で、10人減となっている。(令和6年度学校便覧より)

在籍の変化に対して、公立高校の募集人員は120人減少した。
7年度入試の平均倍率は、前年並みになると考えられる。
定員の増があった草加西、減があった鶴ヶ島清風、越谷東、栗橋北彩、川口市立の5校を中心に、倍率の変化に注意しておきたい。※5

 

■※4 昨年度(2024年度)入試の総括について詳しくは:よみうり進学メディア
埼玉県 公立高校「2024年度入学者選抜実施状況(平均点など)」-令和6年度
■※5 埼玉県公立高校の募集人数について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2025年入試〉埼玉県 公立高校「募集人員発表 全日制120人減」-令和7年度

 

中学の公的テストや実力テストに全力を尽くせ

コロナ禍は弊害も多かったが、学校内外のインターネットや人工知能などの技術が急速に進んでいったことにも注目したい。
インターネットを駆使して各学校の情報を収集し、自分に合った学校選びを行ってほしい。

中学校では、実力テストや校長会テスト等での入試分析が進み、確実な進路指導が受けられるようになってきている。
中学校でのこれらのテストは、公立入試に準拠しているケースが多いようで、受験の模試の意味合いも強い。

また、個人成績表に記載される偏差値などの指標は、私学の単願や併願の基準となることも多いようだ。しっかりと準備して、全力で受験していってほしい。

計画をたてて、無理なく実行しよう

公立高校の出願まであと2か月と少々、これから皆さんにやってほしいことは、計画を立てて、それを実行することだ。
自分なりの勉強のスケジュールを作り、そして、強い意志で実行していってほしい。
学校や塾での勉強とは別に、自学・自習の必要があるということだ。

計画が実行できたなら、それは、受験だけに限らず、今後の皆さんの自信につながることになるだろう。

入試対策は、健康管理が重要な第一歩

急速に朝晩冷え込む時節になってきたが、入試当日だけでなく、今日から受験までの日々の、皆さん自身の健康管理も重要な入試の対策といえる。

コロナだけでなく、インフルエンザも流行している。
無駄を省いて睡眠時間を確保すること。外から帰ったら消毒液等で手を洗い、うがいを忘れないこと。外出時では、3密を避けること。
風邪の症状や腹痛、発熱などがあったら、早めに医療機関の受診をしよう。

 

(岩佐教育研究所 岩佐桂一)

 

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