よみうり進学メディア

埼玉 入試情報
2025.9.25

〈2026年度入試〉埼玉入試情報「いよいよ秋の陣、志望校選択の時期だ」

いよいよ秋の陣、志望校選択の時期だ
高校は、君たちを迎える準備が整っている

酷暑の夏が過ぎ、これからは、1日ごとに秋の気配が近づいてくる。

令和8年度の公立高校入試の各校の募集人員と選抜基準、入試選抜要項が発表されている。
8年度入試では、調査書の特別活動の記録等がその他の欄に移動する以外は大きな変更は無い。

但し、現在の2年生が受験する9年度入試では、6月号に記載した変更点※1 の他に、マークシートによるコンピュータ採点の実施が発表された。

夏休みが過ぎて、いよいよ秋の陣、志望校の選択の時期が来た。
■※1 6月号記事はこちら(前後編です):よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉埼玉入試情報「令和7年度公立高校入試の検証から8年度入試を探る」①
〈2026年度入試〉埼玉入試情報「令和7年度公立高校入試の検証から8年度入試を探る」②

入試問題は、中学校での授業や教科書から

県教育局では、5月に入試の出題の基本方針と選択問題実施校※2 が、7月に各校の募集人員※3、選抜実施要項※4、各校の入試選抜基準※5 が発表された。
令和8年度の公立高校の入試内容が、出揃ったことになる。

私立高校でも各校ごとに入試要項が出揃い、皆さんを迎える準備が整っている。※6
あとは、皆さんが入試に臨む準備を整えていくだけとなる。

公立高校の学力検査問題の出題の基本方針は「基礎的な知識及び技能をみる問題とともに、思考力、判断力、表現力をみる問題の出題に配慮する」「出題の内容、出題数に配慮するとともに、記述による解答を求めるよう配慮する」とされ、前年の方針と同じだった。
私立高校の入試でも、出題の基本となるのが「中学校での学習内容」であることは変わらない。

これから、入試開始まで、学校の授業を大切にして、さらに応用力を高めていく努力が必要となる。

 

■※2 「出題の基本方針」と「学校選択問題実施校(22校)」について詳しくはこちら:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉埼玉県 公立高校「出題の基本方針」「学校選択問題実施校」を発表-令和8年度
■※3 「各校の募集人員」について詳しくはこちら:よみうり進学メディア
〈2026年入試〉埼玉県 公立高校「募集人員発表 全日制400人減」-令和8年度
■※4 公立高校の「選抜要項・実施要項」について詳しくはこちら:よみうり進学メディア〈2026年度入試〉埼玉県 公立高校「入学者選抜実施要項」-令和8年度
■※5 「各校の入試選抜基準」について詳しくはこちら:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉埼玉県 公立高「各高校の選抜基準」を発表-令和8年度
■※6 「私立高校の入試要項」について詳しくはこちら:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉埼玉県 私立高「入試要項一覧」発表-令和8年度

 

9月末の進路希望調査が志望校決定の第一歩

9月末には、全県の国立・公立・私立の中学校で進路希望調査が実施される。(10月1日付調査)※7
これは、1人1校、行きたい高校を書いて提出するといったもので、結果は、11月上旬に発表される。

9月末の調査ではまだ漠然としている人も多く、必ずしも受験生の志望動向を表したものではないことや、おおよその人気動向であることに注意が必要だ。

12月には、2回目の志望校調査が発表される。(12月15日付調査)※8
こちらは、1月中頃に発表されるが、調査書が確定している時点の調査であることや、私学の個別相談がほぼ終了していることから、信頼できる資料となるようだ。

これまで漠然としていた志望校が、2回の志望校調査で、急速に現実味を帯びたものになって来ることになる。

つまり、志望校を意識するのは9月後半、ほぼ確定していくのは、12月中旬ということだ。

ただし、公立志望者は、出願が1月下旬から開始されるため、受験校の決定は、冬休みの成果を見ても遅くはないだろう。

 

