A1
30分ですか。まあ、ちょっと短い気もするので、せめて学校の授業時間と同じ50分くらいまで延ばせませんか。あと5分、もう5分と増やせば、何とかいけそうな気がしますけど。
あとは全く逆に、20分やって10分休んでまた20分というように、1回の連続時間を短くしてしまう手も考えられます。今のあなたにとって30分は長過ぎるので、それで疲れて休憩時間が長くなってしまっている可能性もあるからです。
要はトータルの勉強時間です。連続でやる方が向いているか、分けてやる方が向いているかは、いろいろ試してみないと分かりません。
他の事が気になる件ですが、これについては単純ですが、気になることから遠ざかる、あるいは遠ざけることでしょう。誰だって目の前にスマホがあれば、ついつい見てしまいますよね。ゲームでも漫画でもそう。つい手が出てしまう。だから、1階まで降りないと見られないとか、そういった状況を作ります。30分や1時間ぐらい遠ざけたってどうってことないでしょう。とにかく、手に取れる範囲、というより見える範囲から消すことでしょう。
休憩時間を長引かせないコツは、これも単純ですがタイマーを使うことです。終わりの時間にブザーを鳴らしましょう。5分や10分延長してもいいですが、そうしたらまたタイマーをセットしましょう。ダラダラと踏ん切りがつかない人には案外効き目のある方法です。これも試してみたらどうかと思います。
A2
何度か質問がありました。繰り返しになるかもしれませんが、必ずされる質問は志望動機です。次に多いのが、中学校時代に頑張ってきたことや、高校に入ってからやりたいことなどです。ですから最低限これらについては答えられるようにしておきましょう。暗記してその通り言おうとするとうまく行きません。自分の意志や考えが相手に伝わればいいのです。
家族のことやプライバシーに関わることは質問されません。また、学力を問うような質問もありません。学力検査は別にやっているので、ここで学力を問う意味はないのです。
答えの内容はどうでもいいとまでは言いませんが、服装や頭髪、表情や態度などの方がよく見られていると思ったほうがいいでしょう。面接官の目を見て答えないとか、集団面接の場合、他の人が答えている時まったく聞いていないとか、そういったところは案外よく見られています。
中学校で面接の練習をしてくれるのは心強いです。
中学校の先生も、高校の先生も、同じ先生ですから、見るポイントは同じです。中学校の先生からダメだしされたら、それは高校の先生からも同じ判断を下されると考えてください。
中学校での面接指導は、服装や髪型にしても、態度や言葉遣いにしても、やや厳しめに行われると思います。でも、そのくらいにやってもらった方が本番に自信を持って臨めます。中学校の先生もこの時期は特にお忙しいと思いますが、あなた自身に不安があれば、お願いして何度かやっていただきましょう。
A3
どちらとも言えません。人にはそれぞれ性格があります。背伸びして入ってそれが発奮材料になる人もいますが、自信喪失につながる人もいます。また、ランクを下げて入ったことで自信を深める人もいますが、楽な状況に甘えて努力を怠ってしまう人もいます。ですから、自分で決めてくださいと言うしかありません。
少し誤解があるといけないので言っておきますが、ワンランク上のA校と、ワンランク下のB校で比べたとき、両方はかなりの割合で重なり合っていることが多いです。つまり、A校の下位層はB校の中位層と重なっており、B校の上位層はA校の中位層と重なっているという状態です。2ランク、3ランクも差があれば、このようなことは起こりにくいのですが、ワンランク違いだとこのようなことがよくあります。
なぜそのようなことが起こるかというと、実力的には同程度であっても、チャレンジを選択する人もいれば、安全策を選択する人もいるからです。
上の学校に入ってついていけるかという件ですが、努力次第です。あなたが仮に下の方で合格したとして、あなたの周りには同じような人がたくさんいるはずです。その中で頑張った人は中位にも上位にも上がれますが、努力をしなければ底辺をさまようことになります。進級させ、進学させるのが学校の役割ですから、あなたに努力の意志があれば先生方は手助けしてくれるでしょう。仲間も応援してくれると思います。
A4
学費の援助に関しては、国の支援金と各都道府県による補助金(助成金)の二本立てになっています。また、所得制限などがあり、これらの援助が受けられる場合と受けられない場合があります。そうした制度を十分研究された上で保護者の方は、そのようなご希望を持つに至ったのだと思います。また、あなたも、保護者の方のお気持ちを汲んで、諦めようかという気持ちに傾いているのだと想像します。
しかし、諦めるという最終結論はもう少し待ったほうがいいと思います。
保護者の方も「行かないで欲しい」と仰っているのであって、「行くな」とか「行かせられない」ではないようです。
あなたは、どれだけその学校に行きたいかをしっかり伝えましたか。その学校に行かなければ実現できない夢があるから希望しているんじゃないですか。もう一度、それを伝える努力をしてみてください。もし、まだであれば保護者の方と一緒にその学校を訪ねてください。その方が気持ちを伝えやすいと思います。
その代わり、保護者の方がここならばと考えている県内私立があるなら、そこにも一緒に行ってみてください。
ご質問の文面を見ての直感ですが、まだ話し合いの余地が残されているように思われます。結果、どちらが譲ることになるかは分かりません。それは、あなたとご家族との問題です。後になって、お互い「なぜそれをあの時言わなかった」とならないよう、もう一度じっくり話し合ってみてください。諦めるのはそれからです。
A5
全然問題ないと思いますよ。まず「勉強しなければ」の気持ちがあるわけですよね。その気持ち、持ち続けてください。「宿題以外取り組めていない」、ということは宿題にはちゃんと取り組んでいるわけですね。あと、課題にも。だったら、これもオーケー。
階段で言えば、1段目と2段目までは昇れているようだから、2年生のうちにもう1段昇りませんか。
3段目として何をしたらいいかですが、おススメは予習です。一般的には復習とか問題練習などでしょうが、ここでは敢えて予習を推したいと思います。やり方はそんなに難しくはありません。教科書の明日やるところをざっと目を通しておくだけです。余裕があれば、国語であれば新出漢字、英語であれば新出単語などを調べてもいいでしょう。これだけで学校の授業が断然分かりやすくなります。予習はしなくてもいいと言われる先生もいると思いますが、教科書の先の方を見ては駄目とまでは言われないでしょう。
授業での理解が深まれば復習や定期考査前の勉強もうんと楽になります。2年生のうちに「予習→授業→復習」というサイクルに慣れておくと、3年生になってからの伸び率が違います。
疲れて寝てしまうのはある程度仕方ないと思います。疲れる理由が部活なのか、それ以外のことなのか分かりませんが、何でも疲れるくらいまでやった方がいいです。そうしないと結果も出ないし、体力もつきません。
回答者:教育ジャーナリスト(元公立高校教諭)梅野弘之
この他のQ&Aは…