よみうり進学メディア

受験生の疑問に答えるQ&A 5月号

専門家の先生がみなさんの疑問・不安をズバリ解答!!

Q1 学校行けなくて勉強もできてなくて、受験どうしよう。不安でたまりません。

A1 不安。そうでしょうね。3月頃までは「休みが増えてラッキー!」なんて思ったかもしれませんが、ここまで休校が長引くとさすがに不安の方が大きくなりますね。
ではまず、「学校行けなくて」の部分ですが、これは全国の中学生がほぼ似たような状況ですから、あなた個人の問題ではなく社会全体の問題です。したがって、ここで回答することはできません。
次に、「勉強もできなくて」の部分ですが、こちらは社会全体の問題ではなく、あなた個人の問題です。
今の状況の中で、それなりに勉強できている子もいるのです。どのくらいの割合かは分かりませんが、いることは確かです。日本中の中学生全員が完全に勉強を止めてしまったわけではなく、不自由を感じながらも、何とか工夫して勉強を続けている人がたくさんいるのです。
あなたも、ぜひその一員に加わってください。
入試については、今のところ(5月7日現在)、時期や方法・内容についての変更情報はありません。したがって、現時点では例年通り行われることを前提として勉強を進めましょう。
仮に何らかの変更があった場合ですが、その場合でも各受験生の間に著しい不公平が生じないような方法がとられますから、その点の心配はありません。入試において、可能な限り同じ条件の下で受験生の学力を判定したいという姿勢は、公立学校も私立学校も同じです。
不安を少しでも軽減する方法があるとしたら、それは今できることを精一杯やることです。

Q2 私の行きたい高校は偏差値が高いので偏差値を上げたいです。どうすれば偏差値を上げられますか?良い勉強方法を教えてください。

A2 偏差値を上げたいというのは、つまりは模擬試験などにおける得点力(点数)を上げたいということですね。
ご存知のように、偏差値はちょうど平均点の人が50になるように作られた数字ですが、その人が50近辺なのか、あるいはかなり下なのか上なのかなどによって勉強の仕方が違ってくると思われます。
あなたの場合、「行きたい学校は偏差値が高いので」とあることから、いわゆる難関校を目指していると推測されます。また、あなたの現状の偏差値もそれなりのレベルにあるものと思われます。したがって、その前提でお話しすることになります。
テストで高得点を取るためには問題練習が欠かせません。
入試問題や模試の問題には出題に一定のパターンがあります。パターンというのは、「どのような形で問うてくるか?」です。それ以前に「何を問うてくるか?」もあるわけですが、これは教科書にある内容に決まっていますから、点数を取るためにより重要なのは「どのような形で問うてくるか?」を知ることです。そして、それに慣れることです。
問題練習をたくさんやっておけばおくほど、模試のときに、「これ、似たような問題を前にやったことがある」という経験をする確率が高まります。限られた時間内で多くの問題を解かなければならない入試や模試において、これは大変重要なことです。
習ったことや覚えたことを、問題を解いて確認し、自分のものにしてください。

Q3 志望校はいつくらいまでに決めれば良いですか?

A3 何度も同じような質問を受けますが、それだけ皆さんが迷っていることなのでしょうから何度でもお答えします。皆さんもくり返し納得行くまで質問してください。
志望校の決定は早い方がいいので、今すぐにでも決めてください。
ただし、志望校は常に「(仮)」です。いつでも変更自由です。「志望校(仮)」がそのまま「出願校・受験校」になる場合もあれば、そうでない場合もあります。
「出願校・受験校」を確定するには書類を出したり受験料を納めたりといった手続きがありますが、「志望校(仮)」を決める際は面倒な手続きは一切必要ありません。今すぐできることですから今すぐ実行してください。
そうは言っても、まだ説明会も進学フェアなども行われていないし、決めようがないでしょう。
はい、その通りです。しかし、だから何も行動できないということはありませんよ。
調べてください。受験情報紙でもいいし、ネットでもいいです。どの道いずれやらなくてはならないことです。
ルール(お約束)を決めておきましょう。
一つ目は、受験生である以上、いつ聞かれても答えられるようにしておくこと。もちろん「(仮)」でいいです。
二つ目は、「行けそう」でなく「行きたい」を優先すること。
三つめは、変えてもいいこと。
お父さんお母さん方も、「そんなの無理」とかやる気に水を差すようなことは言わないでください。また、変更したこと自体は責めないで、変更した理由をとことん聞いてやってください。