■※7・8
(参考)昨年度(令和7年度)の調査結果はこちら。毎年、2つの調査では数値がかなり変わります:よみうり進学メディア

※7 〈2025年度入試〉埼玉県「進路希望調査結果(10月1日現在)」発表-市立川越3.56倍など
※8 〈2025年度入試〉埼玉県「進路希望調査結果(12月15日現在)」発表-川口市立2.43倍など

 

志望校の選抜基準を入手して読み取っておこう

公立の入試では、入試得点だけでなく、各学年の調査書の各教科の評定合計が、各校ごとに定めた一定の比率で得点化され、入試得点や特別活動等の得点と合算して選抜に利用される。

評定の各学年の比率や、入試得点、特別活動等との合算の仕方が「選抜基準」に記載されている。選抜基準では、各学年の評定を平均的に取り扱う場合や、3年次の評定を重視する学校、学力検査の得点を重視する学校と、評定を大切にする学校があることが分かる。※5

また、調査書の特別活動等の記載欄が、その他の欄に変更になったことで、各校の部活動や生徒会活動などの得点化に変化がある場合がある。

志望する高校の選抜の基準を入手して、調べておくことが必要になる。

■※5 「各校の選抜基準」について詳しく解説したページはこちら:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉埼玉県 公立高「各高校の選抜基準」を発表-令和8年度

 

色々な機会をとらえ説明会や相談会に参加を

9月以降、公・私立高校のほとんどの高校で、学校説明会や入試説明会・体験入学を実施している。申し込み制や定員制などの制約はあるが、受験生に学校の雰囲気や施設、部活などをみてもらい、学校選択の参考にしてもらうという願いが込められている。
こんな機会をとらえ志望校と巡り合って欲しい。

私立高校では、12月下旬頃までに、学校説明会に加え、生徒・保護者対象の個別相談を実施している学校が多い。
個別相談とは、通知表や各種検定、その他の実績等をもとに「合格の可能性を判定する機会」とする学校が多いようだ。
高校の先生方と接する機会としても個別の相談は重要だ。

また、学校説明会や個別相談会は、学校との相性や、高校生活を垣間見る機会としても利用しておきたい。

私立高校には、学校ごとに異なるコース(類型)や入試制度があり、希望するコースの入試制度、出願基準などを聞き取っておくことも重要だ。
出願基準は、これからの皆さんの学習を進める上での目標値になっていくに違いない。

個別相談も予約制になるケースが多いが、定員を超えても別日で受付をしてくれるため安心して申し込もう。

高校を見て、触れて、感じて、目指す志望校と出合ってほしい。
また、説明会や相談会へ参加したら、その結果を担任の先生に報告しておこう。きっと有効なアドバイスがもらえるはずだ。

 

9年度から入試の解答はマークシート方式に

現在の中学2年生が受験する公立の9年度入試では、調査書の変更、自己評価資料の提出、面接の実施、特色選抜と一般選抜へ移行などが発表されている。(本紙6月号参照)

7月には、これに加えて、選択問題・追検査を含む学力検査の解答用紙のマークシート化が発表された。
採点・評点はデジタル採点が実施されると見られる。

出題にも変更があり、
・難易度はこれまでと変わらない。
・得点の9割にあたる問題がマークシート方式となる。
・国語の作文は出題しない
・英語のリスニングは実施する。
・学力検査の時間、1教科50分は変わらない

などとなっている。

デジタル採点の採用によって採点や評点の速度が向上し、精度が格段に向上すると思われる。

一方、受験生は、HB程度の鉛筆を使用すること、消しゴムできれいに消すこと、消しゴムのカスを答案に残さないなどのマークシートの対策が必要になっている。

なお、詳細については、8年5月ごろの公表予定となっている。

 

(岩佐教育研究所 岩佐桂一)

 

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