よみうり進学メディア

〈2022年度入試〉神奈川入試情報 「県教委に聞いてきました。来春の高校入試について」 -令和4年度

県立高校改革/募集、学科等の新設・変更

現在進行中の高校改革Ⅱ期(令和2〜5年度)において、横須賀工業に建設科が新設され、募集が開始される。
海洋科学高校の海洋科学科一般コースが水産食品科・無線技術科・生物環境科へ再編、海洋科学科船舶運航コースが船舶運航科へ再編される。

公立高校入試「選考基準」発表される

神奈川県教育委員会は来春の公立高校各校の選考基準を発表した。
一次選考の「調査書・学力検査・面接」の比率で昨年度と異なる基準となった高校は2校。横浜立野が「5・3・2」→「4・4・2」へ、川崎市立幸高校ビジネス教養が「4・3・3」→「4・4・2」へ変更した。
神奈川総合普通科国際文化コースでは、学力検査の教科が「英国数+理社から1教科」→「英数国理社5教科」へ変更。
特色検査では、横浜国際で検査内容と比率が変更、白山美術科では比率変更。
重点化では、秦野曽屋・藤沢清流・相模原弥栄普通科で廃止、麻生・川崎工科で変更となる。
特色検査は、学力向上進学重点校及び学力向上進学重点校エントリー校の全てで実施される「共通問題と共通選択問題を用いた自己表現検査」に統一される。

令和4年度公立高校入学者選抜日程

公立高校入試は全日制・定時制・通信制で同日程の「共通選抜」が2月15日(火)から。15日に学力検査・特色検査、16日・17日(水・木)に面接・特色検査。18日(金)一部高校で面接・特色検査がある。
追検査(※)21日(月)、3月1日(火)合格発表。
「共通選抜」の後に定時制と通信制の一部で行われる「定通分割選抜」は3月11日(金)学力検査・面接・特色検査、14日(月)に面接・特色検査、18日(金)合格発表となる。

※追検査…インフルエンザ等のやむを得ない事情で学力検査を受検できなかった者に対する措置。

◎新型コロナウイルス感染症拡大防止に係る対応について
①共通選抜志願手続きは窓口に加えて郵送でも受付②合格発表はWebサイトにて③新型コロナウイルス感染者または濃厚接触者を対象に追加の検査を実施する。検査の期日は3月10日(木)、合格発表16日(水)。

学力検査はマークシート方式だが…

学力検査は思考力・判断力・表現力を見る内容で、全国の入試問題の中でも良問だ。もちろん、教科による平均点の差などは出るし、年度ごとの各教科の平均点の上下等々は必ず出る。そういったことに一喜一憂せず、過去問の研究や練習も行ってほしい。解答方法は記号式選択問題でマークシート方式(記述問題はあり)。問題の作成は年毎に工夫されている。
もう一度、選考基準だけでなく、面接や面接シート、選考の仕組みなどを必ず確認してほしい。

県教委に聞いてきました

県教委を訪問し、来春の高校入試について①入試制度②学力検査(入試問題)③コロナ対応などを尋ねた。
「新学習指導要領で最初の学年となるが、出題範囲等に配慮はあるか」の質問に
「中学校で学んだことからの出題となっている。現3年生が学習していないような内容は出題しない」
との回答で、新指導要領については必要以上に神経質にならなくてもよいと思う。
「今春の学力検査が易しかったのはコロナ対応からの配慮だったのか」の問いには
「コロナ対応として出題範囲の一部が除外されたが、来年度は中学校で学んだ範囲と理解いただきたい」との回答だった。
例年、問題作成については各教科とも平均点50〜60点をめざしているという回答もいただいている。ということは、その数値から離れている教科は難易度の変化が出ると予測できるのではないか。
「コロナ対応で実施されたことが、コロナ終息後はどのようになるか」には
「郵送出願、ネット発表など、継続したほうがよいものは中学校とも相談し続けたい」
「公立高校の発信力の低下がコロナ禍で浮き彫りになっているが、どのように対応しているか」の問いには
「コロナ禍でやれることに制限がある中で、できることは取り組んでいる。中学3年生全員にガイドブックを配布したなどがその例だ」との回答だった。
(補足)現状、各高校ともホームページで学校概要、学校生活、特色、進路等が示されている。受験希望の高校の下調べや、面接の準備にも役立つ。県の教育委員会のホームページにも「がっこう最前線」「Way to Go」などでも紹介されている。
情報の不足部分を補うには、各高校へ中学校の先生を通じて直接問い合わせたり、先輩から聞いたりすることも、対処方法となる。
最後に県教委からは、『コロナの状況を常に判断しながら、最善の方策を考えて実施していく』との回答をいただいた。
(かながわ民間教育協会:掛川忠良)