今年120周年目を迎える立川高校。質実剛健、自主自律を掲げる同校はスーパーサイエンスハイスクール (SSH)や進学指導重点校にも指定される都内屈指の名門校だ。
今回の休校期間をどう対応したのだろうか。副校長、福原利信先生に話を聞いた。
まず、在校生との連絡は、3年前より導入したClassiを使用し、毎日の健康状態の確認や、課題の配信等を行った。
新入生にも、ID、パスワードを郵送。直ぐに全員のログインを確認できた。通信環境の懸念から貸し出し用のパソコンも準備した。
全国的なアクセス過多によるClassiの不調にも独自サーバーで情報配信するなど対応した。
4月21日からはZoomなどを使ったオンライン授業を開始、5月11日には原則通常の時間割通りでオンライン授業を開始した。授業によってはYouTubeでの配信も実施している。
短期間で、体制を整えたキーワードは「とにかくやってみよう!」だった。一定のルールはあるものの、使えそうなツールは制限をほぼ設けず、試してみることを推奨した。
もちろん試行錯誤の連続だったそうだが、先生同士で授業見学をしあったり、細かなノウハウを共有したりした結果、生徒からの反応も好評だ。アンケートでは「要点を絞って説明してもらい分かりやすかった」、「モチベーションが上がった」などの回答があったそうだ。学校再開後も継続してオンラインを活用していく予定だという。
福原副校長は「生徒たちの勉強したい、という気持ちに、ハイブリットで色々なものを使いながら、全力で答えていきたい」と意気込みを見せてくれた。
また中学生に向けては「待ちの姿勢にならす、自分で情報を取りに行くことを心掛けてください。状況を言い訳にせず、今、自分でできる範囲のことを精一杯やって欲しいです。こんな状況だからこそ頑張ってください」とメッセージを送ってくれた。