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東京 高校レポ
2025.6.16

駒場学園高校(東京都世田谷区)【食物調理科】 特集:専門分野を学ぶ2025

未来の料理人を育む実践の場

調理業界を担う人材を育成している駒場学園高校食物調理科。
今回は2年生のYさん(調布市立神代中学校出身)とNさん(渋谷区立広尾中学校出身)に話を聞いた。

Yさんは「本格的な実習とプロの指導が魅力。将来はフランスで日本要素を取り入れたフレンチレストランを開きたい」と抱負を語る。姉がパティシエを目指していた影響で小学5年生から料理に興味を持ったという。
一方、Nさんは「人と関わることが好き。サービスマンとして、ドラマ『グランメゾン東京』の登場人物のような存在になりたい」と意気込みを見せた。

同科の特徴は徹底した実習指導にある。
1年次で基礎を修得し、2・3年次には各学年で年間10週(160時間)、ほぼ毎日実習を行う週が設定される。
同じ外部講師から連続して指導を受けることで技術習得の効率化が図られ、より深い学びに繋がるという。
日本料理、中国、フレンチ、イタリアン、製菓と幅広いジャンルを網羅し、理論と実践を重ねる。

通常のカリキュラムに加え、アンコウのつるし切り実習や鰻職人による実習、さらには卒業生で「été(エテ)」オーナーシェフの庄司夏子氏も登壇する特別実習も実施している。
庄司シェフの代表メニュー「フルール・ド・エテ」の調理実習を通じて、ブランディングや経営戦略を学ぶなど、本物に触れる貴重な機会だ。

また、食物調理科の生徒のほぼ全員が所属する「食品研究部」では、生徒がキッチンカーを運営。地域の文化祭などに出店し、調理、広報、経理などの業務を分担する。失敗も経験として捉え、戦略を練り直すことで実践力を養っていく。外部の人の率直な意見を聞ける貴重な機会だそうだ。

 

高大連携にも積極的で、十文字学園女子大学食物栄養学科と「食の未来を創る」プロジェクトを実施。年間10回の講義や実習を通じて、SDGsの視点や大学での学びに触れることで、進学を選択する生徒もいる。

中学生へのメッセージとして、Yさんは「気になることがあったら、まず挑戦。失敗を恐れず進んでほしい」とエールを送る。Nさんも「手に職をつけたいなら駒場学園へ。一流の先生からの指導で絶対成長できます」と強調した。

製菓実習中、「クリームを綺麗に塗るのは難しい」「手応えを感じます」と話してくれた

 

駒場学園高校ホームページはこちら

 

(よみうり進学メディア編集部)


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