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2021.7.9
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この学校ここに注目 東洋大学京北高等学校 東京都文京区

新校長が語る 改革の「次なるステップ」

「哲学教育」のさらなる充実 そして、「理数系」の強化
東洋大学京北高等学校は、文京区白山の地に移転して7年目、東洋大学との合併から10年を経過した。
これまで先頭に立って学校改革をリードしてきた石坂康倫校長が退任され、そのもとで副校長として同校の躍進を支えてきた星野純一郎先生が、新校長として更なる発展を期す。
『これまでの路線を継承していきます。今後は理数教育にも力を注ぎたい』新校長の方針に揺るぎはない。

教養主義を貫くカリキュラムで、次のステップを目指す

『これまでの改革の方向性は変えません。その上で理数教育の充実を果たしていきたい』星野校長は、今後の方針を語る。
改革当初から、同校の教育方針は、全教科履修型。2年次より緩やかに、文系・理系の教科選択はあるが、基本的には、都立の上位校で主流となっている国公立大学受験型の5教科7科目型システムとなる。その分、授業時間は増加するが、幅広い知識が身につくことになる。
星野校長は続ける。「同校と東洋大学は『諸学の基礎は哲学にあり』を建学の精神としています。東洋大学は文系のイメージがあるのかもしれません。しかし、哲学は、人としての道や、生き方の道しるべであり文理共通です。探究・体験活動を重視する本校の教育は、理系志望の生徒にも適していると思います」 

体験学習を通して実践の重要度を体感

同校の教育活動は、「授業が一番」とし、その上で3本の柱によって支えられる。
哲学教育│物事の本質を深く考え、自ら判断し行動するなどの心を育てることを目指す。体験活動として哲学エッセーコンテストを実施。
国際教育│国際社会に対応できる人材育成を目指す。語学研修のために英語スピーチコンテスト、英検を重視する。海外体験プログラムとしてセブ島英語研修やオレゴンサマープログラムなどを実施。
キャリア教育│講演会等を通して、自らの進路を考えると同時に、生徒手帳『今扌未来手帳』を活用した学習計画の習慣化を目指す。進路希望実現のために、先輩たちの受験報告会、著名人によるキャリア講演会、チューター制による放課後自主学習などを実施。
それぞれの柱に、星野校長の話す探究・体験活動が寄り添う。
また、大学との連携で「アチーブイングリッシュ講座」の履修が可能になり、新たに「未来の科学者育成プロジェクト」がスタートした。同校の目指すのはスケールの大きな国際人や科学者の育成のようだ。
「現状では、海外に行くことは難しいため、それに代えて国内留学としてブリティッシュヒルズや東洋大学の研修所での研修を計画しています」コロナ禍でも、同校の教育方針に揺るぎはない。
同高では、学校移転│新校舎、共学化に伴って、授業面と生活面で大きな改革を実行してきた。
・2学期制│授業時間の確保│授業時間は、45分7コマを採用
・ノーチャイム制│授業の開始と終了にチャイムを鳴らさない。
・一足制│上履きに履き替えない。
・部活動│基本的には,週4日の活動
中学時代より大幅に増える授業時間、より専門的になった内容、自主性を求められる学校生活、部活など高校生活のスタートに生徒たちは、強い緊張を強いられる。
しかし、本気になってそれを支え、熱心に生徒一人ひとりに向き合う教師陣がいることが星野校長の自慢のようだ。
大学進学の充実のため、東洋大学との高大連携│附属校推薦枠、英語教育では、校内に英語ルームの設置や、ネイティブ講師の活用、国語教育での論理の充実など、その見直し、工夫、実践には、現在も、全教職員のたゆまぬ努力が続けられている。
 
見事に進路目標をクリア、2年後の目標は更に倍増

 今春の大学合格実績では、卒業生270人のうち、国公立15人、早慶上理ICU19人、GMARCH立命館80人、東洋大学148人などとなり、大学の定員の厳格化などで受験が厳しくなっている中で、前年を倍する実績の向上があった。学校が掲げる進路目標は、国公立25人、難関私大40人、GMARCH80人などとさらに高い。
7割の生徒は、系列の東洋大学への進学が可能となっているが、目標はあくまでも国公立大学や難関私立大学への進学である。

哲学を通じて完成を育み、幸せに生きていくために

同校の建学の精神は、「諸学の基礎は哲学にあり」中学生には、なじみのない学問だが、何のために人は生きるのか、向上心をもつのか、善悪の感情など、実験では検証できない分野の学問であり、我々の生活のあらゆる面で存在する問題への回答ともいえる。
同校では、3月に哲学の日を設け、識者による記念講演や生徒による哲学エッセーコンテストを実施している。
自分の考えをまとめる機会、あるいは他人の意見を聞く機会としても哲学の日は大きな意義があるようだ。
「なぜ、勉強しなければいけないのか」「子どもの命は誰のものか」生徒たちの自由な思索(哲学する)は続いている。

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