西武学園文理高校のマルケス ペドロ校長を訪ねました。
同校史上初の外国人校長として就任し今年で3年目。同校が目指す新しい学校づくりについてお聞きしました。
ブラジル生まれのマルケス校長は日本語や日本文化に触れながら育ちました。中高生の時から日本語学校に通い、大学・大学院では日本語教育を専門に研究しました。その間、留学生として慶応大学や早稲田大学でも学びました。結果、日本人より日本語や日本文化に詳しい人になりました。
来日してからは西武文理大学の先生となり、日本にやって来た外国人(留学生)に日本語や日本文化を教えました。
3年前、高校校長に就任してからは次々に大胆な改革を断行し県内外から注目されています。
ガチ・プロジェクト(以下、ガチ・プロ)は昨年度スタートした自由参加型の課外活動です。
ガチ・プロは本物の体験を重視する活動です。なので、たとえば「文理広報」というプロジェクトでは本物の学校案内パンフレットの制作もします。同校のパンフレットを手にしたら、ぜひ裏表紙を見てください。そこに企画からデザインまでを担当したメンバーの名前が紹介されています。パンフレット制作は一般的には先生の仕事です。先生が外部のデザイナーなど協力して作ります。でも、西武文理では「やりたい」と手を挙げた生徒がプロの手を借りず全部を自分たちの力で作り上げます。
ガチ・プロにはその他にも「制服デザイン」、「アントレプレナー起業」、「学校生活改善」など魅力的な活動があります(2025年度は14プロジェクト)。
「ガチ」というくらいなので全部本気です。「アントレプレナ―起業」では本物の会社やNPOを立ち上げて活動します。2026年度にリニューアルされる制服は「制服デザイン」のメンバーがファッション業界など外部の大人(社会人)と関わりながら作り上げました。
高校生には少しハードルが高いのではないかと思われるものもありますが、マルケス校長は、「成功や成果は求めない。失敗も含めたプロセスが重要なのだ」と強調しています。
今の時代、ネットを使えば家でも勉強はできます。AIが先生の代わりをしてくれます。
では、「わざわざ学校にやって来て、先生や友達と一緒に学んだり活動したりする理由は何だろう」。
マルケス校長は、それを考えることで未来の学校のあるべき姿が見えてくると述べています。
取材の様子を動画でご覧いただこうと思います。
マルケス校長の教育にかける熱い思い、国際人ならではのアイディアの数々、そして流ちょうな日本語をぜひその目でお確かめください。
●学校情報
西武学園文理高等学校
〒350-1336 埼玉県狭山市柏原新田311-1
TEL:04-2954-4080(代表)
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