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〈2025年度入試〉神奈川県 私立高校「令和6年度 私立高入試の概況」

今年度の神奈川県私立高入試はどのような特徴があったのか振り返ってみましょう。

私立志向に陰り?

2月1日に発表された県内私立高一般入試の中間応募によると、1月30日現在の応募者数は45,497人で前年度(2月2日現在)より1,741人、3.7%の微減でした。
集計日の違いがあることから、最終的には前年度に近い応募者数になる可能性がありますが、その前の2022年度入試では47,590人であったことから、減少傾向にあることは間違いないようです。

また、推薦応募者も減少する学校が多く、私立志向にやや陰りが見えています。この背景には、物価高による経済的な苦しさがあるほか、私立高側で出願基準を上げているところが多くなっていることも影響していると思われます。

推薦入試の状況

推薦入試では、アレセイア湘南(探求)湘南工科大学(スタンダード)向上立花学園(進学)柏木学園相模女子大学など出願基準を上げた学校のほか、橘学苑横浜創学館平塚学園三浦学苑などでも応募者が減少しました。

 

一般入試の状況

一般入試は推薦入試ほど応募減が目立ったわけではありません。しかし、募集要項の変更があった学校で大幅減になったところがありました。

もっとも大きな変更があったのが横浜創英です。併願入試を取りやめ、一般入試はオープンのみとし、普通コースの募集も停止しました。その結果、一般入試の応募者は前年度より1,000人減少し240人まで落ち込みました。
横浜隼人は書類選考を筆記試験に変更しました。そのためオープンを除く一般入試の応募者は約10%の減になっています。

推薦入試同様、出願基準をアップしたアレセイア湘南(探求)湘南工科大学(スタンダード)向上柏木学園のほか、併願入試のみアップした横浜清風(総合進学)橘学苑(総合進学)も応募減になりました。

一方で、出願基準を緩和した山手学院日本大学緑ヶ丘女子などは応募増、商業科を募集停止した相洋は文科コースの応募者が増加、A進学コースにも書類選考を実施した横須賀学院も増加するなど、募集要項の変更が応募増に結び付いた学校もありました。

 

難関校はほぼ前年度並みの入試で人気を確保

慶應義塾の応募者は約80人6.6%の微減で実質倍率はほぼ前年度並みの3・63倍。法政大学第二は募集人員を男女同数にしたことが影響したのか、学科試験の応募者が約20%の大幅増になりました。そのため実質倍率が男子4.19倍、女子2.71倍にアップし、特に男子は厳しい入試でした。
法政大学国際(学科試験)は約40人、9.2%の増で実質倍率も若干上がりましたが、2倍台の低めの倍率で留まりました。

監修:株式会社 リヴィジョン

 

■私立高校の動きについては過去の概況も確認しておきましょう。
・「神奈川県 私立高校 令和5年度」:よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉神奈川県 私立高校「令和5年度 私立高入試の概況」
・「神奈川県 私立高校 令和4年度」:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉神奈川県 私立高校 「2022年度(令和4年度) 神奈川県内私立高入試の概況」
・「神奈川県 私立高校 令和3年度」:よみうり進学メディア
神奈川県 「2021年度(令和3年度) 神奈川県内 私立高入試の概況」

 

(よみうり進学メディア編集部)

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