この4月に3年生となった皆さんも、過去の受験生たちと同様、困難な状況におかれています。入試はどうなるのだろう、志望校の選択は、授業は?と不安の種は尽きません。
本年度の状況は4月現在、まだ不透明です。昨年度の3年生とも異なる動きが求められる可能性もあります。
しかし、3年生が1学期にやることは、例年とそう変わりません。第一歩を踏み出す、受験の土台を作る段階です。基本の姿勢は、そう簡単に変わるものではありません。
1学期の今号では、受験への心構えを中心に、今始めておきたい「基本」についてお話したいと思います。
何かと忙しい1学期はあっという間
中学3年生に進級した皆さん、いよいよ「受験生」としてスタートとなりますね。とはいえ3年生の1学期はまだ部活も継続中で、毎日忙しいという人も多いかもしれません。
今はまだ、全てを受験中心にして生活する必要はありません。区切りとなる大会が終了となるまで部活動にも取り組み、勉強と並行させましょう。また、修学旅行や体育祭を行う学校では、お友達と一緒に楽しい時間を過ごしてください。
3年生の1年間は受験勉強で大切な時期ではありますが、同時に一生の中で一度しかない14歳、15歳の時間です、充実した毎日を送ってほしいと思います。
ひとつのイベントを納得いくまで経験することは、受験勉強スタートのきっかけ作りにもなります。中学生活の締めくくりとして、思い出もいっぱい作ってください。
勉強の習慣化
「毎日、勉強」を習慣化しよう
受験生として、学習習慣を身につけられるよう、すぐに開始しましょう。
部活で疲れた日でも、気分が乗らない日でも、30分でいいので机に向かってみてください。最初は教科書やノートを眺めるだけでもいいのです。寝ない日がないように、食事をしない日がないように、それと同じように机に向かわない日をなくしましょう。1学期の目標は、毎日1時間。頑張れそうな人は2時間にしてみましょう。
受験の正念場、夏休みの目標勉強時間は6〜8時間です。急に始めるのではなく、今から助走をつけていく、体力づくりのイメージです。いきなり長時間から始めてしまうと続けにくいものです。「飽きないぐらいの時間から」がちょうどいいでしょう。
たとえ1日30分であったとしても、積み重ねていくと膨大な量となります。毎日コツコツと努力を続けられる人にはかないません。それが学習習慣を身につけるということです。
内申点アップに取り組もう
中間・期末試験をしっかりと
毎日の予習・復習に加え、定期試験にもしっかり取り組みましょう。
5月の中間試験と、夏休み前には期末試験があります。定期試験の結果は内申点につながります。都立高受験では、高校に提出される内申点は3年の1学期と2学期のものとなります。
規則正しい生活を心がける
次に毎日の宿題などの提出を忘れないこと、毎日の生活態度を整えることです。遅刻や早退、授業態度なども、内申点に関係します。規則正しく、まじめな生活を心がけることです。
3年生になったら、1点でも多く内申点をとるよう、努力を続けましょう。
起床時間を決めることは、夏休みのパワーアップにつながります。受験日に力を発揮するためにも、早起きの習慣は大切です。
今から情報収集を始めよう
各種検定や外部模試の日程確認を
英検や漢検などの外部検定が、私立高校で加点される場合があります。
日本英語検定、日本漢字検定とも、年3回試験が設定されていますが、コロナ感染症対策のため変更もありえます。事前に確認しておくと安心です。
また、外部模試の日程なども詳細を確認しましょう。多くの学生が受ける外部模試は、今の自分の実力や強化ポイントなどの把握に役立ちます。進歩を確認しながら、定期的に受けていくのがコツです。
模試や検定を組み込んで、計画的に学習スケジュールを組みましょう。
高校の合同説明会に出掛けよう
これからの時期、中学3年生と保護者を対象とした私立高校の合同説明会も開催されます。
「どこの高校を受けるかも決まっていない」「第一希望は都立」という受験生も参加してみましょう。気になった学校のパンフを貰ってみるだけでも高校生活のイメージが広がり、受験勉強の刺激になります。
合同説明会では、他校の3年生の行動も見られます。同学年の、受験に取組む姿勢を見ることが大切です。
まず、5月15日・16日に東京私立中学高等学校協会の合同説明会が実施されます(会場/東京国際フォーラム)。
東京私立中高進学相談会「ふれあい」は2か所で開催、5月30日(会場/浦和コルソ)、7月4日(会場/キュポ・ラ)。
6月6日には、フェスタTOKYO(会場/淑徳巣鴨高校)などが予定されています。
これらの説明会は、コロナ感染対策として事前予約制で開催されます。今後の社会情勢によっては、変更も予想されます。実施状況や場所、日程などを必ず確認してください。