駒場学園高校は卒業と同時に「調理師免許」が取得できる都内私立高校で唯一の高校だ。
食物調理科で学ぶT.Rさん(二年・調布市立第三中学校出身)は、同科について「食べる事が好きという人にはオススメの環境です。調理だけではなく食材や栄養についてなど食に関わる様々な事が学べます」と紹介してくれた。
この学校を志望した理由の一つはお父さんが本校の卒業生であることだ。Tさんのお父さんは本校卒業後、さまざまな現場で修行し、現在は自分の中華料理店を構えている。「父の姿や、お店に来るお客さんの笑顔を見て、人を笑顔にできる調理の仕事をしたいと思いました」と話す。
A.Tさん(二年・調布市立第七中学校出身)の将来の夢は寿司職人。小さい頃から料理が好きだったこと、日本人として和食に誇りを持っていることも話してくれた。そんなAさんが一番強く印象に残っている授業として、ホテルニューオータニ SATSUKIの料理長小出シェフによる特別実習のことを話してくれた。「小出シェフには、処理一つで廃棄する量を大きく減らせるといった技術的なことや、お客様、生産者の方々への感謝の気持ちの大切さなどたくさんの事を教えていただきました」と、シェフの食に向かうプロとしての姿勢に感動したことを話してくれた。
一流の講師陣による実習は本校の特徴だ。一流に触れ、技術と心の教育を通じ、自分で考える力を持った「リーダーの育成」をすることが食物調理科の目標だ。
そんな食物調理科で学ぶ先輩達が作った料理を実際に食べられる機会がある。9月16日、17日に開催される文化祭だ。日ごろの成果を披露するレストランを開き、来場者にコース料理を原価でふるまうそうだ。ぜひ訪問してみよう。