三田、石神井で定員増、竹早など4校で定員減。
定時制に大きな変化が
都教育庁は、9月に「入選抜実施要綱・同細目」※1 を、10月24日に令和8年度入試の「都立高校の募集定員」※2 を発表した。
来春の公立中学校卒業予定者は240人余り減少する。そのため都立高校の募集人員は全日制で2学級75人減少した。
令和8年度の都立入試では全日制の後期選抜が廃止され、前期選抜に一本化される。※3
各高校の学校説明会が最盛期を迎え、実際に高校へ行く機会も多くなってはいるが、インターネット等も利用して各校の状況を調べ、志望高校を決定していってほしい。

■※1 都立高校の「入選抜実施要綱・同細目」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉東京都 都立高「入学者選抜実施要綱」発表-令和8年度
■※2 「都立高校の募集定員」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉東京都 都立高「第一学年生徒の募集人員等」発表-令和8年度
■※3 都立高校の「全日制の後期選抜が廃止」など、令和8年度の変更にについて詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉東京都 「都立高校入学者選抜 実施方法の変更」発表-令和8年度
都内公立中学校の令和8年春の卒業予定数は7万7,572人となっており,前年と比較して237人減少する(都内公立一貫校を含まず、公私連絡協議会資料より)。
都立高校全日制の8年度募集人員は167校で4万240人と、前年より2学級75人減少した。
深沢は普通科単位制となり、5学級から4学級に改編される。きめ細かな教育課程や教育相談体制の充実を図った新しいタイプの高校へと生まれ変わる。
三田と石神井では1学級増。竹早など3校で1学級減となる。
募集学級の増減は、前年の14校から、8年度は6校に減少した。
普通科1学級増
三田、石神井
普通科1学級減
竹早、広尾、総合工科(電気・情報デザイン)、深沢
また、定時制課程では、学年制では6校7学級が募集停止となり、2校が募集増となる。
定時制募集停止
小山台、桜町、大山、葛飾商業(普、及び商業)、蔵前工科、北豊島工科
定時制1学級募集増
六本木、大江戸
学年制では29校で1,050人を募集。単位制では60人増となり、3,135人の募集となる。
■※2 各高校の「募集定員」増減について、詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉東京都 都立高「第一学年生徒の募集人員等」発表-令和8年度
9月に都教育委員会の入試検討委員会の方針が発表された。
8年度入試での大きな変更は以下の5点で、留意しておきたい。※4
・全日制の分割募集が廃止され、第一次募集に吸収される。昼夜間定時制と通信制課程の3校は、前期選抜と後期選抜が実施される。 ※3
また、最近数年の大きな変化としては、
・出願方法は、推薦による選抜及び第一次選抜では原則としてインターネットによる出願・合否紹介が実施される。その他出願に要する書類は郵送となる。
・中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J YEAR3)の結果を活用し、英語4技能のうち「話すこと」の能力を見る。7年度の実施は11月23日となる。
結果は、6段階に評価され、最大20点が都立入試得点に加点される。
・男女別定員制は全廃となり、全校で推薦・一般とも男女合同選抜が実施されている。
・工業高校が工科高校と名称を変え、工科高校の学科の改編により、これまでになかった斬新な学科が誕生している。
■工科系学科の改編7年度では
六郷工科では、プロダクト、オートモビル、システム、デザインの各科とデュアルシステム科が募集停止となり、ものづくり工学科が新設された。
■工科系学科の改編6年度では
中野工科→キャリア技術科を食品サイエンス科へ。杉並工科→機械科、電子科、理工環境科からIT・環境科へ。北豊島工科→総合技術科を都市防災技術科へ。科学技術→創造理数科の新設。
■※3 都立高校の「全日制の後期選抜が廃止」など、令和8年度の変更にについて詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉東京都 「都立高校入学者選抜 実施方法の変更」発表-令和8年度
■※4 都立高校の入試については東京都の「受験生向けパンフレット」が分かりやすく確認をお勧めします:よみうり進学メディア
・インターネットによる出願/P58
・中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)/P55
・工科系・工業(デュアルシステム)/P23~
〈2026年度入試〉東京都 都立高「受験生向けパンフレット」を公開-令和8年度
これまでは、卒業予定者の増減に対して公立と私立の話し合いによって、都立の募集人員は、一定の割合での増減が実施されてきた。
8年度では、卒業予定者100人の減少予定に対して、募集は75人の減少となった。
このため、都立全体の倍率は、ほぼ前年並みの倍率になると見られる。※5
ただし、通信制高校への進学者の増加、私学進学者に対する都の助成金の充実、男女合同選抜への移行、全日制後期募集の廃止など、志願動向が変化していく可能性はある。
■※5 昨年度の都立一般倍率(合格発表時)について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2025年度入試〉東京都 都立高校一般合格おめでとう「合格者数・各校倍率」-令和7年度
12月中旬に中学校で、都立高校への希望状況の調査が実施される。
結果は1月上旬に新聞発表されるが、これは受験生の動向を知るための精度の高い資料として注目される。
都立の受験校は、この資料を見てから決めることもできそうだ。
志望校の決定には一人ひとりの将来への夢や、それに対する情報の収集が必要となる。学校の特色、入試の仕組み、私立では入試制度やコースごとの基準を調べておきたい。
いろいろな高校を見て、調べ、第一志望の高校にめぐり合ってほしい。
都立高校の出願まであと2か月と少々、これから皆さんにやってほしいことは、計画を立ててそれを実行することだ。
自分なりの勉強のスケジュールを作ってほしい。そして、強い意志で実行していってほしい。
定期考査、校内実力テストや会場テスト等で間違えた箇所は、教科書に戻って確認しておきたい。学校や塾での勉強とは別に、自学・自習の必要があるということだ。
朝晩冷え込む時節に急速になってきた、インフルエンザも流行しているようだ。入試当日だけでなく、今日から受験までの日々の、皆さんの健康管理も重要な入試の対策といえる。
無駄を省いて睡眠時間を確保すること。外から帰ったら消毒液等で手を洗い、うがいを忘れないこと。
風邪の症状や腹痛、発熱などがあったら、早めにお医者さんに行っておこう。
(岩佐教育研究所 岩佐桂一)
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