熊谷西高校で2年「SS物理1」の授業を見学しました。担当は澁谷平先生。教員歴20年以上のベテランです。

この日はもうひとりの先生が加わるTT(チームティーチング)形式でした。
澁谷先生ほどの経験があればひとりでも十分ですが、専門性の高い補助教員が加わることで、より深い学びが可能になります。理数科ならではの贅沢な授業です。
授業は4人ずつのグループ形式で行われていました。このスタイルが多く、生徒同士が教え合う場面も豊富です。理数科はクラス替えがないため、互いに気心も知れていて、自然なコミュニケーションが生まれているようでした。
この日の授業は「熱利力学」がテーマ。化学でも登場する「シャルルの法則」が扱われました。
圧力が一定ならば、気体の体積は絶対温度に比例するという法則です。
授業の前半では、生徒が各自で計算に取り組む場面が多く、グループ内で相談しながら答えを導いていました。先生は机間を回りながら、適宜アドバイスを加えていました。
授業の終盤では、熱平衡に関する演示実験が行われました。まずは温度変化のグラフを予想させてから、実験スタート。
温度の変化はパソコンからプロジェクターに投影され、生徒たちは画面を見つめながら結果を見守っていました。理科の授業には、こうした「目で見てわかる」瞬間があります。毎回ではありませんが、こうしたデモンストレーションは比較的頻繁に行われています。
同校では55分授業を採用しており、通常より5分長いこの時間が、実験やふり返りの時間として活用されています。
2年次途中から「数学ⅢC」に入り、3年1学期中に教科書内容を終える予定とのこと。また、物理との関連(ベクトルや微分など)を考慮しながら、進度調整を教員間で相談しているそうです。
授業で使用する機材も徐々に整備されており、課題研究用に購入した機材を授業にも転用するなど、理数科ならではの工夫が随所に見られました。
最後に澁谷先生の言葉を紹介します。
「自然現象は順序を踏めば理解できます。物理を通してその面白さを一緒に味わいましょう」。

(よみうり進学メディア編集部)
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