よみうり進学メディア

千葉 入試情報
2023.9.14

〈2024年度入試〉千葉入試情報 「夏休みが終わった、さあ受験本番へ」

過去にないほどの酷暑だった夏が過ぎ、これからは1日ごとに秋の気配が深まってくる。

そんな中、令和6年度の公立高校の募集人員と、学校ごとの設定検査の内容が発表された。

6年度入試は、公立高校の改革推進計画・第一次プログラムの実施年度となるため、14校に及ぶ大規模な課程・学科・コースの変更が予定されている。学校を知る前に、自らの将来を考え、研究する必要がありそうだ。

また、出題がマークシート式と記述式の併用になるなどの変更もある。

夏休みが過ぎて、いよいよ秋の陣。志望校の選択の時期が来た。

公立高校の改革推進計画の実行年度に
千葉県教育庁は、令和6年度公立高校の募集定員を発表した。
前年に発表された「改革推進計画・第一次プログラム」の実行開始に当たることから
普通科では
1.教員基礎コース/国府台、成東、大多喜
2.保育基礎コース/鎌ケ谷西
3.医療系コース/小見川
4.グローバルスクール/松戸国際
5.理数教育の充実/船橋
などが新たに設置される。

職業系専門学科では
1.農業経営者育成コース/茂原樟陽
2.起業家育成に関するコース/千葉商業
3.観光に関するコース/一宮商業
4.コンソーシアム設置/松戸向陽
5.先進ITコース/袖ヶ浦
などが新たに設置される。

さらに、
匝瑳の学科再編により総合学科が、
行徳と市原に地域連携のアクティブスクールが、
銚子商業に通信制課程が設置される。

同プログラムでは、5年度に船橋豊富に福祉コースが設置され、7年度には土気に保育基礎コースが設置される予定だ。

令和6年度入試の募集定員が発表された

千葉県では、令和6年3月の国・公・私立中学校卒業予定者は53,190人で、前年度と比較すると約110人増加する(教育庁発表)。

公立高校・全日制の募集人員は30,840人と、前年より7学級280人減少する。6年度入試では5年度の1.20倍(実質倍率)から、やや上昇しそうだ

全日制課程では、八千代東、市立銚子など7校で普通科1学級、280人の減となる。

 

■令和6年度の「公立校募集定員」に関して詳しくは:よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉千葉県 公立高「第1学年生徒募集定員」を発表-令和6年度


定員を減らす学校

普通科/八千代東、船橋二和、市川南、柏の葉、佐倉西、成東、市立銚子。

定時制課程/千葉商業。通信制課程/変更なし。

公立高校の募集定員の減少は、当該校の倍率だけでなく、競合する学校の応募者にも影響する。
今後の入試動向の変化に注目しておきたい。
いよいよ志望校の選択の時期に差し掛かる。
色々な機会をとらえて、将来の進路を考え、本当に行きたい学校を見つけてほしい。


入試の解答はマークシートと記述の併用に

千葉県教育庁は6年度入試からとして、5点にわたる改善策を7月に発表した。

【改善策1】学力検査問題の解答方法は、短答を含む記述式(以下、記述式という)とマークシート式の併用型とする。
【改善策2】記述式部分の採点は、デジタル採点システムにより、別の採点者がそれぞれ採点を行った後、結果を突き合せて確認を行う。
【改善策3】合否のボーダーライン付近の答案点検を実施する。
【改善策4】採点・点検を行うための臨時休業日を追加で設定できるようにする。
【改善策5】採点・点検は、原則として全ての学校において同一の方法で行う。

これによって採点の精度が格段に向上すると見られるが、受験生は、HBなどの扱いやすい鉛筆を使用すること、解答を修正する場合には消しゴムできれいに消すこと、消しゴムのかすを答案に残さないなど、マークシート対策が必要になる。

■千葉県の「マークシート式」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉千葉県公立高「入学者選抜マークシート式の実施について」-令和6年度


学力検査問題も思考力を問う問題も授業内容から

県教育局から7月末、出題の基本方針と、学校選択問題で採用されている「思考力を問う問題」の基本方針が発表された。いずれも前年度と同じで、一般入学者選抜の「本検査」と「追検査」が対象となっている。

学力検査問題の出題の基本方針では「学習指導要領に基づき」とされ、6年度入試も基礎的な知識及び技能をみる問題とともに、思考力、判断力、表現力を問う問題が中心となりそうだ。

出題の基本は「中学校での学習内容」であることは変わらない。

出題の基本方針には「学校の授業を大切にして欲しい」というメッセージが込められている。

■出題の基本方針について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉千葉県 公立高入学者選抜 「学校設定検査の内容」「出題方針について」等を発表-令和6年度


各学校の学校設定検査の内容に注目

全日制一般募集では、出願にあたり「志願理由書」の提出を求める学校が4校4学科あることにも注意が必要だ。

また、受検2日目に学校設定検査が実施される。
学力検査が3教科の定時制課程(16校中6校)では1日目に実施となる。

学校設定検査では、面接、集団討論、自己表現、作文、小論文、適性検査、学校独自問題による検査、その他として思考力を問う問題などの検査が、全校・全学科で実施される。

学校選択問題(全日制)で「思考力を問う問題」は、前年同様、県立千葉、千葉東、東葛飾で実施される。検査時間内で、国語・数学・英語の教科ごとの小問をより正確に理解し、より深く思考する力が問われる。

また、面接と自己表現、作文など複数の課題を採用する学校も13校18学科ある。

学校設定検査では、面接が75校119学科、自己表現が43校61学科、作文が9校14学科、適性検査が8校12学科などとなっており、学校ごとの内容を調べ、研究しておく必要があるだろう。

検査の結果は、調査書等の書類審査を含め得点化され、総合的に合否を決定するとされている。
例年9月中旬に発表される「入学者選抜実施要項」で、学校ごとの得点化の方法が明示される。

県内の公・私立、高校募集を行うほぼ全校で、学校説明会や体験入学等が実施されている。
新型コロナ感染症は5類になったとはいえ、申し込み予約制や、密を避けるなどの工夫は続けられている。
定員制など制約の中であっても、できるだけ各学校の日程を調べ、ぜひ参加しておきたい。

また、私立高校では、12月中旬までに生徒・保護者対象の個別相談を実施する学校が多い。
個別相談では、通知表や各種検定、その他の資料などの実績をもとに「合格の可能性を判定する機会」とする高校と、「個人的な質問に答える場」とする高校がある。
説明会や相談会への参加は、合否の予測だけでなく、学校との相性や、高校生活を垣間見る機会としても利用できる。

個別相談での話し合いの内容は、担任の先生に報告しておこう。きっと、有効なアドバイスがもらえるはずだ。

各高校の学校見学会や説明会は直接参加するだけではなく、インターネットなどを利用して各高校を知ることも志望校選定の第一歩となる。

■各高校の学校設定検査の内容について詳しくは:
・よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉千葉県 公立高入学者選抜 「学校設定検査の内容」「出題方針について」等を発表-令和6年度
・千葉県教育委員会 「普通科・学校設定検査の検査内容・学校別」リスト
令和6年度全日制の課程の「一般入学者選抜」の検査の内容等

(岩佐教育研究所 岩佐桂一)

☆よみうり進学メディアではTwitterで記事掲載をお知らせしています☆
Twitter.com@yag_ysmedia
Twitterのフォローをすると、随時記事情報が受け取れます。受験情報をお見逃しなく!
■よみうり進学メディアTwitterはこちらをクリック

関連記事