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2022.11.1

〈2023年度入試〉11月のテーマ「効果と効率を考える」-効果と効率を両立させる勉強へ

今月のテーマ「効果と効率を考える」

効果的で効率的な勉強はあるか、どうすれば2つは両立できるのだろう

カウントダウンにはまだ少し早すぎますが、入試本番が刻一刻と近づいてきました。
勉強には最適なシーズン。これを最大限に活かしたいと誰もが思うところです。
今回は勉強法の見直しを図ろうとしている皆さんに、そのためのアドバイスを送ります。

合格を手にするための方法

入試本番まで残り日数が少なくなってきた今、皆さんは効果的で効率的な学習法はないかと考え始めているのではないでしょうか。

それを追求することは正しいことです。皆さんのような受験生だけでなく、大人も同じように、どうやったら仕事が効率化され、よい結果(=効果)が出るかを考え続けています。大げさに言えば人間の一生のテーマです。

今回は希望校合格を手にするための、効果的で効率的な学習について考えてみます。

 

効果と効率の違い

効果と効率はイコールではありません。別々の意味を持ちます。

効果とは、よい結果のことです。効き目のことです。ですから効果的な学習とは、学力が上がる勉強法と言い換えることができます。そのために投じた時間や労力はとりあえず考慮しません。どんなに時間がかかろうが、エネルギーを消費しようが、お金がかかろうが、効き目が現れればいいのです。

それに対し効率は、投じた時間やエネルギーやお金を考慮に入れます。ですから、どんなによい結果が出ても、そのためにかけた時間やエネルギーやお金があまりにも多すぎたら、効率的ではありません。

理想的なのは効果的であり、かつ効率的であることです。では、そんな素晴らしい勉強法があるのかどうか。そこを考えてみましょう。

 

効果と効率の両立は難しい

効果という点では2つが思い浮かびます。

ひとつは学校の授業です。

授業に積極的に参加すれば必ずよい結果が生じます。知識が増え、理解が深まり、入試に必要な基礎力が身につきます。ただ、50分の勉強がそっくりそのまま入試に結びつくかというと、そうはいかないので効率という点では疑問が残ります。

2つ目は過去問学習です。ここには過去に受けた模試などの解き直しを含めてもいいでしょう。

過去に実際に出された問題であり、今後も似たような問題が出る可能性が高いので、間違いなく効果は出ます。ただ、これも時間はかかります。解答するだけなら1教科50分で出来ますが、採点し、解答・解説を読み、教科書で確認するというところまでやると、倍の時間がかかります。効果ははっきりしていますが、膨大な時間とエネルギーを要するという点で効率的かどうかにはやや疑問が残ります。

ということで、効果と効率の両立はなかなか難しいことなのだと分かります。

ですが、時間は有限であり、皆さんのエネルギーにも限界というものがあるでしょうから、効果と効率の両方を目指していかなければなりません。

 

無駄を省いて効率を高める

前項で、効果はあるが時間がかかる勉強法に触れました。効果がはっきりしている以上、絶対にやってほしいのですが時間はかかります。残り日数が少ない今、効率も無視できません。

何とか効果と効率を両立できないか。これが今後の課題となります。

考えられるひとつの方法は、無駄を省くことです。

過去問学習について言えば、50分のものを5分、10分に短縮することはできません。学校の授業も半分には出来ません。つまり、時間短縮による効率化は無理なのです。むしろ時間はかければかけるほど良いとさえ言えます。だとすれば、それ以外の時間の無駄を省き、全体として効率化を図るという方向に向かわなければなりません。

 

生活全般の見直しを

一日の生活の中で、何をやるでもなくボーっとしている時間は、ある程度必要です。それが次に何かをやる時のエネルギーになります。いわば充電です。

しかし、パソコンでもスマホでも過充電というのがあり、充電し過ぎがバッテリーの劣化を早めるのです。休憩も気分転換も度を超すと逆効果になります。

ふだんの生活をいま一度振り返ってみましょう。そこまで時間をかけなくてもということがありませんか。

勉強はどうやっても時間がかかるものです。効果を求めるほど時間がかかります。ですから、効率化は勉強そのものに求めるのではなく、生活全般に求めたほうがいいのではないですか。これが皆さんへの提案です。

(よみうり進学メディア編集部)

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