よみうり進学メディア

埼玉 入試情報
2020.9.4

埼玉入試情報 令和3年度入試情報 公私の授業料格差が僅差に

彩の国進学フェアに来場の方々(過年度、編集部撮影)

令和3年度入試
悔いの残らない志望校選択のために
国と県の助成金で、公私の授業料格差が僅差に

7月に「令和3年度の公立高校入試の各校の募集人員と選択問題採用校」が発表され、9月10日までには各校の選抜基準が発表される予定だ。
出題範囲は変わるが入試制度は、前年に引き続き変更はなさそうだ。
夏休みが過ぎて、いよいよ志望校の選択の時期が待ち構える。9月末には、中学校を通じて、進路希望調査が実施される予定となっている。
新型コロナ禍ではあるが、いろいろな機会を利用して、たくさんの高校を見て、感じて志望校を選定してほしい。

選択問題も共通問題も学校での授業から

県教育局は、9月10日までに各校の募集人員、募集要項、入試内容をまとめた「各高校の入試選抜の基準」が発表予定としている。これで令和3年度入試の内容が、出揃う。
学力検査問題の出題の基本方針では前号で報告したように各教科で出題しない単元が発表されているが、「基礎的な知識及び技能をみる問題とともに、思考力、判断力、表現力をみる問題の出題に配慮する」、「出題の内容、出題数に配慮するとともに、記述による解答を求めるよう配慮する」とされ、前年の方針と変化はない。
学力検査では、数学と英語で学校選択問題が採用されているが、3年度入試でも、春日部女子が抜けて、川口市立が参入し21校が実施する。
選択問題は、『問題の一部に応用的な問題を含む』とされるが、出題の基本となるのが「中学校での学習内容」であることは変わらない。
出題の基本方針には「学校の授業を大切にして欲しい」というメッセージが込められている。

各高校の選抜基準は入試の大きなヒント

公立の入試では、入試得点だけでなく、各学年の調査書の各教科の評定合計が、各校ごとに定めた一定の比率で得点化され、入試得点と併せて選抜に利用される。評定の学年ごとの比率や、入試得点との合算の仕方が「入試選抜の基準」に発表される。
各校の選抜は、入試得点と、調査書の各学年の評定の割合を掛け合わせた累計に加点要素を加えたもの(内申合計)、に一定の割合を掛けて加えたものを用いて行われる。
選抜基準を調べると、学力検査の得点を重視している学校と、各学年の評定を大切にしている学校があることが分かる。
ボーダラインともいえる第二次選抜で学力検査の得点を調査書の評定よりも重視する学校が多いことに注目したい。
志望する高校の選抜の基準を調べ、対策をとって欲しい。
(詳細は9月号よみうり進学メディア埼玉版2・3面参照)

進路希望を意識して、説明会・相談会へ参加を

新型コロナ禍ではあるが、9月以降、公・私立高校のほとんどの高校で、学校説明会や入試説明会・体験入学を実施している。申し込み制や密を避ける工夫がされており、制約は多いが、受験生に学校の雰囲気や施設、部活などをみてもらい、学校選択の参考にしてもらおうという目的だ。
こんな機会をとらえること、インターネット等の上手な利用なども学校選択の機会として欲しい。
私立高校では、10月中旬から12月までに、これらの説明会に加え、生徒・保護者対象の個別相談を可能としている学校が多い。個別相談とは、通知表や各種検定、ボランティア、その他の実績をもとに「合格の可能性を判定する機会」とする学校と「学校に対しての個人的な質問に答える場」とする高校がある。
また、説明会や相談会は、学校との相性や、高校生活を垣間見る機会としても利用しておきたい。
私立高校には、学校ごとに異なるコース(類型)や入試制度があり、希望するコースや入試制度、出願基準などを聞き取っておくことが必要だ。
また、担任の先生に説明会や相談会に参加した結果を報告しておこう。
9月末には、中学校で進路希望調査が実施される。これは、一人1校、行きたい高校を書いて提出するといったもので、結果は、11月上旬に新聞発表される。
ただし、11月に発表される9月末の調査では、まだ漠然としている人も多く、必ずしも受験生の志望動向を表したものではないことに注意。
さらに、12月には、2回目の志望校調査が発表される。冬休み明けに発表されるが、こちらは、私学の個別相談がほとんど終了していることもあり、信頼できる資料となるようだ。
これまで漠然としていた志望高校が、2回の志望校調査で、急速に現実味を帯びたものになって来ることになる。

私立高校生に対する国・県の学費助成制度が充実

一部本紙5月号の再掲になるが、令和2年春から国と県の私立高校生に対する学費助成制度が拡大した。
国からの就学支援金は、家庭の年収の目安590万~910万円未満が年11万8800円、590万未満が39万6千円などとなる。
また、埼玉県では、県内私学入学生に対しての「父母負担軽減事業」という助成金制度がある。国の支援金に加えて支給されるが、家庭の年収目安720万未満~590万は、国とあわせ授業料37万8千円、590万円未満~は39万6千円、さらに609万円未満は入学金支援10万円、年収500万未満には、加えて設備費等20万円が助成される。
公的な助成金の充実によって、学費にとらわれない、より自由に学校選択できる時代になっていることになる。
詳細は、各私立高校または、県総務部学事課へ。
いよいよ志望校の選択の時期に差し掛かる。
色々な機会をとらえて、将来の進路を考え、本当に行きたい学校を見つけてほしい。
(岩佐教育研究所 岩佐桂一)
※よみうり進学メディア埼玉版9月号に掲載いたしました記事を再掲しております。