県立大宮南高校サッカー部を訪ねました。部活動が盛んな同校の中でも常に安定した実績を残しているのが部員数120人を誇るサッカー部です。
県高校サッカー界では昌平・西武台をはじめ私立が上位を占めていますが、同校は公立としてはトップレベルの実績を残しています。
今シーズンは緒戦となる新人大会では武南に敗れましたが、この大会で同校以上に勝ち進んだのは公立では浦和南のみでした。関東大会予選では細田学園に敗れましたが、同校以上の成績を残した公立は浦和南・川口市立・市立浦和・浦和東の4校でした。
インターハイ県予選では浦和南に敗れましたが、同校より上位に進んだの公立は和南・川口市立・市立浦和の3校でした。これらの結果を見れば、同校が公立、とりわけ県立の中でトップクラスの実力校であることが分かるでしょう。
部員はA・B・C(1年生)の3チームに分かれて活動しています。指導は6人の顧問が当たっていますが、総監督の田中龍太郎先生をはじめ全員技術指導ができます。また、外部コーチも5人います。
練習場はナイター設備はあるものの土のグラウンドで、それも野球部などと譲り合っての使用となりますが、時間帯をずらすなどして常に全員が練習できるよう工夫しています。
また、高校サッカー界にはノックアウト方式のトーナメント戦(インターハイ・全国選手権など)のほかに、年間を通したリーグ戦があります。ABC3チームはそれぞれ異なるカテゴリーのリーグに所属し、毎週のように試合があるため、多くの選手に試合出場機会があります。
この道三十数年の大ベテランである顧問の田中先生は「部活は人間形成の場」であると考えています。「日々の活動で身につけた、仲間を大事にする気持ち、協調性、礼儀などは社会に出てから必ず役に立つ」と強調しています。
県立強豪校でサッカーをしたいと大宮南を選んだ主将のNさん(3年・川口市立芝東中出身)は、高校最後の大会となる全国選手権予選を控え「得意のポゼッションサッカーに磨きをかけ、県ベスト8以上を目指したい」と力強く語っていました。
(よみうり進学メディア編集部)