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入試情報
2026.9.4

〈2027年度入試〉受験生Q&A 「夏休みはがんばったのに模試の手ごたえがありません」ほか

Q1
夏休みは英語を中心に1日8時間がんばりましたが、模試などで手ごたえがありません。今からの勉強でも間に合いますか。また効率良くする方法も教えてください。

 


夏休みに1日8時間勉強したのは立派です。まず、その努力には自信を持ってください。

「今からでも間に合いますか」という質問ですが、目指しているのが倍率の高い上位人気校だとすれば、決して楽な戦いではありません。そうした学校を目指す受験生の中には、中学2年生の頃から、あるいは3年生になってすぐ受験勉強を始めている人もいるからです。

ただ、あなたも夏休みに完全な受験生モードに入り、1日8時間の勉強で追いかけ始めました。そう考えれば、見通しはかなり明るくなったと言えるでしょう。

今のところ模試で手ごたえがないようですが、焦る必要はありません。
定期テストなどは範囲が狭いため、勉強の成果が比較的早く点数に表れますが、模試は出題範囲が広く、何が出るか分かりません。夏休みに頑張ったからといって、すぐに結果が出るとは限らないのです。
夏の努力は少し遅れて点数に表れます。ここで「やっても無駄だった」と考えず、勉強を続けてください。

これから意識してほしいのは、アウトプットを増やすことです。簡単に言えば、覚える勉強から「問題を解く勉強」へ比重を移すということです。
教科書や参考書を読む、単語や公式を覚えるといったインプットも必要ですが、それだけではテストで点数を取る力は十分に身につきません。

問題をたくさん解き、間違えたら原因を確認し、もう一度解く。この繰り返しを増やしてください。

 

Q2
苦手な数学の受験用ワークを開始しました。だいたい6割ぐらいできました。 1年生のワークに戻って基礎を固めるべきなのか、このまま応用問題を解いて力を付けていくべきなのか、どちらを優先すればいいでしょうか。

 


苦手な数学から逃げず、この時期に克服に向けて具体的な行動を起こしたのは立派です。そのまま続けてください。

「だいたい6割ぐらいできました」というのが、問題の6割程度を正解できたという意味ならば、いったん1年生に戻る必要はないでしょう。

入試本番まで半年を切ったこれからは、問題を解きながら力をつけていく実戦的な勉強が重要になります。
「まず基礎を完璧にして、それから応用へ」と考える人も多いのですが、基礎問題ができるようになれば、自然に応用問題も解けるようになるとは限りません。応用問題には、いくつかの知識を組み合わせたり、条件を整理したりするなど、応用問題ならではの考え方や解き方があります。ですから、できるだけ早い段階から、たくさんの応用問題に触れておくことが必要です。

ただし、分からない問題をそのままにして先へ進むのはいけません。解けなかったり間違えたりしたときは「なぜできなかったのか」を必ず確認してください。

その原因が、公式を覚えていなかった、計算方法があいまいだった、基本的な考え方を理解していなかったということであれば、そこで初めて1年生や2年生の該当単元に戻ればよいのです。最初から全部やり直す必要はありません。

つまり、「基礎か応用か」の二者択一ではなく、「応用問題を解き、必要に応じて基礎に戻る」という方法です。そうすれば実戦力と基礎力を同時に鍛えることができます。

 

Q3
受験が近づくにつれて不安な気持ちが広がっています。がっかりするくらいならレベルを下げて安全圏の学校にしたいです。両親や先生から励まされても勇気が出ず、早く早くとあせります。

 


「心・技・体」という言葉を知っていますか。読み方は「しん・ぎ・たい」です。心は精神力、技は技術、体は体力を表し、この三つがバランスよく整ったとき、人は力を十分に発揮できるという考え方です。

これは受験にも当てはまります。「技」を知識や問題を解く力、つまり学力と考えてみましょう。これから入試本番が近づくにつれて、学力と同じくらい「心」の力が重要になってきます。必ず合格するという強い意志、簡単にはあきらめない気持ち、不安に負けず前へ進む力です。

