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2023.3.15

女子美術大学付属高校(東京都杉並区) 「実技試験」ポイント解説-2023年度入試

2023年 女子美術大学付属高校 美術/実技試験(一般入試)

■〈水彩〉制作のポイント
・安定した構図
・形や明暗を捉える
・筆触を活かし、絵具をたっぷり塗る
・紙の白い部分を残さず描く
・仕上げは細い筆で描写に心がける
■優秀作品(黄緑系の作品)
安定した構図で描かれ、温かみを感じる作品です。水彩絵の具の特質を良いく活かし、絵の具の濃い部分や薄い部分に使い分け、モチーフの質感や重量感などを上手に表現しています。モチーフのアクセントになっている鯛の置物やブルーの手ぬぐいなどの細かい模様を良く観察し、細部を描き込むことで説得力ある作品に仕上げています。光を感じる魅力的作品です。


■平均的作品(モチーフが小さい作品)
色彩が鮮やかでとても目を惹く作品です。しかし、モチーフ全体がもう少し大きく、また、モチーフが置かれているテーブルの形が正確に描けるとさらに力強い作品になったでしょう。構図を取る時は、テーブルの手前の面から描くとモチーフが小さくなるので、テーブルの上に置かれたモチーフを描くように心がけましょう。実物大の大きさを目標に描くのがポイントです。


■<鉛筆デッサン>制作のポイント
・安定した構図
・観察を丁寧に行い、形を正確に描く
・明暗やモチーフの質感を追求する
・細部の描写をしっかり追及する

■優秀作品(例)
画面いっぱいに構図を取り、モノクロームの色調が美しいデッサンです。モチーフの形はもちろんのこと、ガラス瓶の取っ手のステンレス部分や、ガラスの映り込みや、反射など細部の特徴を良く捉えて描いています。テーブルに落ちる影も暗さの中の明暗を追求し、丁寧に表現しているので、存在感を感じるデッサンに仕上がっています。

■平均的作品(例)
モチーフを実物の大きさで捉え、丁寧に描かれたデッサンです。さらに観察を続け、ライムとレモンの色の違いや、ガラス瓶、お米が入った紙袋などの質感の違いを表現できると、より印象深いデッサンになるでしょう。モチーフが一列に並んでしまいましたが、モチーフの置かれている位置や距離感を捉えて描くことで、画面全体に空間感が生まれます。

 

(女子美術大学附属高校 美術科 主任 遠山香苗先生)
女子美術大学附属高校のホームページはこちらから

(よみうり進学メディア編集部)

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