よみうり進学メディア

神奈川 入試情報
2021.11.17

〈2022年度〉神奈川県 私立高入試の動向「将来の自分に価値ある志望校選択を」 -令和4年度

「将来の自分にとって価値ある志望校選択を!」

将来の自分にとって価値ある志望校選択をするためには、その高校がどんな高校なのかをよく知る必要があります。特に私立高校はコース改編や選抜方法を変更することが多いので注意が必要です。そこでまず、来春の入試でどの高校がどんな変更をするのか見ていきましょう。

緑ヶ丘女子は特進コースを「特進・看護医療コース」にバージョンアップ、難関大学への進学希望の生徒に対する学習サポートを維持しながら、特に、看護医療系の四年制大学への進学に向けた指導体制を一層強化します。横浜学園は普通コースを「アカデミーコース」に変更します。「社会の多様化に対応できる基礎学力を身につけ、将来の自分の可能性を見つけ目標を達成する力を養う」コースということです。藤沢翔陵は特進コース、普通科文理コースを「文理融合探究コース」と「得意分野探究コース」に改編します。前者は「世界を視野に広く深く横断的に学ぶ」、後者は「『好き』と『得意』に本気で取り組む3年間」と謳っています。アレセイア湘南は特進選抜、特進、進学の3コース制から特進と探求の2コース制になります。探求コースは「『興味関心』を基に自らの学びを探求して進路を実現」としています。北鎌倉女子学園は普通コースを「先進コース」に変更。「自分らしく生き、夢を叶えていくために必要とされる主体性やテクノロジーを活用する力を身につけます」。三浦学苑は工業技術科の機械・電気・情報の3コースを「ものづくり」「デザイン」の2コースとし、出願時に選択する形になります。このほかにも湘南学院や平塚学園などがコース改編をします。

次に、このような変更を考慮して自分に合う志望校が絞られてきたら、その高校の選抜方法を理解し、自分の力が十分に発揮できる入試を選択することが重要です。

私立高が第一志望であれば、推薦入試の利用を考えるべきです。1月22日という早い時期に面接などの方法で入試が行われますし、推薦基準をクリアしていれば合格の可能性は高くなるからです。

その高校の推薦基準をクリアできない場合や、ほかに第一志望の高校がある場合は一般入試を受けることになります。どうしてもその高校に入りたければ、「単願・専願」で受験すると合格の可能性は上がります。公立高校が第一志望で、その私立高校を第二志望で受ける場合は、「併願」入試を受けるケースが多くなります。さらに最近、県内の私立高校で活発に実施されているのが書類選考型入試です。書類だけで選考されることから、コロナ禍の中で利用者が急激に増えています。
しかし注意したいのは、これらの推薦、単願・専願、併願、書類選考の出願基準は内申等で示されており、その中では書類選考の基準を高く設定している学校が多いところです。併願であれば他の高校に出願できるケースもあるので、他校の状況を見ながら検討するようにしましょう。
監修:高校入試活性化委員会(株式会社 リヴィジョン)