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東京 入試情報
2025.6.5

〈2026年度入試〉東京入試情報「都立高校 令和7年度入試の結果から8年度入試を臨む」②

この記事は2回シリーズの②です。「①」はこちら
〈2026年度入試〉東京入試情報「令和7年度入試の結果から8年度入試を臨む」①


志望校選択は、説明会・相談会への参加から

夏休みまであと1か月と少々、行きたい高校とは出会えたろうか?

今から夏休み期間にかけて、学校ごとの説明会や体験入学、多くの学校が参加する大規模な進学フェアが開催される。
志望高との出会いのチャンスだ。こんな機会をぜひ活用し「悔いを残さない志望校の選定」をしてほしい。

「学力の向上のための努力」と「調査書対策」を忘れずに、忙しい夏を乗り切ろう。

都教育委員会から、令和8年度入試の日程が発表された。前年と大きな変更はない。

過去の入試を知ることで、来春の入試の参考になることも多いはずだ。
今回は、先月号に引き続き都立高校入試の検証をする。

 

夏休みまでの課題は、志望校と巡り合うこと

今から夏休み期間中に掛けて、都立・私立の各高校ごとの学校説明会や体験入学が実施される。

また、7月25・26日の新宿での都立EXPO※1や東京都私立中学高等学校協会が主催する8月23・24日の有楽町の私学展など、大規模な進学相談会に注目したい。
定員制や、申し込み制になっているケースが多いが、ホームページなどをチェックし、機会をとらえぜひ参加してほしい。

学校行事や部活・検定などで多忙な時だが、志望校と巡り合うことは、この時期の必須項目だ。
高校側も、新しいパンフレットや学校案内などを用意して君たちを待っているはずだ。聞いておきたい事項は、まとめてから参加しよう。

※1 「7月25・26日の都立EXPO」について詳細はこちら:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉東京都 都立高「都立高校EXPO」開催を発表

 

高学歴社会の到来を知り、将来の志望を考える時

前年春の都内国・公・私立の高校卒業生は、定時制を含み、約9万3,500人。現役での大学・短大進学率は74.2%になる。大変な高学歴社会になっているのだ。
そのため進学実績の高い都立高校や、大学附属を含めた私立高校への期待が大きくなっている。

都立高校も私立高校も、校内LANの設置、モバイル端末の配布と利用、補習・補講の充実、アクティブラーニングや探求型授業の実践・研究、授業時間の確保など、大学入試の変化に対応するための努力を続けている。
学校ごとの取り組みをいろいろな機会を通じて知ることが益々重要となるだろう。

また、改めて将来就きたい仕事や、その分野を考えながら、志望校を選択することも必要かもしれない。

 

英語スピーキングテスト(ESAT‐J)の結果が発表された ※2

前回の「①」で『8年度入試の注目点』として書いたように、英語スピーキングテスト(ESAT‐J)は英語4技能(読む・書く・聞く・話す)のうち、「話すこと」を評価し都立の入試選抜に活用されるものだ。

結果はA~Fの6段階で評価され、調査書に記載される。各高校ではその評価を0点から20点に換算し、入試得点と調査書得点の合計値に加算する。

この、「英語スピーキングテスト(ESAT‐J)」前年(令和7年度の中学3年生/2025年4月から高校1年の学年)の結果詳細が発表された。
・受検総数
中1/6万7,743人
中2/6万8,236人
中3/7万741人

・中3平均スコア 68.3
A段階-31.3%
B段階-31.6%
C段階-22.2%
D段階-9.7%
E段階-4.6%
F段階-0.5%
などとなっていた。

A段階が3割を超え、B以上が6割を超えていた。
スピーキングテストの開始以降、中学3年生は、急速に力をつけているようだ。

なお、A段階は、粗点で80~100点、Bは65~79点、Cは50~64点、Dは35~49点、Eは1~34点となっている。

今年度は、2025年11月23日に外部会場で実施(予備日12月14日)。
結果は1月中旬に個人・中学校へ返却される。
なお、中学校1・2年生も全員受検することになっている。

※2 中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)が分かりやすい特設ページが設定されています。
本年度(令和7年度)の実施日や過去の問題・解答、都立高校入学者選抜への活用、案内パンフレットなどがまとまっています:東京都教育委員会
【特設ページ】中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)

 

既に令和8年度入試は開始されている

調査書の評定は、都立受験(全日制)の推薦では無論のこと、第一次・分割前期でも学力検査7に対し3割の得点換算が行われる。また、実技4教科は、評定が2倍されることに注意したい。

各教科の評定は、私立高校の単願や併願の優遇制度でも、目安や基準として扱われることも多い。

また、多くの私学の個別相談では、1学期(2学期制の場合は前期)の通知表の評定や部活実績、検定の取得などを参考に合格の可能性を教えてくれる。

テストで頑張るのは無論だが、積極的に授業に参加すること、論理的に考え、進んで自分の意見を発表すること、宿題を忘れない、提出期限を守ることなどを心がけてほしい。
既に、入試は始まっているのだ。

 

令和8年度入試日程は、ほぼ前年度を踏襲

5月末に8年度の都立入試の日程が発表された。※3
曜日による変化以外は、ほぼ前年度の日程を踏襲している。(全日制のみ)

【推薦】
出願/令和7年12月19日~8年1月16日
実施/1月26日・27日

合格発表/2月2日

【第一次・分割前期】
出願/7年12月19日~8年2月5日
実施/2月21日

合格発表/3月2日

※3 「都立入試日程」について詳細はこちら:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉東京都 都立高「入学者選抜の日程決まる」‐令和8年度

 

(岩佐教育研究所:岩佐桂一)

 

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