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入試情報
2026.6.5

〈2027年度入試〉受験生Q&A 「受験勉強1年分の計画の立て方が分かりません」ほか

Q1
受験勉強の計画の立て方が分かりません。定期テストもあるし、苦手な科目もあるし、1年分ってどうすればいいですか。あせっています。

A
受験勉強の計画づくりで悩む人は多いですが、まず知っておいてほしいのは、「年間計画を立てる」のは中学生のほとんどにとって初めての経験だということです。ですから、最初から上手くできなくて当然です。悩んでいるのは、あなただけではありません。

少し厳しいことも言います。定期テストがある、苦手科目がある、予定通り進まない、などは受験生全員が同じだと思います。自分だけが特別に大変だと思い込みすぎると、気持ちが弱くなります。
入試は、ひとつの椅子を複数の受験生で取り合う勝負です。勝負の世界では「大変だからできなかった」は理由になりません。甘さが残る人から脱落して行きます。「みんな条件は同じだ」と考え、自分を立て直してください。

また、「定期テストがあるから受験勉強ができない」と考える人がいますが、それは違います。
定期テストは、習った内容を確認するためのものであり、受験勉強そのものです。特に英語や数学は積み重ねなので、定期テスト範囲をしっかり理解することが受験の土台になります。ですから、定期テスト前の1~2週間は集中して取り組んだ方がよいでしょう。

さらに、定期テストは調査書の評定にも直結します。評定は私立入試でも公立入試でも重要な材料になります。つまり「調査書対策」と「入試対策」は別ではありません。

年間計画は、最初から完璧である必要はありません。大切なのは、「修正しながら続けること」です。
受験は逃げずに積み重ねた人が最後に強くなります。

 

Q2
友達が塾に通い始めました。「1・2年の復習が早くできる」と言っています。私は夏期講習だけにしようかと思っていましたが、今からのほうがいいでしょうか。みんなに遅れそうで心配です。

A
友達が塾に通い始めると、「自分も行かなければ遅れるのでは」と不安になる気持ちはよく分かります。特に受験学年になると、周囲の動きが気になりやすいものです。
ただ、まず考えてほしいのは「なぜ塾に行くのか」という、自分自身の理由です。

他人の行動を参考にすること自体は悪いことではありません。しかし「友達が行き始めたから」というだけで決めてしまうのは危険です。
一口に受験生と言っても目指す高校も違えば、現在の学力も苦手科目も違います。ある人には今すぐ塾が必要でも、別の人には家庭学習や夏期講習だけで十分な場合もあります。
だから第一に考えるべきなのは「自分にとって本当に必要かどうか」です。

例えば「数学の基礎がかなり抜けている」など、はっきりした課題や目標があるなら、早めに通い始める意味はあります。
塾は、ただ通うだけで成績が上がる場所ではなく「何を補いたいのか」が明確な人ほど効果が出やすいからです。

また「夏からにしようと思っていたけれど、やはり必要だと感じた」というのであれば、早い方がよい場合もあります。昔から「思い立ったが吉日」という言葉があります。何かを始めようと決意した日こそ、最適なタイミングだという意味です。

ただし、もう一度言います。友達が行くかどうかは、本来あまり関係ありません。塾は「みんなが行くから」ではなく、「自分にとって行く意味があるか」で決めるべきです。
受験は最後まで、自分自身の課題と向き合うものだからです。

 

Q3
将来はITエンジニアになりたいです。大学進学も目指すなら、専門学科がある工業高校と普通科高校、どちらが有利ですか?