もちろん、不安になるのは自然なことです。ただ、両親や先生がいくら励ましてくれても、最後に自分を支えるのは自分自身です。強い心は誰かから与えてもらうものではなく、少しずつ自分で育てていくものです。

志望校のレベルを下げれば、合格に必要な学力も下がります。そうすれば安心できるかもしれません。しかし同時に「もっと伸びよう」「ここまで頑張ろう」という気持ちまで弱くなってしまう可能性があります。それで良いのでしょうか。

志望校を下げる判断は、最後の最後でもできます。今はまだ、その時ではありません。安全圏に逃げ込むことを急ぐ必要もありません。
焦って結論を出すより、まず今日やるべき勉強に集中してください。1日1日の積み重ねが学力を伸ばし、それが自信となって心も強くしてくれます。「行きたい学校」を簡単にあきらめず、もう少し戦ってみてください。

 

Q4
部活の終了後にやっと志望校を決めました。中1中2の成績が悪く、部活ばっかりだった自分を反省しています。夏休みの勉強もうまく進みませんでした。勉強にも熱中できるコツはありますか。

 


部活引退後に志望校を決めたというのは、遅かったかもしれません。でも、志望校が決まったのですから、それで良しとしましょう。大切なのは、これから何をするかです。

「中1・中2の成績が悪かった」「部活ばっかりだった」と反省しているようですが、中学校生活を最初からやり直すことはできません。過ぎた時間を振り返って悔やんでも、成績は上がりません。
反省は必要ですが、後ろを向き続ける必要はありません。これからは前を向いて進みましょう。

本当を言えば、部活動を頑張りながら、勉強も毎日少し続けてほしかったところです。でも、それができなかったのなら、これから挽回すればいいのです。
これまでは「部活ばっかり」だったのですから、これから入試までは「勉強ばっかり」にしてみてはどうでしょう。そうすれば、中学校生活全体で見れば、部活にも勉強にも本気で取り組んだことになります。

では、どうすれば勉強にも熱中できるのでしょうか。部活を思い出してください。
上達するために練習を繰り返し、できなかったことができるようになると、うれしかったはずです。「今日は英単語50個」「数学の問題を10題」など、達成できる目標を決めて取り組んでください。

できたことが増えれば、勉強にも手ごたえが生まれます。志望校という目標も決まりました。過去を悔やむ時間を努力の時間に変えてください。
部活で身につけた集中力や粘り強さは、きっと受験勉強にも生かせます。

 

Q5
偏差値50の高校と60の高校で、授業はどのぐらい違いますか。実力より高い高校だとついていくのが大変でしょうか。

 


「偏差値50の高校」「偏差値60の高校」という言い方は少し気になりますが、質問のポイントはそこではありませんね。今の自分の実力より少し上の学校を目指していて、合格できたとしても授業についていけるか心配しているのだと思います。

その点は、あまり心配しなくて大丈夫です。合格したということは、その学校で学ぶために必要な力があると認められたということです。最初からまったくついていけない人は、そもそも合格するのが難しいでしょう。

ただし、学校によって授業の進度や難しさには違いがあります。
たとえば偏差値50の学校が時速50キロで進むとすれば、偏差値60の学校は時速60キロで進む、と考えると分かりやすいでしょう。上位の学校ほど授業の進み方が速く、扱う内容も深くなる傾向があります。
その分、予習や復習はより重要になります。特に進度の速い学校では「授業を聞いてから理解する」のではなく、予習で一度内容に触れておくと、授業がぐっと分かりやすくなります。

特に注意したいのは、極端な苦手教科がある場合です。得意教科なら少しくらい内容が難しくなっても対応しやすいのですが、苦手教科では授業の速さについていけず、分からない部分が積み重なることがあります。

ですから、今のうちに苦手教科の基礎をできるだけ固めておきましょう。少し上の学校を目指すことを怖がる必要はありません。合格後に努力を続ける覚悟があれば、十分についていけます。

 

(回答者  教育ジャーナリスト 梅野弘之)

 

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