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埼玉 入試情報
2022.9.12

〈2023年度入試〉埼玉入試情報 令和5年度入試「志望校選択の時期がきた」

令和5年度入試 志望校選択の時期がきた
今は、全力で志望校を探し、出会おう

3年前から続くコロナ禍、さらに今回の第7波で不安を感じている人も多いと思う。
今春の中学校卒業生の進路状況が発表されたが、不安を克服し見事に進路を確定させた先輩たちの姿が、数字の中に垣間見える。
次は、君たちが本気で入試に挑戦する番だ。
7月上旬に、令和5年度の公立高校入試の各校の募集人員、各校の選抜基準、入試選抜要項が発表された。入試全体については、前年からの大きな変更はない。
夏休みが過ぎ、いよいよ志望校の選択の時期がやって来た。

先輩たちの頑張りが中学卒業生の進路状況に

令和4年3月の公立中学校卒業生の進路状況が発表された。
受験生は、コロナ禍の中での受験だったため、以下の変化があった。
・志望校の選択のための相談会や学校説明会が予約制や定員制になり、著しく制約を受けたこと。
・中学校の新学習指導要領の施行で、入試の出題範囲が増えたこと(本紙5月号記載)。
・調査書の観点別評価の観点が変わり、評定も影響を受けたと考えられること。

これらの変化により、志望校の選定については、大きな影響があったようだ。
卒業生は、62,760人と前年より1,582人増加し、公立高校の募集人員は前年から680人増加していた。また高校等への進学者は99・1%と前年と変わらなかった。
全日制進学者90・8%、公立高校が56・0%、県内私立が26・6%、県外私立が7・4%だった。
また、県内外の通信制高校への進学者が452人増加し5・5%になっていた。
来春の国・公・私立中学の卒業予定者は、今春とほぼ同数になる見込みだ(埼玉県学校便覧より)。一方、公立高校の募集人員は、720人の減少となる。

■公立中学校等卒業者(令和4年3月卒業)の進路状況調査について詳しくは:
よみうり進学メディア
埼玉県 令和4年度 中学校等卒業者の進路状況調査を発表

コロナ禍での特別な対応に工夫が

続くコロナ禍の中で、入試への配慮事項は
・入試日程は、前年から、追検査を含めてこれまでの日程に収まるように配慮されている。
・出願は原則として各中学校がまとめて郵送するものとなる。なお、春日部と川口市立ではWEB出願となる。
・合格発表はWEBによるものと各校の掲示との併用になる。
・インフルエンザ(コロナ)などの罹患者については、追試験の受験を認める。
などとなっている。
公立高校の募集の減や、コロナ禍の今後の状況が見えないこともあり、今後の入試動向の変化に注目していく必要があるだろう。
いよいよ志望校の選択の時期に突入する。
さまざまな機会をとらえて、将来の進路を考え、本当に行きたい学校を見つけてほしい。

■埼玉県公立高校入試について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉埼玉県 公立校「令和5年度入試についてのQ&A」を発表

入試問題は、学校での授業から

県教育局から、5月に入試の出題の基本方針と選択問題実施校が、7月に各校の募集人員、募集要項、各高校の入試選抜基準が発表された。
令和5年度の公立高校の入試内容が出揃ったことになる。
学力検査問題の出題の基本方針では、「基礎的な知識及び技能をみる問題とともに、思考力、判断力、表現力をみる問題の出題に配慮する」、「出題の内容、出題数に配慮するとともに、記述による解答を求めるよう配慮する」とされ(6月号既報)、前年の方針と変化はない。
現時点では、中学校で正常授業が実施されているため、中学校3年間の全範囲から出題されることになる。
学力検査では、数学と英語で学校選択問題が採用されているが、5年度入試では前年の22校から採用校に変化はない。
選択問題は『問題の一部に応用的な問題を含む』とされるが、出題の基本となるのが「中学校での学習内容」であることは変わらない。
出題の基本方針には「学校の授業を大切にして欲しい」というメッセージが込められている。
■出題の基本方針と選択問題実施校について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉埼玉県 公立高校「学力検査問題の出題の基本方針」「学校選択問題実施校」を発表-令和5年度
■各高校の募集人員について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年入試〉埼玉県 公立高校「募集人員発表 合計720人減」-令和5年度

志望校の選抜基準を読み取っておこう

公立の入試では入試得点だけではなく、各学年の調査書における各教科の評定合計が、各校ごとに定めた一定の比率で得点化され、入試得点と合計して選抜に利用される。
評定の学年ごとの比率や、入試得点との合算の仕方が発表された「入試選抜の基準」に記載されている。
選抜基準を調べると、各学年の評定を平均的に取り扱う場合や、3年次の評定を重視する学校があること。また学力検査の得点を重視している学校と、各学年の評定を大切にしている学校があることなど、各校の違いが分かる。
志望する高校の選抜の基準を入手し、調べ、対策をとって欲しい。

■各高校の入試選抜基準について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉埼玉県 公立高「各高校の選抜基準」を発表-令和5年度

〈2023年度入試〉埼玉県 公立校【県立学校魅力発信サイト】で各学校の特長を調べよう

9月末の進路希望調査が志望校決定の第一歩

9月末には、全県の国立・公立・私立の中学校で進路希望調査が実施される。
これは、ひとり1校、行きたい高校を書いて提出するといったもので、結果は、10月末に県教委から発表される。
ただし9月末の調査ではまだ漠然としている人も多く、必ずしも受験生の志望動向を表したものではないことや、おおよその人気動向であることに注意が必要だ。
12月には、2回目の志望校調査が発表される。こちらは、調査書が確定している時点の調査であることと、私学の個別相談がほとんど終了している時期にあたるため、信頼できる資料となるようだ。
これまで漠然としていた志望高校が、2回の志望校調査で急速に現実味を帯びたものになってくることになる。

色々な機会をとらえ説明会や相談会に参加を

コロナ禍の中ではあるが、9月以降、公・私立高校のほとんどの高校で、学校説明会や入試説明会・体験入学を実施している。申し込み制や密を避ける工夫がされており、定員制などの制約はあるが、受験生に学校の雰囲気や施設、部活などをみてもらい、学校選択の参考にしてもらうのが目的だ。
こうした情報や機会をとらえること、インターネット等の上手な利用で学校調べをしていってほしい。
私立高校では、12月下旬頃までに、学校説明会に加えて生徒・保護者対象の個別相談を実施している学校が多い。
個別相談とは、通知表や各種検定、ボランティア、その他の実績をもとに「合格の可能性を判定する機会」とする学校と「個人的な質問に答える場」とする学校がある。
説明会や相談会は、学校との相性や、高校生活を垣間見る機会としても利用しておきたい。
私立高校には、学校ごとに異なるコース(類型)や入試制度があるため、希望するコースや入試制度、出願基準などを聞き取っておくことが必要だ。
個別相談も予約制になるケースが多いが、定員を超えても別日で受付けてくれるので安心して申し込もう。
単願だけではなく併願受験でも、個別相談は必須となる。
また説明会や相談会への参加希望や、その結果を担任の先生に報告しておこう。きっと有効なアドバイスがもらえるはずだ。
(岩佐教育研究所 岩佐桂一)

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