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受験勉強は夏休みから?
そんなことで間に合うのでしょうか。夏休みからでは入試本番まで7か月ほどしかありません。よほど実力に自信があるのなら別ですが、たった半年ちょっとの時間では、望み通りの結果は得られないと思いますよ。今すぐ始めてください。
定期テストに臨むにあたり、ぜひ試みて欲しいのは、重点教科を設定することです。
すべての教科を頑張るのは当然ですが、その中でも特に力を入れる教科を定め、そこに他教科よりも多くの時間を配分します。
どの教科に重点を置くかは、得意・不得意よりも、評定を意識して決めます。たとえば、もう少しで3が4、あるいは4が5に上がりそうな教科や、もう少し頑張らないと5が4、あるいは4が3に下がってしまいそうな教科、これらが重点教科の候補となります。
公立か私立かなど受ける学校や試験の種類にもよりますが、調査書の点数(学習の記録の評定)は、合否を左右する重要な要素となることが多いので、学力試験対策と同時に調査書対策も怠ることはできません。
定期テスト前の勉強では問題演習が有効です。問題集をやることで、知識がきちんと頭に入っているかどうかが確認できます。「覚えたつもり」や「覚えたはず」というケースは意外に多いものです。また、問題を解くことにより、覚えた知識がさらに確実なものとして定着します。受験勉強は、「覚える→試す(確認する)→また覚える」の繰り返しです。
A
若い世代のスマホ用途は、いちばん多いのがSNSなどによるコミュニケーション、次いで動画視聴、音楽視聴、ゲームなどとなっているようです。
スマホは現代生活に欠かせないツール(道具)となっているので、手放すのはなかなか難しいですね。
とはいえ、スマホを見ている時間、勉強はストップしているわけですから、多過ぎるのは考えものです。
ひとつの救いは、あなた自身「スマホを見る時間を減らさなきゃと思っている」という点です。問題意識を持っているわけですね。自分の行動を変えなければと思っている。
中には5時間も6時間もスマホを見ていても、それが問題だとは思わず、それを変えようとも思わない人もいます。
その点、あなたは自分自身の行動を変えようという意志があるので、それほど難しくはないように思います。
考えられる方法のひとつとして、利用時間(視聴時間)のチェックがあります。
アンドロイドでもアイフォンでも、自分がどのアプリをどのくらい利用しているかをチェックできる機能が標準で付いています。
まず自分の傾向を調べましょう。そうすると「これは多過ぎじゃないか」とか「これはもう少し減らせるんじゃないか」といった気づきがあるはずです。目標がはっきりさせた方が、ただ漠然と減らそうと思うより行動に移しやすくなります。
小学生ではないのですから、親に預けるなどという幼稚な手段をとらず、自分で自分をコントロールしてください。
A
高校受験のことだけを考えれば、試験によく出る内容を覚え、それをどんな場合でも瞬時に引き出せるようにしておけばいいのです。きわめて単純なことです。他の質問でも書きましたが「覚える→試す(確認する)→また覚える」の繰り返しです。
中学2年生ということですが、今やっている内容が難しいと感じているのであれば、それは中学1年までの勉強(小学校も含めて)が不足しており、理解不十分であるからです。まだ時間は十分にありますから、今のうちに復習をしておきましょう。問題集をやるなら「応用」よりも「基礎」です。
分からないことは、先生でも友達でもいいですから、どんどん質問するという姿勢も必要です。もちろん、自分で考えてみるというのが最初にやることですが、それで理解出来なかったら、そのままにせず誰かにたずねて疑問を解決します。
念のため言っておきますが「先生、分かりません」というのは質問ではありません。単に状況を述べているだけです。よく先生が質問に答えてくれないという不満を耳にしますが、質問というのは「なぜ、そうなるのですか」「この場合はどうですか」といったものをいいます。どこがどう分からないのかと問えば、先生は必ず良いアドバイスをくれるはずです。
以上、今やるべきことを整理すると、過去にさかのぼり問題集などで復習すること、考えて分からないことは恥ずかしがらず質問することの2点です。
A
まだ中学生ですから、それほど慌てることはないと思いますが、一生の間、生徒や学生をやっているわけに行きませんから、いずれは何者かになってください。
ただ、仕事によっては特別な資格や技術、知識、能力などが求められる場合もあるので、早めに考えておくに越したことはありません。
「将来やりたい事が無く」ということですが、それは今の自分の知識や経験の中では思いつかないということではないでしょうか。中学生の皆さんが知っているのは、世の中全体の仕事や職業の千分の一くらいです。ですから、知識や経験を増やせば、必ず自分がやりたい事に巡り合うことができます。
「無難に普通科」とありますが、この場合、無難とはどういう意味なのでしょうか。「取り立てて良くも悪くもない」なのか、あるいは「難が無い(危険がない)」なのか。どちらにせよ、無難であるかどうかは、選ぶ学校にもよりますから、その点はよく考えたほうがいいと思います。
「専門学科にいき手に職を付け」というのも良い考えだと思いますが、進む学科により学ぶ内容がまったく異なりますし、向き不向きもあるので、よく調べないと苦労することになるでしょう。
ひとりで考えていてもなかなか結論が出ないでしょうから、中学校や塾の先生、ご両親やご家族の方など、周りにいる大人の人と話をしてみてください。決めるのは自分自身であっても、ヒントはたくさんあったほうがいいと思います。
A
いい所に目を付けました。大変良い質問だと思います。
高校の授業と中学校の授業の違いについて説明するためには、まず教科や科目の違いについて触れておかなければなりません。
ふだん皆さんは、何気なく教科とか科目という言葉を使っていて、この2つを厳密には区別していないと思います。ですから「得意教科は英語です」と「得意科目は英語です」は同じ意味となります。
しかし、高校では、教科と科目ははっきりと区別されています。
教科として国語や数学などがあるのは中学校と同じですが、たとえば国語という教科で言えば、その中に「現代の国語」「言語文化」「国語表現」といった科目があります。つまり、大きな分類として国語という教科はありますが、国語という科目はなく、国語という授業もありません。
もうひとつ例を挙げれば、教科として理科という分類はありますが、理科という科目や授業はありません。理科は「物理」「化学」「生物」「地学」などの科目に分かれていて、それぞれ別の教科書を使い、別の先生が教えます。
こうしたことから想像できるのは、勉強する内容がかなり専門的になり、難しくなってくるだろうということです。
いま現在、皆さんが中学校で学んでいる内容は、高校での勉強の基礎づくりです。
目先の高校入試だけでなく、その先にある高校での勉強のことも考えて、好き嫌いなく、どの教科もしっかり学んでもらいたいと思います。
(回答者:教育ジャーナリスト 梅野弘之)
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