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可能かどうかはやってみなければ分かりません。
現状は偏差値50ぐらい、つまり平均点を取れるぐらいということですね。このぐらいの点数の人は、難しい問題が出来ないのではなく、たぶん基礎的な問題で点数が取れていないのだと思います。焦らず基礎固めから始めましょう。
毎日5時間以上の勉強というのは立派です。継続し、効果を上げるにはメリハリをつけた方がいいでしょう。スポーツの世界では休養も練習のうちなどと言われます。ハードワークを続けると疲労が蓄積し、技術が伸びないだけでなく故障(ケガ)につながるからです。ですから、たまにはゆるめの日を設けましょう。また、睡眠不足に陥らないように注意しましょう。
各教科(5教科又は3教科)を均等にやる方法でもいいですが、まず比較的得意な教科を重点的にやるとか、それとは逆に比較的苦手な教科から重点的にやるなど、ここでもメリハリをつけた勉強法がお勧めです。目に見える結果が出やすいのは比較的得意な教科から始めることです。結果が出れば、さらにやる気が高まってきます。
焦らず基礎固めと言いましたが、そうであっても過去問は早い段階から手がけたほうがいいと思います。入試問題の半分以上は基礎的・基本的な知識を問うものだからです。また、数年分をやれば徐々に出題傾向なども分かってきますから、効率的な勉強ができるようになります。
A
何かを覚えたと思っても時間が経つと忘れてしまうことがよくあります。それは、すべての記憶は、とりあえずは一時保存であり永久保存ではないからです。
人間の脳は、新しい情報が1回入ってきたくらいでは記憶しようとしません。ずっと取っておいた方がいい情報なのか、忘れてしまってもいい情報なのか、判断がつかないからです。ですからどちらに転んでもいいように、手前の方にとりあえず一時保存しておきます。
ところが、また入って来た、またまた入って来たと、繰り返し同じ情報が入ってくると、どうやらこの情報は忘れてはならない重要な情報なのだろうと判断し、奥の方に大事に保存し、ついには永久保存します。これが人間の脳の働きです。
夏ごろに1回だけ入れて(勉強して)、そのあと入れない(勉強しない)というのは、自分の脳に、これは覚えなくていいのだと命令しているのと同じです。だから脳は素直にそれに従います。
ところが、夏に1回、秋に1回、お正月に1回、直前に1回という形で何度も同じ情報を入れてあげると、これはもう、どう考えたって重要情報だと分かるわけですから、あなたの脳は間違いなく永久保存します。
覚えたいことは何度も繰り返し考えましょう。無理に覚えようとする必要はありません。自然に記憶されます。このことを別の言葉で言い換えると復習とか反復練習となります。
A
今のところ「自転車20分」が優勢ですね。高校生になって体力がつくと15分に短縮できるかもしれません。「電車40分」は、乗っている時間が40分なのか、歩く時間も含めトータルで40分なのか分かりませんが、通学時間は「30分から1時間」がもっとも多く、次いで多いのが「1時間から1時間半」のようなので、極端に遠いということはなさそうです。
実際に行ってみて決めようというのは良い考えです。その際、できるだけ1人で行くことを勧めます。親と一緒というのは、むしろその方がいいくらいですが、何人もの友達と連れ立って行くのはやめた方がいいと思います。友達とのおしゃべりに夢中になり、観察力がそがれる恐れがあるからです。また、友達の感想や意見に惑わされる可能性もあるからです。あなたがどう見るか、あなたがどう思うかが大事なのであって、この際、友達の感想は関係ありません。
見るポイントは大きく分けて2つあります。ひとつは「ヒト」、もうひとつは「モノ」です。
「ヒト」とは、その学校の先生や生徒です。「モノ」とは教室や体育館やグランドなどの施設設備です。
どちらに重点をおくかは自由ですが、先生の態度とか、生徒の様子、生徒同士の関係、先生と生徒の関係などに注意を払うのがいいでしょう。学校生活が楽しいものになるか、つまらないものになるかは、「モノ」よりも「ヒト」によるのではないかと考えるからです。
