学校選びもいよいよ最終段階となります。
すでに志望校を確定した人も多いと思われますが、まだ迷っている人もいるでしょう。
今回は、少し難しい話かもしれませんが、学校選びのポイントのひとつとして
教育課程を取り上げてみました。
志望校決定にあたり最終的には合格可能性も考慮しなければなりません。自身の学力と学校の難易度との関係や倍率などを総合的に判断し、確実に合格を取りにいくという考え方はきわめて重要です。
ただし、それは最終局面での話であって、今はまだその時期ではないでしょう。
これからまだまだ実力は伸ばせるのですから、「今の力で入れそうな学校」という形で妥協しないようにしましょう。
義務教育である中学校では全員が同じ教科・科目を同じ時間だけ学んでいます。しかし、高校は違います。
普通科と専門学科とでは、学ぶ教科・科目がかなり違いそうだというところまでは分かりますね。でも同じ普通科でも、学校ごとに学ぶ教科・科目などが異なります。
以下、教育課程表を見る上でのポイントをいくつか紹介します、なお、「カリキュラム」という表現をしている学校もありますが、とりあえず同じものと考えて差し支えないでしょう。
高校を卒業するために全員が学ばなければならない教科・科目とその時間数は法律で決められています。その関係で1年生の部分を見ても学校ごとや学科ごとの違いはあまりはっきりしません。ですから、特色が出やすい2年・3年生の部分に注目してみるといいでしょう。
(※注)ここまで「教科・科目」という表現をしてきましたが、教科は国語・数学といった大きな分類で、教科はその中の「現代の国語」「言語文化」、あるいは「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」といった小さな分類のことです。
2年生以降、教育課程を文系と理系に分ける学校があります。2年からの学校もあれば3年からの学校もあります。
文系は国語・社会・英語、理系は数学・理科をより多く学びます。
文系と理系を明確に分けるか分けないかは、その学校の生徒が目指す進路とも関係しており優劣の問題ではありません。
月曜から金曜まで、毎日6時間の授業があれば、1週間の総時間数は(6時間×5日)で30時間となります。
しかし、学校によっては32時間や34時間、あるいはそれ以上の場合もあります。そのため週何回かは7・8時間目の授業があったり、土曜日にも授業があったりします。
これらは部活動も含めて学校生活全体にも関わることなので、注目しておきたい点のひとつです。
耳慣れない言葉が出てきて読むのをやめてしまう人も出てきそうですが、少し我慢して読んでください。
このふたつは公・私立問わずすべての高校が作成するもので、これらを何らかの方法で公開しなければならないと法律で定められています。
スクール・ミッションは「めざす学校像」です。スクール・ポリシーはミッションを実現するための活動方針です。
ポリシーには「グラデュエーション・ポリシー」「カリキュラム・ポリシー」「アドミッション・ポリシー」の三つがありますが、今回の話題である教育課程と関係が深いのは「カリキュラム・ポリシー」です。
教育課程には、その前提としてスクール・ミッションやスクール・ポリシー、カリキュラム・ポリシーがありますから、そこから読み進めてもらうと、より理解が深まるのではないでしょうか。
ここまでの話は教育課程表の見方さえ分かれば学校案内パンフレットや学校ホームページでなどで確認できることです。
しかし、実際の授業の中身は、学校ごとに異なるでしょう。
使っている教科書やその他教材には難易度の違いがありますし、授業進度も非常に速い学校と、ややゆっくり目の学校もあります。
常識的に考えれば難関と呼ばれる学校ほど難しい教材を使い、進度も速いのですが、説明会や個別相談ではそのあたりもしっかり聞いて、学校選びの参考にしましょう。
(よみうり進学メディア編集部)
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