将来の自分にとって価値ある志望校選択をするためには、その高校のことをよく知る必要がありますが、私立高校はコース改編や選抜方法を変更することが多いので注意が必要です。そこで来春の入試でどのような高校がどんな変更をするのか確認しておきましょう。
2021年度より公立高入試が一本化されたことや,私立高の授業料支援制度の充実などにより私立志向が高まり、その結果私立高入試のハードルが上がってきています。
2025年度は植草学園大附属、桜林、千葉経済大附属、千葉商科大付属、千葉英和、東京学館浦安、千葉黎明、東京学館、茂原北陵などが出願基準を上げています。
また二松学舎大学柏、日本体育大学柏も出願条件の一部のハードルを上げました。
植草学園大附属は普通科は単願併願とも、英語科は併願が上がります。
千葉商科大付属は特選と商業はA推、総進はAB推の基準アップ、東京学館浦安は国際教養と総合進学の併願基準、千葉黎明も特進と進学が単併とも、東京学館は総合進学の専願基準が上がります。
二松学舎大学柏は基準値自体は変わらないものの、B推の加点制度が廃止され実質ハードルが上がることになり、日本体育大学柏も加点制度で変更があります。
コースを変更する学校もあります。桜林は大学受験の総合選抜や学校推薦型に対応した「総合進学」コースを新設します。茂原北陵は家政科をライフデザイン科に改編し男女共学とします。一方で東葉はもっとも利用しやすかった進学クラスの募集が停止され、S特進と特進の2クラス編成になりました。同校は年々ハードルが上がっています。
一方、麗澤は英検加点の幅が広がります。英語が得意で高いレベルの資格を所持していると有利になります。鴨川令徳は検査内容の変更です。国数英の3科から国数英社理の5科から2科の選択式になり、自分の得意教科で受験できるようになりました。
県内の私立高入試は前後期制ですが、後期実施校は年々少なくなり、2025年度も千葉商科大付属と我孫子二階堂が後期選抜を廃止します。この結果、後期実施校は13校となり、募集人員は全体の1.5%に過ぎず、実質的に前期で入試が終了する形になっています。
従って受験生は前期で少なくとも1校の合格を勝ち取る必要があります。
単願入試や併願入試には内申による出願基準を設定している学校がほとんどです。また英語検定や漢字検定などの資格や部活動の実績、生徒会や委員会活動などを評価して内申に加点する学校もあります。
併願・単願.comで検索すると自分にピッタリ合った学校が見つかるかもしれません。ぜひ試してみてください。
上記以外にもさまざまな変更点があるので,来春の入試に向けて最新の情報を説明会などで確認して「将来の自分にとって価値ある志望校選択」に努めましょう。
監修:高校入試活性化委員会(株式会社 リヴィジョン)新田 匡
(編集部補足)
私立高校の動向は、学科やコースなどの改編、募集人員の増減に加え、進学実績が伸びていたり、特色のある学習の開設や校舎の新設などによっても変動します。
本年度のみでなく、過去年度の動きも併せてご一読ください。
■前年度
〈2024年度〉千葉県 私立高「令和6年度 千葉県内私立入試の動向」
■前々年度
〈2023年度〉千葉県 私立高「2023年度(令和5年度) 千葉県内私立入試の動向」
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