学校の授業や定期考査は受験とは無関係、そう思っている人はいませんか。
もしそうだったら、その考え方は今すぐ改めてください。
両者は無関係どころか密接な関係があるのです。
授業や定期考査への取り組み姿勢を見直し、受験力をアップさせましょう。
学校により定期考査の日程・回数等はさまざまですが、多くの中学校では、すでに中間考査を終え、次の目標は期末考査となっているのではないでしょうか。
受験生が定期考査に真剣に取り組み、結果を出しておくことは二つの意味において重要です。
第一に、定期考査の結果は調査書に影響するからです。
入試制度は都道府県ごとに異なり、また、公立か私立かによっても違いますが、調査書の成績が合否にまったく影響しないケースは稀です。ですから、定期考査で高得点をとり、通知表の成績を少しでも上げておくことは、きわめて重要な入試対策となります。
第二に、定期考査ごとに集中的学習を行うことは実力(得点力)の向上につながるからです。
中学校全範囲から出題される入試と、限られた範囲からの出題となる定期考査とでは勉強の仕方がやや異なるでしょう。
しかし、いま学校で習っている内容が入試出題範囲であるのは紛れもない事実です。いずれ、問題集に取り組むなどして対策を講じなければなりません。
その際、定期考査ごとにしっかりと知識を自分のものにしてきた人と、それをないがしろにしてきた人との間に、大きな差が生じるのです。
以上が、定期考査が重要である二つの理由です。
定期考査の重要性が分かったところで、次に良い結果を出すための方法を考えてみましょう。
定期考査は授業で習ったことの理解度、あるいは定着度を測ろうとするものです。
ですから、まずはどのような意識で授業に臨んでいるかが問題となります。
先生の説明を聞き、その場で理解しようと努めているかどうかは非常に重要なポイントです。
初めて習う内容ですから、すぐには理解できないことも多いでしょう。しかし、そこであきらめず、何とか分かろうとする気持ちを持ち続けられるか、逆に自分には無理とあきらめてしまったり、「後でいいや」と先送りしてしまったりするか、ここが分岐点です。
もし疑問点があれば、その場で質問し、解消するのが理想ですが、授業の流れの中でそれは無理という場合もあるでしょう。また、性格的にそれは苦手という人もいるでしょう。
しかし、たとえ小さな疑問であってもそれが積み重なると全体の理解が不能という事態に陥るかもしれません。友達に聞いてみるのでもいいでしょう。授業後に先生に聞いてみるのもいいでしょう。いずれにしても疑問点はためこんでしまわないことです。
授業中、板書された内容をノートに書きとるのは誰でもやることです。配布されたプリントに書き込む場合もあるかもしれません。人によっては、先生が話した内容をメモするかもしれません。
では、これらの行為は何のためでしょう。
これらの行為は理解を助けるためではなく、後日の復習のためです。
理解するという点だけを考えれば、書くことに気を取られるより、聞くことに集中したほうが確実です。そのような実験結果もあります。
が、その場で理解しても時間が経つと忘れてしまうことがあります。どこかのタイミングで振り返り、つまり復習が必要になります。
その際に役に立つのがノートやメモです。これにより頭の中で授業の再現ができます。
復習を繰り返すことにより知識は定着し、完全に自分のものになるのです。
復習は毎日やるのがベストです。覚えた直後が一番忘れやすいとも言われますから、習ったその日にやるのは理にかなっています。
しかし、授業で一日に進む量はそれほど多くないので、どうしても知識が細切れになります。
歌を覚えようとしたら普通は一フレーズずつ覚えます。そして最後に全部通しで歌ってみて完成させます。勉強もそれと同じで、通しでやってみないと完成しないのです。
定期考査前の集中学習が必要な理由はそこにあります。