越谷南高校外国語科の1年生を対象にした「総合英語Ⅰ」の授業を見学しました。担当は宮本佳奈先生。高校時代に留学を経験し、その体験を通じて教職を志すようになりました。大学では言語学を専攻し、英語を使って人と関わる仕事に魅力を感じて教員の道へ入りました。

この科目は週3回行われ、長文読解を中心に英語の総合的な力を養うことを目的としています。
授業開始直後から、教室には英語が飛び交いました。宮本先生は必要最低限の指示を除き、終始英語で授業を展開していました。生徒たちはそのスタイルにすでに慣れており、指示への反応も素早く、自然な様子でした。
まだ1年生の2学期という時期にもかかわらず、英語での授業に順応している姿が印象的でした。
この日の授業では、スピードリーディング(速読)に重点が置かれていました。文法や和訳に時間をかけるのではなく、英文の内容を大まかに把握し、要点をつかむ力を養います。生徒たちはペアやグループで意見を交わしながら、英文の中から必要な情報を抜き出す練習をしていました。
初見の英文にも臆することなく取り組む姿が見られ、「読む力」を実践的に育てる授業が展開されていました。
授業中は一斉講義の時間もありますが、生徒同士のコミュニケーションが非常に活発です。前後左右の生徒と英語で意見を交わす場面が頻繁に見られ、教室全体が英語で動いていました。スライドやビジュアル資料も効果的に使われ、英語での指示が視覚的にも理解できるよう工夫されていました。
なお、文法解説などは別の授業で丁寧に行われており、全体としてバランスのとれた内容になっています。
授業後の休み時間に生徒たちに話を聞きました。驚いたのはその受け答えのスムーズさです。
英語でのやり取りもさることながら、日本語での表現力も高く、1年生とは思えないほどでした。
外国語科の生徒は「英語が好き」というより、「話すことが好き」「人と関わるのが好き」な傾向が強いようです。
宮本先生は「多様な背景を持つ人々と折り合いをつけながら行動できる人間に育ってほしい」と語っていました。

(よみうり進学メディア編集部)
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