A 受かりません。受かる可能性は低いと思います。ただし、その理由は、いま現在C判定だからではありません。この時点での模試の判定がBやCでも受かった人はいくらでもいますから、そこではありません。
ではなぜ、「受かりません」といった冷たい言い方をするのか。それは、「今からがんばったら」の「がんばる」という物言いに力の無さを感じるからです。「がんばる」というのは精神的なことです。気持ちの問題を言っています。もちろん、入試で受かるには気持ちの問題も大きいのですが、力の無さは気持ちではカバーできません。
あなたがC判定である原因はどこにありますか。何か大きく足を引っ張る教科があるのですか。苦手な分野や、まだ練習不十分な分野や単元があるのですか。
きっとあるでしょうね。だから点数が伸びなくて、偏差値が上がらなくて、それでC判定なのですから。
あなたに必要なのは、ちょっと難しい表現になりますが現状分析です。C判定である原因を探ることです。そして、それをB判定、A判定にするための作戦計画を立てることです。「がんばる」を口にするのはその後です。
1教科につき5点から10点、問題数にして各2、3問。これを上乗せできれば判定も上がるでしょう。
「がんばる」だけでは、何をどうするのかがまったく分かりません。具体的にやるべきことを定めてください。今すぐ、「何と何を、いつまでに、どれだけやるのか」を決めてください。そうすれば受かります。または受かる可能性が格段に高まります。
■編集部補注
一般的に模試判定はAが合格可能性80%以上、Bは合格可能性60%以上80%未満、
Cだと合格可能性40%以上60%未満です。
それ以下のDでは合格可能性20%以上40%未満、Eは合格可能性20%未満とされています。
A 私は昔、高校の先生をしていました。ですから、勉強の仕方は死ぬほど尋ねられました。でも、答えません。教えません。なぜかと言うと、いきなり「勉強の仕方が分かりません」とか「勉強の仕方を教えてください」と言ってくる子が本気になって勉強するはずがないことを知っているからです。要するに、楽をして点数を上げる方法を聞こうとしているわけですね。でも、そんなものあるはずないでしょう。
しかし、あなたの場合は、「勉強はしているのですが」ということなので答えます。
まず、今のやり方を無理に変える必要はありません。
より良い勉強の仕方を考える時に、常に「自分にとって」という言葉を付け加えることを忘れてはいけません。あなたは無意識のうちに、すでに自分に一番合った勉強の仕方を選び、実行しています。だから今さら変える必要はありません。ただし、近くの友達のやり方を見て、これは良さそうだとか面白そうだと思ったものは取り入れていいでしょう。そう思えたものは、自分にも合っている可能性が高く、実行できます。あの子は成績がいいから同じことをやってみようというのでは良い結果は得られません。
今言ったように、やり方は様々ですが、時期的に考えれば、過去問練習を計画の中に組み込むべきでしょう。実際の入試問題を解いていると、自分の弱点に気づきます。また、「こういう勉強もしておくべきだったのか」といった発見があります。それが「勉強の仕方」の転換につながります。
(回答者 教育ジャーナリスト 梅野弘之)
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