JR横須賀線衣笠駅から徒歩5分。商店街を抜けると豊かな緑とキャンパスが目の前に現れる。部活動に励む生徒たちの声が響き、下校する生徒が礼儀正しく挨拶をくれる。
三浦学苑高校は普通科(特進・進学・総合コース)と工業技術科(ものづくり・デザインコース)を設置。進路実績は大学が72%、専門学校18%、就職8.3%と100%に迫る進路決定率を誇っている。
進路指導の安宅隆先生は「初心を作る進路指導を心がけています。校訓に『初心忘るべからず』とあるように、誰かの役に立ちたい、社会のこの分野で活躍したいという生徒の気持ちづくりを大事にしています」と話す。
その最大の取り組みが外部連携だ。
総合的探究の時間を利用し、例えば総合コースの生徒なら市内の金融機関や商業施設と、進学コースなら大学やNPOと、与えられた課題解決に取り組む。具体的には障害児の医療施設を手伝ったり、フェアトレードについて考えたりと、自分たちで考え調整し、時には折り合いを付けながらプロジェクトに参加できる喜びを感じている。
生徒たちは生き生きと活動し、その経験が次の学びや大学進学につながっている。
さらに特進・進学コースの生徒には手帳を配布し、スケジュール管理と振り返りを習慣化するように指導している。「立てた目標などが上手くいかなかったときにこそ、振り返る力が重要です。同時にSNSなどの誘惑が多い中で環境を管理することも必要と言えます」と安宅先生。
同校では毎年3月に進路を考える日を設けている。大学・短大・専門学校の体験授業や、就職対策・公務員試験対策を受ける。5・6月の進路相談会では大学や専門学校の担当者から直接話を聞け、生の情報を得られる。生徒にとって目指す学校の選択が具体的になっていく。
最近は大学進学がますます早期化し、同校の生徒も8割が年内に進学先が決定するという。その分、対策の取り組みも前倒しになる。
安宅先生は「進路指導を担当して5年になりますが、面接練習で生徒の成長ぶりに驚いています」と目を細める。そして中学生には「さまざまな高校を比較検討し、その違いを理解して高校選びをしてほしい」とメッセージをくれた。
(よみうり進学メディア編集部)
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