まず気になるのは「両方はできなさそう」と弱気になっている点です。両方やりましょう。両方やるんだという強い気持ちを持ってください。受験は戦いです。弱気で得することなどひとつもありません。
勉強時間の半分を得意教科に、残りの半分を苦手教科にあててみましょう。必ずしも均等に振り分ける必要はなく、7対3でも6対4でも構いません。要するにどちらか一方だけという考え方はないだろうということです。
得意教科の方は、気分良く出来るし理解も早いので結果は出やすいと思います。しかし、せっかく得意教科で得点力を伸ばしても、苦手教科が足を引っ張れば帳消しになります。得意教科での努力を水の泡にしたくなければ苦手教科もやっておくべきです。
苦手意識という言葉があるように、苦手教科を作り出している最大の原因は意識(気持ち)にあります。苦手だと思うからやらない、やらないからさらに苦手になるという繰り返しの中で自分の中に苦手教科が出来上がります。これはつまり、やればやった分だけ苦手の程度が弱まっていくということになります。
苦手教科の中にも、ここはまあまあ分かるという分野や単元はあるでしょう。「計算は速い」「漢字は書ける」「単語は知っている」「歴史は詳しい」「実験は好き」といったプラス要素はどこかに必ずあるはずですから、そこを手がかりにして克服を目指してください。
早くから志望校をしぼり、いったん決めた学校を迷わず受験するのが良いのでしょうが、なかなかそうはいきません。実際には、ぎりぎりまで決められなかったり、土壇場(どたんば)になって志望校を変更したりする人も多いものです。ですから「今から変えても大丈夫か」ということはなく、いくらでも変えて構わないのです。
学力を考慮し、通学距離や通学時間をも考えて選んだというのは、それでいいでしょう。学校見学に行って話を聞いてみたというのも好ましい態度です。実際に自分の目で見て制服や施設に不満を持ったというのもよくあることです。
ですから、あなたの考え方とか行動の仕方には、それほど大きな問題はないように思います。このまま学校説明会や個別相談などへの参加を続けてみてください。
できれば、もう少し幅を広げてみてください。つまり、学力で言えば、もう少し上位の学校まで、通学距離や時間で言えば、もう少し遠くにあり時間のかかる学校まで視野に入れてみるということです。
こうして比較の対象を広げてみれば、それぞれの学校の特色がより明確になってきます。その結果、最初に選んだ学校が一番自分に向いていたということだってあるでしょう。文面から察すると、それほど多くの学校を調べていないようです。
学校説明会や個別相談はまだまだ続きます。もっとたくさんの学校に足を運んでみることをお勧めします。
中学生の中に面接のベテランはいないと思います。ほとんどの人が初めての経験ですから、その意味で全員平等です。不安があるのはみんな同じです。
聞かれそうな内容について答えを準備しておくのは良いことです。志望動機、中学生活で頑張ったこと、高校に入ってやりたいことなどがもっともよく聞かれる質問です。特に志望動機が重要で、これが聞かれない面接は無いと言っていいでしょう。
2つアドバイスをしておきます。ひとつは他人と違う答えをしようなどと思わないことです。結果として他人と違ってしまうのはまったく問題ありませんが、他人と違うことを言って目立とうとするのは、あまり良い印象を与えません。
もうひとつは、答えは簡潔にということです。ダラダラと長い回答をすると、面接官は用意していた他の質問が出来なくなります。また、集団面接の場合であれば他人の回答時間を奪うことになります。ですから、手短に、要領よく答える練習をしておいてください。
面接で聞かれる内容は、文書で回答してもらってもいいようなものばかりです。それなのになぜ対面で聞くのでしょうか。皆さんはそこを考えてみてください。要は態度を見たいのです。「この人は、ずいぶん一生懸命練習してきたみたいだな」「それだけ真剣なんだな」「でも、ガチガチに緊張して上手く言えないんだな」。面接官はそういう見方をします。
以上は、高校教員として面接官を経験してきた立場からのお答えです。
志望校選びにおいて部活が大きな要素であることは否定できません。そういうお子さんは大勢いますし、高校側もそれを見越して部活情報を積極的に発信しています。
ただ、お考えいただきたいのは「部活で選ぶ」ことと「部活だけで選ぶ」ことの違いです。志望校選びは総合的判断であって欲しいと思います。いくつかの要素の中で特に部活を重視するというのは構いませんが、他の要素をまったく無視して、たったひとつの理由でものごとを決めるのは好ましい態度とは言えません。
偏差値が10以上違えば、使う教科書も、各教科の時間数も、授業の内容や進度もまったく異なります。生徒たちの学習意欲にも大きな差があるでしょう。結果、高校卒業後の進路も大きく違ってくる可能性もあります。
高校では同じような学力や興味・関心を持った集団が形成され、その中で自分自身を鍛え、能力を伸ばせます。しかし、中学生はそこまでは考えが及ばないのでしょう。
お子さんは、これから人生の様々な場面で決定、決断を迫られることになるでしょう。その際、さまざまな条件を考慮するべきであり、決定がもたらす影響も想像してみなければなりません。志望校選びは、そういったものごとの決定プロセスを学ぶ良い機会です。
これは決して親の考えを押し付けるということではありません。懸念があるならそれを伝えることが大事なのです。
模試の結果はその時々の出題内容などにも影響されますから、結果が悪くてもそれほど深刻になる必要はないでしょう。それよりも、どこが出来なかったか、なぜ出来なかったかをしっかりと把握し、今後の学習に活かすことが大切です。それこそが模試を受ける本来の意味です。
合格判定があてにならないというつもりはありませんが、A判定で落ちる人もいれば、C判定で受かる人もいます。それが本番入試というものです。判定は良くても悪くても参考程度に見ておきましょう。
合格可能性を上げるために今から出来ることを、というお尋ねですが、方法はあります。ただ、残された日数に限りがあります。模試の回数も残り僅かです。ですから、今すぐ始めましょう。
これまで受けた模試で出来なかったところや、間違ったところは、完璧に出来るようにしておきましょう。判定を知ることだけが模試の目的ではないのです。「これがあなたの弱点ですよ」「これが出来ないと落ちるかもしれませんよ」、模試はそういう警告を与えてくれているのです。
受けたい学校の過去問は繰り返しやって、その学校の出題形式に慣れておきましょう。出来なかった問題について教科書を見たり、解答・解説を読んだりして確認するのは当然ですが、出来た問題についても同じことをやってください。合格を引き寄せるためには、そのぐらいの慎重さが求められるのです。入試で頼れるのは10個の曖昧な知識よりも、1個の完璧な知識です。
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