Q4 一応勉強はしているのですが、得意教科苦手教科があってしっかり勉強できているか不安です。おすすめの自主勉強方法ってありますか?

A4 回答に入る前に言っておきますが、何でも「一応」をつけるクセ、やめませんか。もちろん使うべきときには使っていい言葉ですが、使い過ぎに注意しましょう。
では質問の答えに入ります。
一口に得意・不得意と言っても、その程度はさまざまです。ここでは4つのパターンに分類して考えてみましょう。
1 ものすごく得意
2 やや得意
3 やや不得意
4 ものすごく不得意
皆さんは、自分の場合、それぞれの教科がどこに当てはまるか分類してみてください。
まず「1 ものすごく得意」ですが、無くても大丈夫ですが、理想を言えば一つはあったほうがいいでしょう。
次に「2 やや得意」ですが、そのままでもいいですが、その中の一つを「1 ものすごく得意」に引き上げるように努力しましょう。
次に「3 やや不得意」ですが、これもそのままでもいいですが、「やや得意」に少しでも近づける努力をしましょう。
最後に「4 ものすごく不得意」ですが、これだけはさすがにそのままでいいというわけには行きません。今のうちに中1・中2の復習をしておきましょう。もしかすると小学校5・6年までさかのぼる必要があるかもしれません。教科書を読むのが一番なのですが、勉強法としては単調になりがちなので、基礎的な問題集などを使って、問題練習と教科書の確認を繰り返しましょう。問題集は書名タイトルに「基礎」とか「基本」と書いてあるものにしましょう。背伸びして「応用」などを選んではいけません。

Q5 保護者です。課題は出ているのでとりあえずやっていますが、それ以上やっていません。部活が無いので家でダラダラして困っています。どうすればよいでしょうか?

A5 与えられた課題はやるけれど、自分で目標や計画を立ててまでは勉強しない。そういうことですね。
でも、残念ながら世の中には与えられたことすら満足にできないお子さんもいますからね。しかも大勢。
ですから、お家の方には、与えられた課題をやったという事実を正当に評価してもらいたいと思います。必要以上にほめる必要はありません。ある意味、やって当然なのですから。
ただ、大人の世界でも似たようなことはありますね。たとえば、相手がやって当然と思われることをしてくれた。だからというわけで、こちらが「ありがとう」の一言さえ言わなかったら、どうなります? きっと相手の人はそれ以上のことをしてあげようという気にならないと思いますよ。立場を置き換えても同じですね。
正当に評価するなどと言うと大袈裟ですが、要は「いいね!」の世界です。
課題をやった。「そうか、いいね!」、「その調子」、「もう終わったのか、仕事早いな」…
かける言葉はそれぞれお考え下さい。
家でダラダラしているなら課題を出してみてください。掃除でも洗濯でも食事の後片付けでも犬の散歩でも。そして課題をやったら正当な評価です。「ありがとう」、「ご苦労様」、「お疲れ様」といったところですかね。
正当な評価をせずに、次のもう一段高い要求を突きつけるというのは、学校の先生だったらまずしませんね。出した課題をやってきたら、それは正当に評価します。そして、それ以上のことをやってきたら褒めます。参考にしてみてください。

回答者:教育ジャーナリスト(元公立高校教諭) 梅野弘之

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