A
ITエンジニアを目指し、さらに大学進学も考えているなら、「工業高校」と「普通科高校」のどちらにもメリットがあります。大切なのは、自分がどんな学び方をしたいかです。

工業高校の情報技術系学科では、プログラミング、ネットワーク、コンピュータの仕組みなどを高校時代から専門的に学べます。資格取得に力を入れている学校も多く、実習も豊富です。そのため「早くからIT分野に触れたい」「実際に手を動かして学びたい」という人には向いています。専門知識を持って大学へ進学できるため、大学での学びにつながりやすい面もあります。

一方、普通科高校は数学・英語・理科など大学受験に必要な教科を幅広く学ぶため、難関大学や理工系学部を目指しやすいという強みがあります。
ITエンジニアには論理的思考力や数学の力も重要です。「まずは大学進学を優先したい」という場合は普通科も有力な選択肢です。

最近は、工業高校から大学へ進学する生徒も増えています。指定校推薦や総合型選抜を活用し、情報系学部へ進むケースも珍しくありません。
ただし、学校によって大学進学への力の入れ方はかなり違います。工業高校を選ぶ場合は、「大学進学実績」「資格取得状況」「企業連携」などをよく調べましょう。

「専門を早く学びたいなら工業高校」、「大学受験を重視するなら普通科」が基本ですが、最終的には高校ごとの特色を見ることが大切です。学校説明会などで授業内容や進学実績を確かめ、自分に合う環境を選んでください。

 

Q4
中3で、夏に部活の最後の大会があり毎日取り組んでいます。家に帰っても寝るだけです。受験勉強をしなきゃと思いますが眠くてどうにもなりません。

A
まずは、最後の大会に全力で取り組んでください。中学の部活動は、人生の中でも特別な経験です。あと少ししかないのですから、やり切ったと思える形で終えてほしいと思います。

そのうえで、ひとつ提案があります。大会が終わったら、できるだけ早く受験生モードに切り替えてください。「少し休んでから」ではなく、翌日からです。
もちろん、いきなり長時間勉強するのは難しいかもしれません。ならば今のうちから、「帰宅後に英単語を10分だけやる」「寝る前に理科の復習をする」など、受験勉強中心の生活を少しずつ始めておくことです。

「部活で疲れて眠い」という状態は、引退後も急には変わりません。いまは「部活があるから仕方ない」という、ある意味で都合のよい理由が用意されている部分もあります。
しかし実際には「部活が終わったら勉強する」と言いながら、生活を切り替えられず、そのまま夏休みを過ごしてしまう人をたくさん見てきました。

もし本当に「部活をしていたから受からない」のであれば、部活を頑張った人は全員第一志望に落ちているはずです。でも現実には、部活を最後まで続けながら難関校に合格していく人もたくさんいます。
その違いは、特別な才能ではありません。「疲れているから今日はいいや」と言い訳を続けるか、それでも少しだけ机に向かうかです。

受験勉強は、最初から完璧でなくて構いません。大事なのは「逃げずに切り替えること」です。部活を最後までやり切った経験は受験でも力になります。

 

Q5
推薦入試と一般入試の違いは何ですか。また自己推薦型入試についても知りたいです。「早く合格がでる」と先輩から聞きました。

A
高校入試の制度や仕組みについて詳しく知りたいというより、「早く合格がでる」方法への関心が高いようなので、そこに重点を置いてお答えします。

まず公立入試ですが、首都圏では東京都立高校入試にだけ「推薦に基づく選抜(推薦入試)」があります。埼玉県・神奈川県・千葉県では推薦入試を実施していません。
都立高校の推薦入試は基本、調査書点(内申点)と面接などの得点で合否が決まります。学力検査はありません。例年、1月下旬に選抜が行われ、2月初旬には合否が決定します。「学力検査に基づく選抜(一般入試)」は2月下旬に試験、3月上旬に合格発表なので、それと比べると約1か月「早く合格が出る」ことになります。ただし倍率は非常に高く、普通科では3倍~4倍を超える学校もあります。

続いて私立入試です。首都圏の私立高校入試は、同じ「推薦入試」「一般入試」という言葉を使っていても、都県や学校によって制度や実態がかなり異なります。
推薦入試は、調査書や面接、作文などを重視する学校が多く、一般入試は学力検査中心となるのが基本です。
ただし現在は「推薦」という言葉の意味が昔とは少し変わってきています。本来、推薦とは中学校長が行うものでしたが、今では「学力試験一発だけではない選抜」という意味合いで使われることも増えています。

質問にある「自己推薦型入試」もさまざまなケースがあるので、一言で説明することができません。学校説明会や個別相談会で直接確認するのが最も確実です。

 

(回答者  教育ジャーナリスト 梅野弘之)

 

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