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入試情報
2025.5.9

〈2026年度入試〉受験生Q&A 「理数科と普通科、どっちが良い?」ほか

Q1
数学が好きなので理数科に進学したいです。でも、正直普通科とも迷っています。それぞれのメリット・デメリットが知りたいです。

 


最初のひとことの中にあなたの答えがありますね。
「数学が好きなので理数科に進学したいです」、これです。

数学であれ英語であれ、その他の教科であれ、好きなことがあって、それを思う存分学べる環境(学科)があるなら、そこを選んだほうがいいです。その方が自分を伸ばせます。

ただし、理数科のある学校はそれほど多くないので選択肢は限られます。また、各校ともクラス数は1クラスくらいしかなく、そこに数学得意の生徒が殺到するので倍率も高くなりがちです。
ですから、第一希望は理数科でいいとして、普通科の学校も候補として考えておく必要があります。
普通科でも多くの学校が2年次あるいは3年次で文理分けをするので、理系コースを選べば理数科ほどではないにしても理系教科に重きを置いた勉強ができます。

理数科に入ってくる人はみんな数学や理科が好きで得意なので、授業レベルは高くなり、授業進度も速くなります。そこが魅力でありメリット(長所)でもあるのですが、もしその点で不安を感じるようであれば、理数科を選ぶべきではありません。

また、理数科は数学だけでなく理科(物理や化学など)の授業も多いので、それらの好き嫌いや得意不得意も考慮したほうがいいでしょう。

各学校は学科やコースごとの教育課程表(カリキュラム)を公表しているので確認してみましょう。そこには、どんな教科・科目をどれくらい勉強するのかが示されているので、理数科と普通科の違いがより明確になるでしょう。

 

 

Q2
中1・中2の復習を開始しましたが、何も思い出せません。どこから始めればいいですか。

 


この時期から「中1・中2の復習を開始した」のはいいですね。いろいろ理由をつけて受験勉強の開始を先送りしようとする人も多い中、立派だと思います。それと、知識が頭に入っていないことを今の段階で気づけたのも良かったです。

すでに始めているかもしれませんが問題集を使って勉強しましょう。最初は基本とか基礎といったタイトルのついたものがいいでしょう。難しい問題集を使ったからといって急に力がつくわけではありません。今の自分の実力に合ったものを選びましょう。

分からない問題があったらすぐに教科書を見ましょう。場合によっては解答や解説を見ましょう。もちろん最初は何も見ずに自力で解いてみます。しかし、パッと答えが思いつかなかったり、解答への道筋が見えてこなかったりしたら、その知識は頭の中に記憶されていないということですから、それ以上時間をかけずに教科書などを見てしまったほうがいいです。

そうやって教科書や解答・解説の力を借りながらでも、とにかく一冊の問題集を早く終わらせることです。何か月もかけてはだめです。できるだけ早く。

さて、大事なのはここからです。同じ問題集をもう1回やります。おそらく今度は何も見ずに解ける問題が増えているでしょう。ただ、それでも解けない問題はあると思うので、その時はまた教科書などを見ます。と、こんな感じで3回くらいやると、その問題集は完全に自力で解けるようになります。もちろんその問題が入試に出てくれたら完璧に正解できます。

 

 

Q3
定期試験の勉強と、受験勉強の区別とやり方がわかりません。どのように両立したらいいでしょうか?

 


定期試験の勉強と受験勉強とでは目的が違います。定期試験の勉強は調査書点(いわゆる内申点)を上げるためです。それに対し受験勉強は学力検査での得点力を上げるためです。

ただ、勉強する中身は結局同じようなことなので、定期試験の勉強をすれば学力検査の得点力も上がりますし、受験勉強をすれば定期試験の点数も上がることになるので完全に切り離して考えることはできません。両方を頑張りましょう。

勉強計画の立て方としては受験勉強をメインに考えていいでしょう。1・2年の範囲の復習や問題演習は今すぐにでも始めましょう。いきなり過去問で荷が重ければ、基礎的な問題集から始めましょう。

仮に3学期制の中学校であれば、このあと1学期中に2回定期試験があります。前述したようにここでしっかり点数を取らないと各教科の評定に影響します。つまり調査書点(内申点)に影響します。
そこでテスト前1週間から10日くらいは、いったん受験勉強は中断します。ちょっと不安に感じるかもしれませんが、前述したように定期試験の勉強も受験勉強の一部と考えられます。ですから完全にストップしたことにはなりません。

1学期の2回の定期考査が終わったら受験勉強中心に復帰します。次の定期試験までは3か月くらいあります。この間に夏休みが入りますが、この期間は授業の予習復習も必要ないので、すべての時間を受験勉強に投入できます。だから受験勉強は夏休みが勝負と言われるのです。

 

 

Q4
受験勉強はいつから始めたらいいですか。今は部活に集中したいのですが、引退後からの勉強で大丈夫でしょうか?

 


受験勉強はいつから始めるかについてですが、質問者の方はいま何年生なのでしょう。もし1年生だとしたら「まだずっと先でいいです」が答えです。2年生だとしたら「2年の後半ぐらいからは受験を意識した勉強をしましょう」が答えです。

では3年生だとしたらどうでしょう。「まだ始めてないんですか。早く始めてください」が答えです。

地域によりますが入試本番は年明け1月から始まります。ということは今(5月)からカウントして9か月後。もう1年を切っているのですから始めていて当然でしょう。

今は部活に集中したいなどというと何となくもっともらしいですが、それは困難からの逃避(とうひ)と言われても仕方ありません。受験勉強から逃げていませんか。受験勉強を避けていませんか。受験は競争ですから、そうやって逃げている人や避けている人から脱落していくのです。

理由が部活であろうが遊びであろうが、またはその他の理由であろうが、受験勉強をしていないという事実は変わらないのです。

部活は最後の大会まで続けてください。そして部活をやりながら受験勉強も始めてください。部活を2時間やったら勉強も2時間やるのです。いや、勉強はもう少し多めのほうがいいですね。部活のために中学校に通っているわけではないので当然でしょう。

間もなく部活も引退になるでしょうから、そうしたらその分を勉強に向けてください。勉強時間が一気に増え、合格が近づいてきます。今すぐ受験勉強を始めましょう。頑張ってください。

 

(回答者 教育ジャーナリスト 梅野弘之)

 

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