暑かった夏が嘘のように、朝夕冷たい風が吹く季節となった。いよいよ志望校の決定の時期が近付いてきた。
公立入試では、既に「学校設定検査の内容」※1 「学力検査の出題方針」※2 「募集人員」※3 「入試選抜実施要項」※4 が発表されている。
また、私立高校も募集要項が出揃った。※5
インターネット等で志望する学校の要項を確認しておきたい。
入試説明会や相談会が佳境に入っており、学校へ行く機会が増えているが、そんな機会を利用して、各高校を研究して、しっかりと目標を持って、志望校を選択してほしい。

■※1 千葉県公立高校「学校設定検査の内容」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉千葉県 公立「一般入学者選抜」等における検査の内容等について
■※2 千葉県公立高校「学力検査の出題方針」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉千葉県 公立高校「学力検査の実施教科及び出題方針等」発表-令和8年度
■※3 千葉県公立高校「募集人員」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉千葉県 公立高「第1学年生徒募集定員」を発表-令和8年度
■※4 千葉県公立高校「入試選抜実施要項」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉千葉県 公立高校「入学者選抜実施要項」発表-令和8年度
■※5 千葉県私立高校「募集要項」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉千葉県 私立高校「募集人数・募集要項」発表-令和8年度
8年度公立高校入試の一番の変更点は、調査書の様式の変更だろう。※6
これまでの調査書の内容は、各教科の評定(3学年分)、総合的な学習の時間の記録、出欠の記録、特別活動の記録、行動の記録、部活動の記録、特記事項、総合所見で構成されていた。このうち総合的な学習の時間の記録、出欠の記録、行動の記録、総合所見の4項目が削除される。
長欠の過去がある場合、不利な取り扱いはされないが、その理由について自己申告書を提出できるとしている。
■※6 千葉県公立高校「8年度の変更点」について詳しくは:よみうり進学メディア
千葉県 公立高校「令和8年度(令和7年度実施)以降の入学者選抜の改善点」発表
中学校での学習の指針となる学習指導要領では、「グローバル」を合言葉に、「思考力・判断力・表現力」を重視し、「コミュニケーション能力」「問題発見・解決能力」を養うという方針が示され、その下で現在の授業が実施されている。
公立高校も、新しい教育に合わせた入試方式に移行してきている。
読み取ること、聞き取ること、それを基に考えること、自分の言葉でまとめること、英語では「読む、聞く、書く、話す」という力が求められる。
このため、「資料文の提示」や「対話形式での出題」などの出題形式が増えてきているようだ。
勉強の仕方も、単に言葉や事象を覚えるのではなく、内容を理解し、自分の言葉で組み立てられるようにしておく必要がある。過去の入試問題を解き、出題や解答方法など早めの対策が重要となるだろう。
県教育庁より、5月に「公立高校の選抜要項」※7 が、7月に「各校の学校設定検査の内容」※1・2 が、8月に「募集定員」※3 が発表された。
また9月までには、各私立高校の入試要項が発表されている。※5
県公立高校・全日制の令和8年度募集人員は、2万9,040人と、7年度の募集人員より21学級840人減少する。
これまでは卒業予定者の増減に合わせて募集人員が増減していたが、在籍の減よりも定員減が大きくなっていた。
このため、公立の全体倍率は、やや上昇する可能性がある。
これは、私立高校への国や県の授業料助成制度が充実してきたこと、公立の1回入試への不安感などで早く私立に進学先を決めたい生徒の増加、通信制への志願者の増加などの理由が考えられる。
公立高校受験には、一定の倍率がある。公立第一志望の人は、併願で私立高校を合格しておくことが自信を持って受験本番に臨むためのポイントとなるだろう。
■※7 千葉県公立高校「公立高校の選抜要項」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉千葉県 公立高校 「県立高入学者選抜要項」を発表-令和8年度
■※1・2 千葉県公立高校「各校の学校設定検査の内容」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉千葉県 公立「一般入学者選抜」等における検査の内容等について
〈2026年度入試〉千葉県 公立高校「学力検査の実施教科及び出題方針等」発表-令和8年度
■※3 千葉県公立高校「募集人員」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉千葉県 公立高「第1学年生徒募集定員」を発表-令和8年度
■※5 千葉県私立高校「募集要項」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉千葉県 私立高校「募集人数・募集要項」発表-令和8年度
今春の高校の卒業生は、令和4年から施行された学習指導要領の完成年度にあたり、大学入学共通テストでは情報科などの新しい教科が加わり、思考力・判断力・表現力を求める入試の改革が実施されている。
このため、公立も私立も高校生の進路希望の実現のために、研究を重ねている。
グローバルな視野、探究型授業、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力の育成、英語力の育成、ICT教育などが、高校の独自の目標として取り入れられているのだ。
また、ネット社会の進歩や自動運転システム、人工知能(生成AI、チャットGTPなど)やロボットなども新たな課題として注目される。
大学入試改革だけではなく、社会の変化に対応すべく、教育も大きく変化しようとしている。
そんな時代の学校選択は、各校の目指す教育の特色、授業内容などを知ることが必要となる。
令和8年度の県内私立の主な変更点は次のとおりだ。まだ調査中のため、必ず該当する学校の入試情報を確認してほしい(岩佐教育研究所調べ9月末日判明分)。
■学科・コースの変更
○日本体育大柏(柏市)→アカデミックフロンティア、アドバンスドラーニング、アスリートの3コース制から、オーセンティックラーニング、アスリートの2コース制に再編。
○二松学舎大学附属柏(柏市)→進学コースを募集停止。スーパー特進、特進の2コース制に再編。
○中央学院(我孫子市)→S特進コースを特別進学コースに再編。特進、進学、スポーツの3コース制に再編。
○敬愛大八日市場(匝瑳市)→進学コースを募集停止。特進、普通の2コース制に再編。
○木更津総合(木更津市)→語学コースをクローバルスタディーズコースに再編。全10コース制に。
公立高校の出願まであと2か月と少々、皆さんの課題は、計画を立て着実に実行していくことだ。
朝晩冷え込む時節に急速になってきたが、今日から受験までの日々の、皆さん自身の健康管理も重要な入試の対策となる。
無駄を省いて睡眠時間を確保すること。風邪の症状や腹痛、発熱などがあったら、早めにお医者さんに行っておこう。
(岩佐教育研究所 岩佐桂一)
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