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〈2023年度入試〉神奈川入試情報 「県立高校改革Ⅱ期 再編統合校、校名決定」ほか-令和5年度

7月21日の神奈川県議会本会議において、現在進行中の高校改革Ⅱ期(令和2〜5年度)の再編統合校である瀬谷と瀬谷西が「横浜瀬谷」に、逗子と逗葉が「逗子葉山」に、相模原総合と城山が「相模原城山」となることが決定した。それぞれ令和5年4月開校となる。使用されるのは、旧瀬谷、旧逗葉、旧城山の敷地・校舎。相模原城山は単位制普通科となる。

公立高校入試「選考基準」発表される

神奈川県教育委員会は、来春の公立高校各校の選考基準を発表した。現行制度最後の入試であるため、ほとんどの高校が基準変更を行わなかった。

一次選考の「調査書・学力検査・面接」の比率組み合わせで、昨年度と異なる基準を示した高校はない。全体では、3:5:2が33校、4:4:2が110校、5:3:2が50校。市立川崎福祉が4:3:3、三浦初声都市農業が3:4:3、市立橘スポーツが3:3:4、横浜翠嵐が2:6:2などもある。

二次選考で市立南と逗葉(逗子と逗葉統合校)が7:3→8:2、神奈川総合舞台芸術科が7:3→3:7へ変更。
特色検査の内容変更・廃止はない。重点化では、麻生・津久井浜で廃止される。
学力向上進学重点校及び学力向上進学重点校エントリー校は、「共通問題と共通選択問題を用いた自己表現検査」が実施される。

■神奈川県「選考基準」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉神奈川県 公立高「入学者選抜募集案内」発表※私立高校案内含む-令和5年度

令和5年度公立高校入学者選抜日程

公立高校入試は全日制・定時制・通信制で同日程の「共通選抜」が2月14日(火)に学力検査・特色検査、15日(水)・16日(木)に面接・特色検査、2月22日(火)追検査、2月28日(火)合格発表。
定時制と通信制の一部で「共通選抜」の後にある「定通分割選抜」が3月10日(金)に学力検査・面接・特色検査、13日(月)に面接・特色検査、17日(金)合格発表。

■神奈川県「入学者選抜日程」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉神奈川県 公立高「入学者選抜の日程」‐令和5年度

新型コロナ感染症拡大防止に係る対応の継続

昨年、新型コロナ感染症拡大の対処として、①共通選抜志願手続きは郵送に②合格発表はWebサイトにて③追加の検査を加える。この3点が実施され、来年度も継続となった。
県教委の良いものは中学校とも相談して続け、変更すべきこと、対処しなければならないことへ真摯に対応するということの表れと言える。
来年度の新型コロナウィルス感染者または濃厚接触者を対象とした追加の検査は、検査の期日3月9日(木)、合格発表15日(水)。

学力検査はマークシート方式だが…

学力検査は思考力・判断力・表現力を見る内容で、全国の入試問題の中でも良問だ。もちろん、教科による平均点の差などは出るし、年度ごとの各教科の平均点の上下等々は必ず出る。そういったことに一喜一憂せず、過去問の研究や練習も行ってほしい。

解答方法は記号式選択問題でマークシート方式(記述問題はあり)。問題の作成は年毎に工夫されている。もう一度、選考基準だけでなく、面接や面接シート、選考の仕組みなどを必ず確認してほしい。
新制度では、面接の取り扱いが変わるが(後述)、学校を知る、受験校を決めていく際の調査の必要性は変わらない。

県教委に聞いてきました

「学力検査について、科目での平均点や点数のバラツキ等が目立ったが」の質問に
「基本的な問題から応用的な問題まで幅広く出題するように心がけている。各学年・各分野で学習する内容もバランスよく出題するように考慮しながら作問している。標準的な問題、比較的易しい問題、難しい問題も適宜組み合わせながら作問している。点数のバラツキが起こるのは仕方ないが出来るだけ小さくなるようにしている。知識および技能、思考力・判断力・表現力等をみる問題をバランスよく作問していきたいと考えている」との回答。

「学力向上進学重点校について、エントリー校の様子は」の質問に
「指標を示してあるのでエントリー期間であってもクリアしていけば学力向上進学重点校になる可能性はある。学力向上進学重点校を目指して努力していく姿勢は生徒たちにとって良いことだと考えている。県教委としては全体的な底上げを目指して指導していく」との回答。

「今年も全公立展が中止となったが、公立高校の発信をどのよう広げるのか、YouTubeなどの活用は考えていないか?」には
「高校進学ガイドを全ての中学3年生に配布している。また各学校のHPには学校紹介動画を必ずアップしてくださいということを徹底する取り組みを行っている。また、ハイスクールワンダーランドなどを活用して、県教委のコーナーに並べてカテゴリーごとに検索する形などを検討する。県教委としても課題意識を持っているし、継続して努力していきたい」との回答だった。

現中2生から入学者選抜制度が一部変更に

神奈川県の公立高等学校では、令和6年(2024年)4月に入学する生徒が受検する入学者選抜から、現行の制度の一部が変更となる。
大きな変更は次の3点だが、県教委からリーフレット等が作成されているので、対象となる学年はきちんと読んでほしい。
①定通分割選抜の二次募集は実施しない。
②面接は特色検査のひとつとし、公表された「入学者の受入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)」に基づき必要な学校・学科等が特色検査を実施する。特色検査は、実技検査、自己表現検査及び面接。
③第2次選考は、実施した検査の結果と調査書の各教科の第3学年の「主体的に学習に取り組む態度」の評価で選考。

■神奈川県「入学者選抜」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉神奈川県 公立高「入学者選抜募集案内」発表※私立高校案内含む-令和5年度
■神奈川県「公立高校面接」について詳しくは:
〈2023年度入試〉神奈川県 公立高校「入試での面接必須」廃止へ ほか

(かながわ民間教育協会・掛川忠良)

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