クラーク記念国際高等学校横浜キャンパスは、週5日通学をする総合進学コース、インターナショナルコース、eスポーツコース、プログラミングコース、スポーツコース(女子ラグビー専攻)の5コースが揃う。いずれのコースも、午前中は一般教科に取り組み、午後は専攻科目に力を入れる。どのコースもプロフェッショナルから指導を受けることで成果を上げている。
総合進学コースは、生徒自身の好きなものや興味のあるものを見つけるために多彩な授業を用意する。同時に探究学習として、日本や世界を取り巻く社会問題に向き合い、解決策を考えることにチャレンジしている。昨年度はカンボジアが抱える健康問題を留学生と共に学習。1年後に現地を訪ねて、学んだ内容をカンボジアの子どもたちに伝えるという取り組みを行った。
インターナショナルコースは、「英語で学ぶ」を掲(かか)げ、週最大10時間、オールイングリッシュの授業が行われる。4人のネイティブ教員による熱心な指導もあり、2023年度は英検1級を4名、準1級を8名が合格を勝ち取った。
eスポーツコースは、「League of Legend」と「VALORANT」を導入してゲームのスキルを磨き、年2回行われる高校生eスポーツ大会に出場。コーチの指導を受け、チームで課題解決をしながら勝利を目指す。同時にイベントのマネージングなどを身につけ、コミュニケーション能力の向上に取り組んでいる。
プログラミングコースは、スクール大手の「Life is Tec!h!」と提携。ゲーム・アプリ開発の基礎から取り組み、パソコン初心者でも楽しく学んでいる。先輩の中には、地震対策シュミレーションをゲームとしてプログラミング開発。その成果で東京都市大学の創作ソフトウエア入試にチャレンジし合格を果たした。
スポーツコース(女子ラグビー専攻)は、「三菱重工相模原ダイナボアーズ」と教育提携。技術指導のほか、ラグビーを通して地域社会と関わる授業を行う。例えばホストゲームの運営に参加し、ラグビーの魅力やチームの認知向上に力を入れている。
このような通学スタイルのコースのほか、クラークならではの学びがスマートスタディコースだ。
「オンライン+通学」スタイルで自分のペースで効率的に学ぶ。「自分のペースで勉強したい」「オンライン中心で学習したい」という声に応えたコースで、最適な環境や授業を選びカリキュラムを組み合わせることができる。
コーチング担任が学習の進捗状況や目標設定の見直しを行いながら伴走するので、安心して学ぶことが可能だ。
クラークはこれまで「夢・挑戦・達成」を掲(かか)げ、これまでの学校教育にとらわれない柔軟な教育、いわば21世紀型教育の推進に取り組んできた。この21世紀型教育の柱のひとつに据えているのが15のコンピテンシーだ。
その内容は、人間力として人間関係形成力、コミュニケーション力、メタ認知力、やり抜く力、レジリエンス。探究力として学びに向かう力、考える力、読み解く力、情報編集力、戦略的学習力。そして創造力としてビジョン、価値を創造する力、課題発見・解決能力、省察的実践力、エージェンシーを定めている。
コンピテンシーは「行動特性」と訳され、もともとは企業社会から発生した言葉だ。資質ではなく、伸ばすことができる力と捉えられ、自立型学習者はコンピテンシーが育まれていると言われる。
学校行事でもどのコンピテンシーを伸ばすか。例えば文化祭なら『やり抜く力や人間関係形成力を意識してみよう』と生徒たちに伝えている。
永井琢磨横浜キャンパス長は「特にレジリエンス、困難な状況やストレスをしなやかな力で適応していく力が重要です」と話す。レジリエンスは行動なくしては身につかない。行動して成功や失敗を経験し、そこから「好き」や「得意」を見つけて夢につなぐことが可能になるからだ。
「行動することに関して言えば、生徒には三つの経験をしてほしい。好きなことに取り組む経験、成功体験よりも失敗体験、やらなければいけないことに取り組む経験を3年間で身につけてほしい」。なかでも「失敗体験から何を学び、生徒本人が言語化できることが総合型選抜で戦える力になります」と訴える。成功や失敗の経験、行動したあとのサポートが重要で、それがリフレクションやコーチングにつながる。
生徒は週に一度のリフレクションの時間に、1週間の学習内容や生活を振り返り、翌週の目標を明確にする。さらに個人の振り返りに留まらず、その内容を周囲の生徒たちと共有。次の目標やチャレンジをアウトプットすることで互いに刺激し合う。「言ったからには頑張ろう」「そんな考え方や方法もあるのか」とグループリフレクションの効果が広がり、実践に結びつく。
教員は生徒一人ひとりの学びを確認するため、月に1回以上のコーチング面談を行う。コーチングのポイントは目標を設定して、具体的に生徒が選択し行動できるように方向づけること。生徒によるリフレクションと教員のコーチングで、学びや行動を一歩推し進めている。
2023年度卒業生の進路実績は、大学・短大進学が63.4%、専門学校は17.1%となっている。
入学時に大学進学を希望していた生徒は決して多くはない。クラーク独自の習熟度別の授業や、一人ひとりに対応した学習を積み重ねることで、学ぶ楽しみや自己肯定感が増し、卒業後の進路に希望を持つ生徒が増えていくという。
「クラークはどんな生徒にも基礎学力からきちんと身につくように指導しています。大事なことはこれから先にどうなりたいかであり、一人ひとりが持っているものを強みにしていくことです」と永井キャンパス長は話す。
教員たちもサポートを惜しまない。その結果、全国300以上の大学からの指定校推薦枠が1,400を超えた。
同時に、総合的に人物を評価する総合型選抜にチャレンジする生徒が増えている。個別最適な学びや探究型学習が功を奏した結果と考えられる。
クラークの特長のひとつである海外留学は、新型コロナ感染症の5類移行とともに本格的に再開した。今年度に入ってすでに20人が渡航している。
渡航先はオーストラリア、ニュージーランド、ハワイから選択、留学期間も短期から中期まで選択が可能だ。3か月までの滞在なら、英語が得意でなくても初級者が学びやすいプログラムが用意されている。
異文化体験や野外活動など、海外だからこそ学べる環境も揃う。留学希望者は、インターナショナルコースに限らず、いずれのコースからも参加可能だ。
留学体験そのものが自信となる生徒もいる。当然、生きた英語を学び、多様性や異文化理解を身につけることは、将来につながる力になるに違いない。
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