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オープンキャンパスなどに参加することと合格とは直接には関係しません。ほぼ無関係と思っていいでしょう。ただ、私立の場合、説明会や相談会などへの参加状況をデータ化している学校もあるようですから、多少は関係するかもしれません。滅多に起こることではありませんが、一度も来たことがない人と、一度でも来たことがある人が同点で並び、どちらか1人しか合格させられない場面があったら、来たことがある人の方が優先される可能性は考えられます。
必要性を感じていないなら無理に参加を勧めることはしません。
ただ、そういう人は、入学後に「こんなはずではなかった」とか「想像していたことと違った」などと不平不満を言うべきではありません。学校側は、そういうことを出来るだけ無くすために、実際に来て、見たり体験したりしてもらう機会を設けているのです。その機会を自ら放棄するというのは、相応の覚悟が出来ているということなのでしょう。
あなたの場合、オープンキャンパスや体験学習会などに時間を使わず、受験勉強に専念したほうがいいでしょう。最近でこそ、このようなイベントが数多く開かれるようになりましたが、昔はその学校に来たのは試験当日が初めてというケースはいくらでもあり、それでも問題なく高校生活を送れています。
最後に。私だったら、必要性の無さを確信するために一度くらいはどこかに行ってみると思います。
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サポートには、「支える」「養う」「援助する」「支持する」といった意味がありますね。私たちはこれ無しに生きて行けません。時には誰かをサポートし、時には誰かからサポートされ、そうやって生きて行くのです。人として当たり前の行為ですから、過保護などと思わずにどんどんサポートしましょう。
お子さんとの対話に必要なのは質問です。考えてほしいことがあったら質問という形で投げかけてみましょう。問い詰めるというのとは違います。お子さんが「この学校はここがいい」と言ったら、「なるほど」と受け入れた後に、「で、他にも何かある?」といった形で問いかけてみます。必ずしも即答は求めません。そこで会話が終わっても構いません。お子さんが考えるという行動を始めるためのサポートは完了しました。
お父さんやお母さん方は命令文ではなく疑問文の練習をたくさんしましょう。命令文は多くの場合否定文で返ってきます。「勉強しなさい」の答えは、「やってるよ、うるさいな」です。「勉強、順調に進んでる?」の答えは「うん、まあまあ」です。で、そう答えた後に「ホントはちょっと遅れ気味だから、もうちょっと頑張らないとな」と考えたりします。お父さんお母さん方が、質問魔ではなく質問上手になっていただくと、非常に良いサポートになると思います。
A
「渇を入れる」は、本当は「活を入れる」が正しいみたいだぞ。知らんけど。
テンション下がってるわけだ。って言うか、これも間違いだ。テンションは緊張とか不安っていう意味だからな。テレビで芸人らが気分とか気持ちっていう意味で使い出したものだから、そっちが広まってしまった。
もし、あなたが埼玉県民だったら7月15・16日の「彩の国進学フェア」に行って欲しい。あれは行くだけで意味のあるイベントだ。でっかい会場で、たくさんの学校を見て、数えきれないほどの受験生を見て、「ああ、自分もいよいよ受験生なんだな。明日から気合入れ直して、ガッツリ勉強しないといかんな。よし、頑張るぞ」と、そういう気分になってもらうためのイベントなのだ。資料を集めるとか、個別相談するとか、そんなのはハッキリ言うがオマケだ。20年以上前、立ち上げに加わった私が言っているのだから間違いない。
東京でも神奈川でも千葉でも同じようなイベントがあるだろう。何なら学校ごとの説明会や体験入学でもいい。とにかく家でグダグダしてないで外に出ることだ。
ところで、頭のいい人間ほど怠けやすいという説があるのを知っているか。普通にやれば普通以上の結果が出てしまうから、努力の必要性を感じず、それでついつい怠けてしまう。もしかして、あなたは天才か。と、まあ、そこまで行かなくてもエンジンかかったら速そうだというのは短い文面からでも分かる。期待してるぜ。
(回答者 教育ジャーナリスト 梅野弘之)
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