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入試情報
2026.5.1

〈2027年度入試〉受験生Q&A 「部活の強豪校に進みたいですが成績が不安です」ほか

Q1
憧れの部活の強豪校に進みたいです。
でも、合格した先輩たちはみんな成績が良かったと聞き、今の自分の成績で入れるのか、実力が足りずに落ちてしまうのではないかと不安です。


憧れの強豪校を志すその熱い思い、これはどこまでも大切にしてほしいと思います。そのうえで、まず伝えたいのは現時点で不安を感じているということは、あなたが自分の現在地と目標との距離を真剣に見つめている証拠であり、受験生として正しいスタートラインに立っているということです。不安は、向上心の裏返しでもあります。

確かに「合格した先輩たちの成績が良かった」という話を聞くと気後れしてしまうかもしれません。しかし、その先輩たちも最初から完璧だったわけではありません。
彼らも今のあなたと同じように、高い壁を見上げて悩み、それでも「あの部活で日本一になりたい」「あのユニフォームを着たい」という強い動機をエネルギーに変えて、一歩ずつ学力を積み上げてきたはずです。
部活動の強豪校が求めているのは、必ずしも才能だけではありません。高い目標に向けて逆算し、地道な努力を継続できる力です。これは受験勉強に必要な力と全く同じです。

今、実力が足りないと感じるなら、それを「諦める理由」ではなく「今すぐ着手する理由」に変えてください。
部活の練習と同じで、基礎の反復こそが本番での自信に繋がります。合格圏内にいるライバルに追いつき、追い越すための時間はまだ残されています。
あなたが憧れの舞台で活躍する姿を想像してみてください。そのワクワクする未来が、今の苦しい勉強を支えるいちばんの味方になります。自分自身の可能性を誰よりも信じて、強気で一歩を踏み出しましょう。

 

Q2
英語科を志望していますが、先生から「英語『を』学ぶより、英語『で』何を学ぶかが大事。普通科で視野を広げては?」と言われました。
専門学科に進むメリットはどこにあるのでしょうか。


先生がおっしゃった「英語で何を学ぶか」という言葉は、実はあなたが志望している外国語科や国際科といった専門学科の教育理念そのものを指しています。
こうした学科は、単に英単語や文法を覚える場所ではありません。身につけた英語を「生きた道具」として使い、世界の歴史、文化、経済、あるいは地球規模の課題について深く議論し、探究する場所です。
つまり、専門学科に進むことは、まさに先生が大切だとおっしゃる「英語で学ぶ」環境に身を置くことに直結します。

専門学科に進む最大のメリットは、同じ志(こころざし)や興味を持つ仲間に囲まれ、その分野に特化した質の高い授業や海外交流プログラムを日常的に受けられる点にあります。
理数科や体育科、工業科を選ぶ人たちが自分の「好き」を原動力に専門性を深めるのと同様に、あなたが国際的な視野を広げたいと願うなら、専門学科は最適な場所と言えるでしょう。

「専門学科だと視野が狭くなるのでは」という心配は不要です。どの学科に進んでも、数学や理科、社会といった基礎科目はバランスよく学びます。
むしろ、ひとつの得意分野を軸に据えることで、他の教科の内容も「世界との繋がり」という視点で多角的に捉えられるようになり、結果として普通科とはまた違った深みのある視野が手に入ります。

「好き」という気持ちは、学びにおいて最強の才能です。自分の興味に真っすぐ向き合い、その情熱を最大限に伸ばせる場所を選んでください。
あなたの選択は、世界を広げるための大きな一歩になるはずです。

Q3
中3の男子です。中1は成績が良かったのですが、中2でやる気をなくし、復習を始めても「わからないこと」だらけで立ち止まっています。
何から手をつければいいのか教えてください。


まずは、中学3年生になった今のタイミングで「このままではいけない」と気づき、自分を変えようと動き出した自分を誇りに思ってください。その一歩が、合格への最も大きな分岐点になります。

今のあなたにとって、最大の武器であり心の支えとなるのは「中1の頃は成績が良かった」という事実です。これは、あなたに高い基礎学力と、勉強をやり遂げるポテンシャルが備わっている何よりの証拠です。
中2の内容でつまずいているといっても、1年生の土台がしっかりしているあなたなら、ゼロから始める人よりもはるかに速いスピードで追いつくことができます。中1まで遡(さかのぼ)る必要がないというのは、受験において圧倒的なアドバンテージです。

