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2022.3.23

2022年度入試 女子美術大学付属高校(杉並区) 実技試験のポイント・解説付き-令和4年度

女子美術大学付属高校 美術/実技試験(一般入試)

■〈水彩〉制作のポイント
・安定した構図
・形や明暗を捉える
・紙の白い部 分を残さず描く
・筆触を活かし、絵具をたっぷり塗る
・仕上げは細い筆で描写に心がける

<優秀作品(黄緑系の作品)>

安定した構図で描かれ、画面から軽快感や楽しさが伝わってきます。
鞄の表面の固有色が白色ですが、テープルに敷いた黄色の布やモチーフの映り込みを上手に表現して色彩豊かな作品に仕上げています。
特に、影を黒や茶色で表すのではなく、青、緑、オレンジ色などを重ねるように塗って、色彩のリズムを生んでいます。

<平均的作品(色の 濃い作品)>


構図や形は良いのですが、全体に絵具の量が薄く頼りなさが目立つ作品になってしまいました。
まずはパレットに出す絵具の量を増やし、絵具をたっぷり筆に含ませながら描くことが大切です。画面が乾いたらその上から重ねて色をしっかり塗っていきましょう。
また、モチーフの位置関係を確認しながら描くと画面に奥行き感が表現できます。

 

■〈鉛筆デッサン〉制作のポイント
・安定した構図
・観察を丁寧に行い、形を正確に描く
・明暗やモチーフの質感を追求する
・細部の描写をしっかり追及する

<優秀作品(例)>

画面いっぱいに構図を取り、モチーフの特徴を良く捉えて描いています。
白とくすんだ藤色、2色のプラスチック製の鞄ですが、固有色を描き分け、コーナーに取り付けられているメタリック製の金具部分なども良く描写されています。
フランスパンのザラザラした質感やオレンジの重量感も感じます。完成度の高いデッサンに仕上がりました。

<平均的作品(例)>

モチーフの実物の大きさを大切に捉え、安定した構図のデッサンですが、もう少しモチーフの固有色や質感の違いを描き分けることができると存在感が生まれたでしょう。
デッサンはモノクロームの表現ですが、色彩を感じられることが大切です。
机上に落ちる影の表現も濃淡を工夫して描けるように練習しましょう。

解説:女子美術大学付屈高校 美術科 主任 遠山香苗先生

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(よみうり進学メディア編集部)

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