復習を始めたばかりの今は、一問解くのにも時間がかかり、霧の中を歩いているような感覚かもしれません。「わからないこと」の多さに圧倒され、立ち止まりたくなることもあるでしょう。
しかし、勉強は車の運転と同じです(運転経験はないと思うので想像してください)。動き出しが最もエネルギーを使い、速度も出ませんが、一度タイヤが回り始めれば、徐々に加速して驚くほどスムーズに進めるようになります。

今は焦(あせ)らず、目の前の一問を丁寧に理解することだけを考えてください。低速走行の時期を少しだけ我慢して乗り越えれば、必ず「わかる!」という感覚が連続する瞬間がやってきます。あなたは過去に結果を出せた自分自身を信じて、勇気を持って一歩ずつ、確実に前へと進んでいきましょう。

Q4
中3の1学期の通知表は大事」というのは本当ですか 。
中2は5教科が3、実技教科が4か5でした 。志望校合格に向けて、今の時期はどの教科に力を入れるべきでしょうか。


「中3の1学期の通知表は大事」という話は、紛れもない事実です。多くの入試では、当日の学力検査の点数と、学校での成績をまとめた「調査書点(内申点)」の合計で合否が決まります。
そして、多くの都県では1・2年生の成績よりも、3年生の成績をより高く評価する仕組みをとっています。ですから、1学期、さらにはその先の2学期の通知表までが、合否を左右する極めて重要な鍵を握っていると考えて間違いありません。

あなたの強みは、実技教科で「4」や「5」という高い評価を得ている点です。これは非常に心強い武器ですから、今の取り組みを継続し、確実にキープしていきましょう。
一方で、5教科の「3」をどう引き上げていくかが今後の大きな課題となります。

「3」という評価の中には、もう少しで「4」に届く位置にいるものもあれば、油断すると「2」に近づいてしまうものもあります。まずは、今の自分がどの教科なら「4」に手が届きそうか、冷静に分析してみてください。
受験戦略として効率が良いのは、あと一歩で「4」に上がる教科を重点的に補強することですが、勉強には「気持ち」も大切です。もし苦手な教科に無理に取り組んで自信を失ってしまうくらいなら、まずは好きな教科、得意な教科から「4」への引き上げを狙い、成功体験を積むのもひとつの立派な戦術です。

今の努力は必ず数字に表れます。まずは目の前の定期テストや提出物から、ひとつずつ丁寧に攻略していきましょう。

Q5
高校受験の仕組みを教えてください 。
公立は1回だけなのか、私立は何校も受けられるのか、推薦と一般は両方受けられるのかなど、受験できる回数やルールの基本が知りたいです。


高校受験の仕組みは、実は都道府県ごとにルールが異なっており、日本全国に「47通り」の仕組みがあると言っても過言ではありません。首都圏の1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)だけを見ても、それぞれ独自の制度が敷かれています。

まず公立高校についてですが、東京都立高校には「推薦に基づく選抜」と「学力検査に基づく選抜」の2種類があり、少なくとも2回のチャンスがあります。一方で神奈川県、千葉県、埼玉県の公立入試には推薦制度がなく、原則として1回勝負です。
このように、住んでいる地域によって「受験できる回数」からして違うため、まずはご自身が住む都県の教育委員会のホームページを確認してください。

一方、私立高校には「1人何校まで」という制限はありません。公立が入試日を揃えて一斉に行われるのに対し、私立は学校ごとに試験日を設定しており、ひとつの学校が複数回の試験日程を設けていることもあります。日程が重ならない限り、複数の学校に挑戦することが可能です。
ただし、各地域の私立入試は一定の期間内に集中する傾向があるため、体力や準備の面を考えると、無限に受けられるわけではないと考えておくのが現実的です。
私立については、各都県の私学協会のサイトや、志望校ごとの募集要項を個別に調べることが基本となります。

本紙では、東京・神奈川・千葉・埼玉の各地域に特化した情報を詳しくお届けしています。まずは自分の地域の基本ルールを知り、そのうえで戦略を立てていきましょう。

 

(回答者  教育ジャーナリスト 梅野弘之)

 

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